自己肯定感というワードが
日常的に飛び交うようになりました。
- 「自己肯定感を高めよう」
- 「自分は自己肯定感が低い」
- 「自己肯定感って高めるべきなのか」
それぞれ自己肯定感について
持っているイメージは違うと思います。
自己肯定感は仕事のパフォーマンスや、
人生の満足度に影響を与えるものですから、
高いほうが良いことは確かです。
この記事では、そもそも
自己肯定感とは何なのか?という基本の部分から、
自己肯定感が低くなってしまう原因の解説と、
高める方法を5つご紹介していきます。
もしも自分の自己肯定感について、
気になる部分があるとしたら、
この記事がお役に立てるかもしれませんので、
ぜひ最後まで、読み進めてみてください。
目次
1.自己肯定感とは?
自己肯定感とは、自分自身を肯定する感覚のことです。
- ありのままの自分で大丈夫だ
- 自分は価値のある存在だ
- 自分が自分であることに満足している
このような感情で表現されます。
自己肯定感が高いと、心の深い部分で自分自身の存在を認め、受け入れられている状態です。そのため、前向きに行動したり、持っている能力を発揮しやすいという特徴があります。
一方で自己肯定感が低いと、自己否定が多くなり、自分で自分の存在を認めてあげられない状態です。そうすると、本来持っている能力を発揮しにくかったり、生きづらさを感じる方もいらっしゃいます。
1-1.自己肯定感と自己効力感の違い
自己肯定感と似た言葉として、「自己効力感」という言葉も聞いたことがあるかもしれません。
「自分はできる」「きっとうまくいく」こうした感覚が、自己効力感です。
自己肯定感は、自分の存在そのものを無意識レベルで肯定するものに対し、自己効力感は、自分の能力を信じられている状態、という違いがあります。
自己肯定感の方が、より心の深い部分、自分の根本にあるものですので、自己肯定感が高い方ほど、自己効力感も持ちやすくなりますし、
自己効力感が持てない方は、もしかしたら自己肯定感が低いことが1つの原因かもしれません。
「自己効力感」についてはこちらの記事をご覧ください。
1-2.自己肯定感は一定ではない
自己肯定感を理解する中で自己肯定感は常に一定量があるわけではなく、常に変動があることを抑えていただきたいと思います。
自己肯定感をある程度持っている人も、環境の変化など一つのきっかけで変動しています。
何か成功したり、うまくいったときには自分に対してねぎらったり、「よくやった!」と思いますが、 失敗や挫折してしまったり、誰かから怒られたりしたときには、「なんで自分はこんなにできないんだろう」と思うことは誰にもあります。
まず、前提として、自己肯定感は変動があること。こちらを理解して、客観的に考えることが大切です。
1-3.自己肯定感を高める目的
近年、特に自己肯定感という言葉が頻繁に使われるようになりました。
それに伴い、「自己肯定感は高い方が良い」「高めるべきだ」という風潮が広まっています。
結論から言えば、自己肯定感を高めることは重要ですが、その目的を誤ってはいけません。
自己肯定感を高めることの目的は、自分の生活や価値観、生き方を認め、充実した人生を送ることです。
自己肯定感という言葉が一般的になったのは、SNSの普及やライフスタイルの変化、他人との比較が日常的になったことで、自己を深く考える機会が増えたからだと思います。
これにより、自己肯定感を高めることで時代に適応し、充実した人生を送れるとされています。
しかし、この傾向により、特に若い世代では「自己肯定感を高めなければいけない!」という固定概念に陥ることがあります。
自己肯定感を高めることが全てではなく、充実した人生や楽しい人生を送るための手段の一つであることを理解することが重要です。
2.自己肯定感が高い人の5つの特徴
自己肯定感が高い人は、物ごとをポジティブに捉える傾向が高く、次のような特徴を持っています。
2-1.自信を持つことができる
自己肯定感が高い状態というのは、長所も短所も全て含めて、自分の存在を認め、受け入れられている状態です。
「ありのままの自分でOK」という安心感を、心の深い部分で感じることができているので、無意識のうちに自信を持つことができます。
学歴や勤める会社、役職、年収といった社会的な評価からも自信を持つことはできますが、その場合、評価がなくなったと同時に、自信も失ってしまう、とても脆いものです。
自己肯定感に基づく自信は、たとえ社会的評価を失ったとしても、自分を支え続けてくれる確固たる自信です。
2-2.行動力が高く、何事にもチャレンジする
自己肯定感が高い人は、何事にも挑戦してみる傾向があります。
取り組む前に「失敗したらどうしよう」「もっといい方法があるのでは」などと考えすぎることはなく、やってみた結果に応じて、また次の行動をとっていきます。
- 失敗は、行動の一つの結果にすぎない
- 失敗から学べることがある
このように捉えており、必要以上に失敗を恐れないため、次から次へと行動することができるのです。
2-3.素直で、学ぶ姿勢が強い
自己肯定感が高いと、他者からの評価・言葉によって、自分の存在価値が揺らぐことはありません。
ですから、他の人からの指摘や意見を素直に受け取ることができますし、色々な考え方を知りたいと思い、積極的にフィードバックを受けたり、学ぼうという姿勢が強い方が多いです。
2-4.ストレスに強い
自己肯定感が高い人は、何事もポジティブに前向きに考えますので、課題や困難、トラブルがある場合でも、それをストレスとして捉えません。
課題や困難に対しては、どうやって解決するか?ということを考えるために頭を使い、楽しみながら解決していくことが多いです。
2-5.感情をコントロールでき、人間関係が良好
人は自分の思い通りにいかない場合や、自分の存在価値を否定されたときに、「怒り」を感じます。
自己肯定感が高い場合、自分の存在価値は自分で決められているので、仮に他者から否定的な言葉をかけられたとしても、それによって怒りを感じることはありません。
状況や自分を客観的に捉える余裕があるため、感情をコントロールすることができるのです。
また、自分自身について、欠点や短所も含めて存在価値を受け入れているので、他者に対しても、様々な考え方、個性もひっくるめて、存在を受け入れることが簡単にできます。
こうした特徴に加え、ポジティブな考え方を持っているため、良好な人間関係を築きやすいのです。
以上のような特徴から、自己肯定感が高い方は、仕事ができたり、自然と成功への道を歩まれる方も、少なくありません。
3.自己肯定感が低い人の3つの特徴
自己肯定感が低い方には、次のような特徴があります。
3-1.他者の評価で自分の価値を決める
自己肯定感が低い人は自分の価値を、他者からの評価で判断する傾向があります。
特に競争が激しい現代社会では、学生時代から社会人まで、あらゆる評価がつきまとうため、ある意味、自分で自分を評価しなくてもよい状態になっています。
そのまま他者の評価に身を委ねていると、他者からの評価に依存してしまい、場合によっては自己否定の負のスパイラルに陥ってしまう可能性もあります。
3-2.褒め言葉を素直に受け取れない
自己肯定感が低い人は、他人からの、肯定的な言葉や褒め言葉を、素直に受け止めることができない傾向があります。
例えば、
- 「かっこいいですね」
- 「すごく上手ですね」
- 「仕事がとても早いね!」
など褒められても、
- 「本当にそう思ってるのかな」
- 「お世辞じゃないかな」
- 「そんなことないのに…」
と思う方いらっしゃるかと思います。
必要以上の謙遜によって、褒めた側も困らせてしまう。
実はこれは自己肯定感が低いことが原因で起こることなのです。
3-3.人間関係が狭まり苦労しやすい
交友関係がなかなか広がらず、うちにこもってしまう可能性があります。
また、自己肯定感が低いことで、相手の態度や振る舞いをネガティブに捉えやすくなります。
たとえ相手から称賛されていたとして、素直に受け取れなかったり、逆に批判・否定的な態度をとってしまい、人間関係を壊してしまう場合もあります。
このように、自己肯定感が低い場合、自分が本来持っている能力を発揮できない状況になりやすいです。
また、自分自身を常に否定している状態のため、前向きな思考・行動をもちづらく、生きづらさを抱えている方も多くいらっしゃいます。
自己肯定感が低いことで起こる問題や解消方法!
4.自己肯定感の作られ方
心理学では、自己肯定感の土台が作られるのは、幼少期~20歳までの間だと言われています。
特に、子供の頃の生活環境や、親・兄弟との関わり方、教師や教育などに影響を受けています。
- 親や兄弟から十分愛情を受けていた
- 得意なことで、よく褒められた
- 部活で先輩に可愛がられた、モテた
このようにプラスに感じる経験をしてきた場合、自分を肯定的に感じる傾向が高くなるでしょう。
一方で、
- 幼い頃、両親にひどい仕打ちを受けてきた
- 兄弟と比較されることが多かった
- いじめを受けたり、恥をかく経験をした
こうした経験をしてきた場合、自分を否定したり、自信を持てなくなってしまうような、低い自己肯定感が育まれる可能性が高いのです。
ただし自己肯定感は、成功体験を重ねたり、人間関係に恵まれていくと、大人になっても変化していくと考えられています。
5.自己肯定感が低くなる3つの原因
自己肯定感が低くなる原因は、主に次の3つが挙げられます。
もしも、これらに当てはまることがあったとしても、自己肯定感はいつからでも育むことが可能ですから、必要以上に落ち込んだり、自分を責める必要はありません。
5-1.幼少期の生育環境の問題
4章でも触れたように、幼少期の生育環境は、自己肯定感の高低に大きく影響します。
親から愛情を注がれ、無条件で存在を肯定された経験が、自己肯定感の根本となるものです。
ですが、親から愛情を受けられなかったり、存在を否定するような言葉・態度を取られてきた場合、さらには虐待や暴力を受けたり、家庭内暴力を見た経験などのトラウマを抱えていたとしたら、自己肯定感を持つことはかなり難しい状況だったと言えます。
5-2.完璧主義である
自己肯定感を持つということは、短所・欠点も含めて自分のありのままを受け入れることです。
完璧主義の場合、1つでも欠点があったとすると、自分を受け入れることができません。
長所よりも短所に目が行きがちで、短所の方がより大きく見えるという特徴もあるため、この短所・欠点が自分のすべて、という考え方をしてしまいます。
5-3.自分の本心に嘘をついてきた経験
誰しも自分の気持ちに嘘をついたり、ごまかしたり、我慢してしまう経験はあるものです。
これが他者を思いやったり、周囲の空気を乱さないために行った場合は、大きな問題にはなりませんが、本心をないがしろにし、見栄や体裁を気にして嘘をついた場合、「自分に嘘をついた」という引け目を、感じ続けることになります。
こうしたことが続いたり、繰り返されると自分を信じられず、肯定することができなくなります。
6.自己肯定感を高める5つの方法
自己肯定感を高める方法として、5つの方法をご紹介します。
1つずつでも良いので、試してみてください。
6-1.自分の基準を作る、自分で決める
自分の価値観や判断基準を明確にすることで、他者の評価や言葉に影響されない、自分の軸を持つことができるようになります。
日頃から、自分はどう考えているのか、本心に素直に従えているのか、といったことを確認していく必要があります。
例えば、次のようなことについて、繰り返し自分に質問していくことで、今のあなたの判断基準が見えてきます。
- 自分が大切にしていることは何か
- 自分が本当にやりたいことは何か
- 過去に楽しい、面白いと感じたことは何か
- 自分が考える人生の成功とは何か
- 自分が美しいと感じるものは何か
中には難しい、わからない、という質問もあるかもしれませんが、すぐに答えが出なかったとしても大丈夫です。
考えていくことで、脳が活性化していくので、まずは普段から脳全体をバランスよく使うために、問いかけていくことから始めていきましょう。
6-2.感情を紙に書き出して、客観的に捉える
感情や気持ちを紙に書き出してみると、頭の中で漠然としていた不安や悩みが明確になり、客観的に捉えることができるようになります。
頭の中にあるままだと、ぐるぐるとずっとそのことを考えてしまいますが、取り出して客観的に見ていくだけで、新たな捉え方に気づいたり、対策や次の行動がわかったりします。
ネガティブな思考が多いと、自己肯定感が低くなりやすいのは確かですが、ネガティブな思考・感情を無理に蓋をする必要はありません。
心配や不安、悩み、焦りといったネガティブな思考は、ときに自分の身を守ってくれることもあり、上手に付き合っていけば良いのです。
6-3.肯定的な言葉を使う
自己肯定感が低い場合、否定的な言葉を使っていることが多いので、意識的にポジティブな内容に言い換えていきます。
<例>
・大変だ | → | 貴重な経験だ |
・疲れた | → | よく頑張った |
・失敗した | → | 大したことじゃない |
・難しい | → | 慣れていないだけ |
・めんどくさい | → | 何とかなる |
・大変だ | → | 貴重な経験だ |
・疲れた | → | よく頑張った |
・失敗した | → | 大したことじゃない |
・難しい | → | 慣れていないだけ |
・めんどくさい | → | 何とかなる |
心理学NLPでは、リフレーミングと呼ばれているスキルの一種で、物ごとや状況の捉え方を変えるために使える、有効な手段です。
6-4.自己肯定感が高い人のフリをする
「形から入って心に至る」という言葉通り、人は、誰かの「フリ」をするだけでも自己認識や能力が変わっていくものです。
この人のようになりたいというモデルを決め、その人になりきることで、自己肯定感が高い状態を体験することができ、徐々に自分自身の自己肯定感も高めていくことができます。
このとき参考にするのは身近な方や、有名人、キャラクターなど、なんでも構いません。
これは心理学NLPで、モデリングと呼ばれているスキルで、自己肯定感を高めるだけでなく、様々な能力の獲得に役立ちます。
6-5.小さな成功体験を積み重ねる
成功体験は自信につながるため、成功体験を増やすことで、自己肯定感を高めることも可能です。
ポイントは、最初は大きな目標ではなく、小さな目標達成を増やしていくこと。
最初から大きな目標を目指すと、達成までに時間がかかり、成果が見えにくかったり、難易度が高くて挫折してしまう可能性もあり、かえって自己肯定感を低くしてしまうことになりかねません。
- その日に予定していたことを全て完了できた
- 読書をした、勉強ができた
- 行きたかった場所に行くことができた
- 会いたい人に約束をとりつけることができた
- やってみたかったことに挑戦できた
こうした小さな目標を立てて、達成を積み重ねていくようにします。
明確に目標を立てることが難しい場合は、毎日寝る前に、その日1日にできたことをリストアップしていくのもおすすめです。
意外と達成していることがあることに、気づくことができます。
さらに自己肯定感を高める方法を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
おすすめ記事:180°人生を変える!?自己肯定感を高める方法10選
7.自己肯定感を高めて、充実した日々を送るには
もしかしたらあなたは今、自己肯定感が低いことで苦労しているかもしれません。
ですが、マイナスなものが大きければ大きいほど、プラスに転じたときの成果も大きく感じ、ここで獲得した自己肯定感は、決して揺るがない強固なものになっていきます。
私達の脳には、もともと柔軟性があり、常に進化し続けることができるものです。脳を上手に使って、自己肯定感を高めていきましょう。
私たちがお伝えしている心理学NLPは、別名「脳と心の取り扱い説明書」とも呼ばれており、途中でご紹介したスキル以外にも、自己肯定感を高めるために使える学びがたくさんあります。
自己肯定感を高める以外にも、
- 目標達成、問題解決の能力を高めること
- 人生のビジョン、ミッションを明確にすること
- コミュニケーション能力を飛躍的に向上させること
- 心の傷やマイナス面を解消すること など
人生をより良くするために必要なことを、バランスよく学ぶことができます。
欧米では、オバマ元大統領やクリントン元大統領を始めとする政治家や、レディー・ガガ、ビル・ゲイツなど各界の第一線で活躍されている方が学ばれ、
日本でも、経営者やビジネスパーソンをはじめ、医師、弁護士、教育関係者、カウンセラー、コーチ、セラピスト、主婦、そして学生など、幅広い方が学んでいらっしゃいます。
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- 参考
加藤俊徳『脳の名医が教える すごい自己肯定感』クロスメディア・パブリッシング