NLP・心理学

心理学に学ぶ人心掌握術!人を動かす5つの秘訣

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人心掌握(じんしんしょうあく)とは、文字通り人の心をガッツリとつかむことです。
それは信頼や尊敬をあらわし、あなたの影響力や存在価値が拡大することを意味します。

仕事でもプライベートでも、こういった人心掌握ができれば、あなたの評価は一気にグッと高まります。

ではどのようにしたら人心掌握が可能になるのか。

ここでご紹介するのは、

あなたに社会的地位やポジションパワーがなくても、またお金や権力がなくても、容姿がカッコよくなくても、キレイでなくても、誰もが活用できる心理的アプローチです。

  • 出世してポジションパワーを手にいれる
  • 相手の弱みや悩みに付け込む
  • アメとムチを使い分ける
  • 秘密を共有する
  • その人のために一肌脱ぐ、命をかける

といったドラマめいたものはご紹介していません。

その具体的な5つの方法を卓越したコミュニケーターの研究であり、実践的な心理学と呼ばれるNLP(神経言語プログラミング)からご紹介します。

この記事でご紹介する人心掌握の5つの方法を理解し、実践することで、あなたの影響力や評価、そして存在価値を一気に高めてください。

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1.人心掌握の基本的な考え方

ここでお伝えする人心掌握は、人気者、キレイ、カッコいい、頭がいい、おもしろい話をするといった一時的な魅力ではなく、その人に安心感や帰属欲求を満たした受容感、大切にされている重要感、期待や覚醒といった成長意欲を与えることを意味します。

1-1.人心掌握とは、与えて、与えて、与えること

  • 人生の大変な状況であなたを救ってくれた人
  • 一番情けない自分で居る時にそばにいて味方になってくれた人
  • その人も困っているのに、そんな状況で自分を助けてくれた人

人はこういう人に対しては、なんとかその人の力になりたいと思うものです。

ただそういう人は、そんな場面に遭遇しない限り、つまりドラマティックな何かが起きない限り生まれてくる関係性ではありません。

この記事では、日常のなかで活かせる人心掌握についてお話を進めていきます。
そこで、まず知っておきたいのが、人心掌握の基本は「与える」ということです。

なぜなら、人は誰でも、「人に認めてもらいたい」と思っているからで、「認める=与える」行為をすることによって、人心掌握ができるようになります。

「人に認めてもらいたい」という欲求は、有名なところでは心理学マズローの承認欲求をはじめ、フロイトの名誉欲をはじめとした社会的欲求、そしてアメリカ最大の心理学者とよばれるウィリアム・ジェームズは、この欲求について、以下のように表現しています。

「人は他人に認められることを渇望している」と、渇望という表現を使っています。

まずは、人である私もあなたも含め、「認められたがっている」ということを認識してください。誰もが「認めてほしい」という看板を掲げながら生きているようなものだと理解することです。

このことを理解することで、あなたの人心掌握の力が大きく広がっていきます。

そして想像してみてください。
「認めてほしい」と思う人たちの中に、
「認める人」が登場することによって、どんなことが起こるでしょうか。

「与えてほしい」と思っている人の中に、
「与える人」が登場することによって,どんなことが起きるかを。

それはまるで喉が渇いている人の中に、
水を持った人が現れるようなものです。

日常のなかであなたが認めて、与える側になったとき、
あなたは相手にとっての必要不可欠な人となり、存在価値やその人への影響力も変化していきます。

つまり、その人たちの心を掌握することができるようになります。

1-2.人心掌握であなたが具体的に与えるもの

具体的には以下のような感覚を与えることです。

  • 安心感(警戒心がない状態や自分自身でいられる安心感)
  • 自分は受け入れられているという帰属欲求を満たす受容感
  • 大切にされているという満たされた自己重要感
  • 期待されていることで生じる成長や貢献意欲
  • 自分はユニークな特別な存在だと気づかせてくれる覚醒の感覚

つまり、人心掌握術を活用するということは、「自分は価値ある重要な存在だ」と、認識し、感じさせてくれる人にあなたがなるということです。

具体的なやり方は2章でお伝えしますが、そのやり方をとおして、以下のようなメッセージを伝えていくことが重要です。そのメッセージとは、

  • 私はあなたを見ている。
  • あなたは価値ある人間だ。
  • あなたは重要(特別/ユニーク)な存在だ。
  • あなたは貢献できる何かを持っている。
  • あなたは歓迎されるべき、私たちの大切な仲間だ。一員だ。

すると以下のような変化が期待できます。

  • 「私のことを見てくれている」というメッセージを感じると、人は安心感を覚え、「過剰に相手の注意を引く必要はない」と感じ、過剰な自己アピールのエネルギーを建設的に移行することができます。
  • 「あなたは周囲を脅かす存在ではなく、仲間である」「あなたは歓迎されている」「あなたは大切な一員だ」というメッセージを感じると、人は地に足がついたような感じになり、安堵感を覚え、周囲に対しての責任や献身が芽生えてきます。
  • 「自分には価値がある」「大切でユニークな存在である」というメッセージを感じると、人は充足感や満たされた気持ちになり、自然とその個性を発揮したいという願望や持ち前の創造性や強みを発揮していこうとします。

こういった関りを通して、あなたの影響力を高め、人心掌握を確かなものにしていくことができます。

【魅は、与によって生じ、求めることによって滅す】という言葉があります。

これはその人の魅力は、与えることで生じ、「認めてほしい」「与えてほしい」と求めることで失うものであることを意味する言葉です。

あなたの日常を見渡してみると、このことがさらに理解できると思います。

2.心理学NLPに学ぶ5つの人心掌握術

人心掌握とは与える=認めること。
NLPの手法を用いると、先に紹介した安心感や重要感を与えることが可能となり、結果として人心掌握することができるようになります。ここでは、与えるための5つの手法をご紹介します。

2-1.相手の警戒心をとり安心感を与えるペーシング

ペーシングとは相手のとの間に、急速に親近感や安心感、またラポールと呼ばれる無意識レベルでの深い信頼関係を築くための方法です。

やり方を一言でいえば、相手の言語、非言語に
あなた自身が合わせていくことです。

例えば、相手の仕草に合わせていくこと。相手が無意識に活用している声の調子(高低やテンポなど)を合わせていくこと、また相手が使っている言葉を盛り込みながら、会話を進めていくことです。

このペーシングを活用することによって以下のような効果が生まれます、

相手の警戒心をとり、安心感を与えることができます

相手の自分への肯定感や重要感を満たし、信頼関係が増します

あなたのことを大切な存在、重要な人だと認識し始めます

あなたの話や提案を受け入れやすくなります

相手との話し方や身振り手振りを合わせていくと、相手は無意識に自分と似たような感覚を感じはじめます。この感覚は「類似性の法則」と呼ばれるものを誘発します。
心理学の類似性の法則とは、

人は自分と共通点がある人には、心がオープンになり、親しみを感じやすい
良好な関係の二人は、同じ動作をする傾向が高くなる

というものです。
つまり、この「類似性の法則」を逆に活用していくのがペーシングです。

  • 警戒することなく、なんとなくこの人といると安心できる。
  • 私の話を聞いてくれている。私の伝えたいことを理解してくれている。
  • 私のことをわかってくれている。味方である。

そんな感覚を相手に感じさせることができます。

相手が不安や緊張状態にいる時の影響力は、結局その場しのぎの人心掌握。
安心感やリラックスした状態で起きる影響力は、半永久的な人心掌握となります。

ですから、相手が何かで失敗したときは、ある意味「自己開示(特に失敗体験の共有)」なども相手とのラポールを築くために有効です。

具体的な方法は3つあります。

2-1-1.相手の仕草に合わせるミラーリング

ミラーリングとは、相手の仕草や表情を合わせていく技法で、名前にあるように鏡のように視覚情報を合わせていくやり方です。具体的には以下の項目を合わせていきます。

  • 表情や顔の向き(傾き)
  • 上半身(手の動きや上体の角度)
  • 下半身(足を組むなど)
  • 呼吸

大切なポイントですが、ミラーリングは決して猿まねではありません。

相手に気づかれてしまうと、その効果は減少どころか、逆に不快を与えてしまいます。
相手を尊重する想いから、「さりげなく気づかれないようにやる」、これがポイントです。
同時に同じ仕草をするのではなく、少し遅くなっても全く問題ありません。

自己アピールの技法ではなく、相手の警戒心をとき、安心して会話ができる状態づくりのための技法だという認識で活用していきます。

【注意点】
相手との関係性を大事にしてください。
相手が上司であったり、お客様、また目上の人であれば、逆に効果が半減します。

※「ミラーリング」に関する記事は、こちらを参考にしてください。

関連記事:【誤解に注意!】プロが教えるNLPのミラーリングの秘訣とは?

2-1-2.相手の声の情報をペーシングするマッチング

マッチングとは、相手の声の調子(トーン、テンポ、ボリュームなど)を合わせていく技法です。
声、つまり音情報では、具体的に以下の項目を合わせていきます。

  • トーン(高い、低い)
  • テンポ(早口、ゆっくり)
  • ボリューム(大きい、小さい)
  • リズム

あなた自身も経験があると思いますが、あなたが早口で、相手がゆっくりとしゃべる人だと、話の内容ではなく、会話のテンポのズレでイライラしたり、違和感や嫌悪感をもちます。逆も然りです。

声の調子を意識せず話をしてしまうと、説得や提案やセールスなど、あなたの話を聞いてもらう前段階で失敗します。

コールセンターなど電話を使ったお仕事では、こういった声の調子は大切で、
マニュアルのセリフが同じであっても、それをどのように話すかによって、明るい対応、暗い対応、丁寧な対応、軽い対応と、相手への印象を決定付けます。

ですからまずは、相手の声の調子を聞き取り、その相手に合わせて話を展開していくのはおすすめです。

これは誰もが知る企業のお客様センターの話です。

時に激怒して電話をしてくる顧客がいて、相手の声の調子を無視して冷静に謝罪しようとすると、余計に感情が激しくなり、「責任者を出せ!」と火に油を注いでしまうそうです。

文字であらわすと以下のような会話です。

顧客:「どうなってるんだぁ!」

担当:「大変申し訳ありません」

顧客:「申し訳ありませんじゃないよ!」

担当:「あのぉ~、そのぉ~」

顧客:「いいから責任者を出せ!」

声の調子を無視するとこんな感じになるそうです。
ペーシングすると、つまり相手の声の大きさ、トーン、テンポなどを合わせると、
顧客に自分の話を聞いてくれているという感覚を生み出し、早い時間で対応が済むそうです。

文字であらわすと以下のような会話です。

顧客:「どうなってるんだぁ!」

担当:「大変申し訳ありません!」

相手にペーシングする前に、自分の声の調子を理解し、早く話せるし、ゆっくり話せる。
また、声を高くして話せるし、低くして話せるように日頃から意識しておくことが重要です。

また沈黙も合わせていく対象の一つですので、相手が黙ったからと言って焦ることなく、相手の沈黙に合わせていくことも心に留めておいてください。

2-1-3.相手の言葉をペーシングするバックトラッキング

これまでは、視覚情報、聴覚情報といった非言語情報をご紹介しましたが、このバックトラッキングは言語情報、つまり、相手の使った言葉を繰り返していくスキルです。
例えば、

相手 :「この前、久しぶりに映画館で映画を観たんですよ」

あなた:「いいですね~!」

ではなく、

相手 :「この前ね、久しぶりに映画館で映画を観たの」

あなた:「映画館で、映画を観たんですか。いいですね~!」

と、相手の使った言葉を使って、会話を進めていくやり方です。

相手の発した言葉を使って会話を進めることです。

また言葉だけでなくバックトラッキングの種類には、「事実」、「感情や気持ち」、「要約」の3種類があり、その状況に応じて活用していきます。

バックトラッキングを意識して、相手との会話を進めていくと、自分のことを聴いてもらっている、受け入れてもらっているという安心感や好感、そして信頼感を相手に与えることができます。

さらに深くお伝えします。

相手がつかった言葉を活用すると、相手の無意識の中に「そうそう」「そうなんです」「そのとおりなんです」といった「YES」といった肯定的な意味の言葉が繰り返されます。
「YESセット」と呼ばれる説得の法則です。

これはセールスや催眠的アプローチで活用されるものですが、先にお伝えしたように「YES」と答えられる質問を繰り返していくと、NOができない状態になっていく、否定できない状態になっていくことを言います。

逆にお伝えすると答えがYESとなる会話を続けていると、相手がオープンになり、心をあなたに開いてくるというものです。

ですから、相手が何かを話すたびに、相手の言葉を繰り返すので、抵抗感や違和感を生み出すことなく、「話をしっかりと聴いてもらっている」という安心感や「自分を受け入れてくれている」という肯定感、そして「大切にされている」といった重要感といったものを相手の無意識に蓄積することが可能です。

相手 :「週末に彼女と初めてデートしたんだよ、楽しかったなぁ」

あなた:「良かったな!」

ではなく、

相手 :「週末に彼女と初めてデートしたんだよ、楽しかったなぁ」

あなた:「週末に初めてのデートか(そうそう)、それはさぞかし楽しかったろうな(そうなんだよ)。良かったな!(うんうん)」

というふうに相手の無意識は反応していきます。

「理解してくれている」、「わかってくれている」、「大切にされている」というとうことを自然に感じてもらう技法であり、逆にお伝えすると、聴くことをとおして、

  • あなたのことを知ろうとしています
  • あなたのことを理解しようとしています
  • あなたのことを知りたいと私は思っています

といったメッセージを相手の無意識に伝えるコミュニケーション、それがバックトラッキングです。

バックトラッキングに関する記事はこちらです。

関連記事:評価を高める聴き方の最強スキル!バックトラッキングとは

2-2.価値観を理解し、尊重し、会話の中に盛り込む

価値観とは、相手が大切にしているものです。

「仕事において大切にしたいこと」、「家族や家庭において大切にしたいこと」この他、趣味や健康、経済や人間関係で、といった人生のさまざまな分野や状況や場面で大切にしているものです。

これらは、その背景や場面といったコンテクストによって変わります。

例えば仕事では、「挑戦」「結果」「成長」といったものが挙げられます。また、家庭といった分野では、「笑顔」「対話」「元気」といったものが挙げられます。

NLPで考える価値観は、人の話の中にでてくる単語やセリフの中に表れるシンプルな名詞形で表されたもので、そのキーワードを活用することによって、細胞レベルで反応してしまう、その人のスイッチになります。

相手が大切にしている価値観を意味するキーワードを尊重し、会話の中に盛り込みながら話を進めることで、あなたの人心掌握の力が一気に拡大されます。

コツは相手の話に出てくるキーワードを質問によって聞き出すことです。

以下のような質問で、その人の価値観を手に入れてください。
(〇〇には、「仕事」や「家庭」などの背景を入れて質問します)

  • ◯◯において、あなたにとって大切なことって何ですか?
  • ◯◯はどうなると満足しますか?
  • ◯◯のことを考えた場合、そこに無くてはならないものは何ですか?
  • ◯◯では、何を避けたいですか?

上記の質問で、相手の価値観のキーワードが手に入ったら、キーワードを盛り込みながら会話をリードしていきます。

人心掌握が必要な場面として、セールスの世界が挙げられますが、例えば、車のセールスでしたら、「今回車の購入の際に大切にされたいことは何ですか」といった質問で会話を進めていきます。

すると見込みのお客様は、「家族が増えたんで、6人乗りがいいですね」といった答えが出ます。つまり、キーワードは「家族」、「6人乗り」です。さらに相手の価値観となるキーワードを探る会話を以下のように続けていきます。

あなた:「6人乗りですね。その他に大切にされたいことはなんですか」

相手 :「家族で出かけるのが多いので、安全性ですね」

あなた:「安全性ですね。大事ですよね。その他に大切にされたいことは何ですか」

相手 :「燃費ですね、それからエコロジーにも関心があるので・・・」

と、いった会話を続けながら相手の価値観となるキーワードを手に入れていきます。そして、紹介していく時に相手の価値観、キーワードを用いて会話を進めます。

あなた:「6人乗りの車でしたら、こちらの6台ですね。そのうちの安全性を考えると、こちらの4台です。そして燃費を考えるなら、こちらの2台がおすすめです」

という流れでセールストークを進めていきます。

売るあなたが、どんなにデザインを気に入っていても、そこを語っても相手はメリットを感じません。頑張っていても売れないセールスの方は自分がいいなぁと思うところを伝え、相手の価値観を無視したトークをしがちです。

つまり相手の心が掌握できていないことになります。

活動柄、あらゆる分野のトップセールスの方々と接する機会があるのですが、業界に違いはあっても、必ずと言っていいほど、こういうステップがトークの中に盛り込まれているのが分かっています。

やはりうまくいく方は、うまくいく理由があるわけです。

※価値観となるキーワードを入手するときに大切なことは、基本となるペーシングスキル「ミラーリング」「マッチング」「バックトラッキング」で安心感や親近感といった土台できていないと、相手は心を開かず、本音の部分や深い価値観を語ってくれません。

「価値観を引き出す質問をすればいいんだな」という理解だけでなく、以下の図のように土台ができて、手に入るものだと考えてください。

2-3.ニューロ・ロジカルレベルでほめる・叱るを効果的にする

ほめることは、相手の重要感や成長意欲を満たしていきます。また「叱る」ということも重要ですが、使い方を間違えると自信を無くしたり、嫌悪感を抱いたり、あなたに対して攻撃的な態度を取り始めます。

そこで紹介したいのが、NLPのニューロ・ロジカルレベルというモデルです。

ニューロ・ロジカルレベルとは、人が何かを学習したり、変化を起こすレベルを示したモデルのことで、下から、環境、行動、能力、信念や価値観(大切なこと)、そして自己認識というレベルです。

上位のレベルであればあるほど、変化や成長に著しく影響を与える、という考え方です。

例えば、自己認識が変われば、信念や価値観も変わっていきます。

具体的な例でお伝えするとマネジャーになった人は、自分が現場でやっていた時と同じ意識ではいられません。チームメンバーの育成や成長に意識と責任を持ち始めます。つまり、大切にしたい「信念・価値観」が変わってきます。

またプライベートの恋愛や夫婦といった分野でも同様に、「私は恋人である」という認識から、結婚して「私は夫である」または「私は妻である」であるという認識になると、生活費やパートナーとの家族関係といった大切にしたいことや時間の使い方が変わってきます。

つまり自己認識が変わると、信念や価値観、または行動が変わってくるわけです。

例えば、仕事ができない部下がいたとき、「気合が足りないんだよ!」と言っても変化は生まれません。「がんばれ!」といっても本人は何を頑張ればいいのか、わかっていない場合もあります。そんなときに役に立つのが、このユーロ・ロジカルレベルです。

それぞれのレベルでその部下を観ていきます。例えば、

環境レベル 必要なデスクやパソコンといったツールは渡せているか
行動レベル 正しい仕事の仕方を伝えているか、伝わっているか
能力レベル やることはわかっていても、それをどのようにやっていくのか理解できているか。能力を発揮できる必要な研修やトレーニングを経験しているか。
信念や価値観 働く社会人としての基本的な考え方を持っているか。
今の仕事が素晴らしい仕事であることを認識しているか。
貢献すること、成長することの大切さを理解できているか。
自己認識 「できる社員だ」という認識はあるか、「優秀だ」という自己認識は生まれているか

以上は一つの例です。

各レベルで見ていくことによって、その部下には何をすればいいのか、例えば、正しい【行動レベル】の情報が必要なのかもしれませんし、ひょっとしたら【信念や価値観レベル】の情報が必要なのかもしれません。

【自己認識レベル】で、「自分はできない人間だ」といったものがあれば、自信を持たせるアプローチが必要なります。

このように人が何かを学習し、できるようになるためのアプローチとして役立ちます。
同様に効果的な「叱り方」や「ほめる」といた会話にも役立ちます。

叱るときは行動レベルにアプローチする必要がありますし、ほめるときは行動や能力だけでなく、【信念や価値観レベル】や【自己認識レベル】をほめることによって、効果的な学習や成長が生まれてきます。

「ほめる」という場合でいたら、以下のようなほめ方があります。

  • 環境レベル:いつもデスクがきれいでいいね。
  • 行動レベル:今月のお客様への訪問数は上出来だね。
  • 能力レベル:あなたのコンサル、そしてセールススキルは素晴らしいね。
  • 信念や価値観:あなたのポリシーは素晴らしい。
  • 自己認識:あなたは素晴らしい。

「叱る」場合でしたら、以下のようになります。

  • 環境レベル:いつもデスクが汚いよ。
  • 行動レベル:お客様への訪問数に問題があるんじゃないか。
  • 能力レベル:コンサル、そしてセールススキルを磨いたらどうだ。
  • 信念や価値観:あなたの考え方に問題があるんじゃないか。
  • 自己認識:あなた自身に問題があるんじゃないか。人として、ダメだ。

比較するとわかりますが、ほめる場合は、全てのレベルにおいてアプローチは可能で、特に信念や価値観レベルにアプローチを行うと、その人の心を掴む人心掌握が可能になってきます。

つまり、「私は見てもらえている」、「貢献できている」、「役に立っている」という感覚を与えることができます。逆に叱る場合は、行動レベルに注意をあてることが重要です。

例えば、「机が汚くて、だらしがない」と伝えてしまうと、「だらしがない」という言葉だけを受け取り、自己認識レベルで処理をする人もいます。

このことを意識しないと、気づかないうちに自己認識レベルを刺激してしまいますので、成長どころか、やる気の低下や自己否定、また攻撃的な態度といった望ましくない状態が生まれてしまいます。

つまり、「私は無能」「私はダメ人間」「どうせ私は嫌われている」といった感覚を与えることになります。

ニューロ・ロジカルレベルで相手を観察し、アプローチをすること。そしてほめる時は全レベルのアプローチが可能で、特に上位レベルのアプローチが有効であること。そして叱る時は行動レベルで伝わるように、伝えていくこと。

人心掌握として重要な観点です。

関連記事:優れたリーダーに絶対に必要なコーチングスキルの視点

2-4.ネガティブな言動の「肯定的な意図」を観察する

NLPには肯定的意図という考え方があります。

これは、人の一見否定的ともいえるネガティブな言動の中にも肯定的な目的があるという考え方です。

例えば、喫煙という行為の肯定的意図は、「自分の時間を確保すること」であったり、「やすらぎを得ること」であったり、タバコを吸う人ならではの「コミュニケーションをとるためのツール」という目的であったり、カッコいい人のシンボルとして「自分に自信をもつ」といったものが挙げられます。

暴走族と呼ばれるような非行の肯定的意図は、「人からの関心を集め、承認欲求を満たす」ということだったり、仲間たちの結束も一つの魅力ですから「人とのつながりを得る」といったものが挙げられます。

病気と言われる症状もその一つです。

人は、病気になると、先生や看護師が丁寧に接してくれたり、入院になると周囲が付き添いやお見舞いに来て、人の親切な行為や愛情を感じることができます。「ココが痛い」といえば、周囲が動いてくれる「人をコントロールできる環境」を手に入れることができます。

退院してしまうと、その親切な行為や愛情を感じられなくなるので、時間が経ったらまた「病気になる」「入院する」を引き起こしてしまうという状況がこの「肯定的意図」が働いている無意識のパターンと考えられます。

つまり、ネガティブな思考や行動、またその人の発言も深いところでは、
仕事や人生をよりよくしたい、満たしていきたいという想いがあるということです。

「ママのことなんて大嫌いだぁ!」
という幼い子どものことを想像してほしいのですが、

本当はママのことが大好きで、何かがわかってもらえなくて、また伝える術(すべ)がなくて、怒ったり、泣いたりしているわけです。

怒ること、泣くことそのものをしたいわけでなく、次の表のように自分のことをわかってほしい、理解してほしいという気持ちがあるので、その方法として、「怒ること」、「泣くこと」を無意識に手段として使います。

方法 目的
  • 怒る
  • 泣く
  • 黙る
  • わかってほしい
  • 理解してほしい
  • 知ってほしい

☆認めてほしいという承認

これは幼い子供の話だけでなく、私たち大人にも無意識に起こることです。

しかしながら、私たちはすでに大人ですので子供に関わるようにはできません。
ですので実際には、以下のような質問をとおして、肯定的な意図をくみ取っていきます。

■後輩に対して怒鳴っている部下がいた時、
「本当は怒鳴りたかったわけじゃなくて、相手にどうなってほしかったの?」

■やる気がなく、仕事に集中できていない停滞している部下に対して、
「いつもの調子がでないのは、何か気になることがあるの?」

このようにその行為そのものの背景に何が起きているのかを理解する、という関りです。

遅刻してきた部下に対して
「遅刻はダメだが、遅刻をしてしまうほどの何かが、その人に起きている」
こういった切り口で関わることです。

あるとき他の切り口でアプローチされていることに本人が気づき、
「こんな自分に、しっかりと向きあってくれている」
そんな感覚を相手が持つことができた時のあなたの影響は大きなものになっていきます。

相手の上辺の言動ではなく、本当に伝えたがっているのは何か。
そこを観て、関わることが大切です。

2-5.無意識にある情報処理のクセを理解して会話する

人には、本人の自覚なく、自動的に情報を処理する「その人なり思考のクセ」のようなものがあり、それをNLPでは「メタプログラム」と呼び、現在はより実践的に活用できるように【LABプロファイル】と呼ばれる考え方があります。

LAB(ラブ)プロファイルとは
Language and Behaviorの頭文字をとってLAB(ラブ)プロファイリングと呼ばれています。言葉(Language)と行動(Behavior)の関係性を分析し、その人の言葉使いから、相手の行動の予想を見立てるツールです。

例えばそのカテゴリーの一つに「方向性」というものがあります。

その中には、「獲得すること」や「得たいもの」に注意が向く【目的志向型】と、「避けたいこと」や「排除したいこと」に意識が向く【問題回避型】の二つのパターンがあります。

こちらのカテゴリーと二つのパターンの例をご紹介します。

例えば化粧水を使用している女性に、「どうして化粧水をつかっているのですか?」と聞いた時、【目的志向型】の人は、「肌をみずみずしくするため」、「キレイにするため」といった答えをします。

逆に【問題回避型】の人は、「肌荒れを防ぐため」「ガサガサになりたくないから」といった答えをします。同じ化粧水を使うにしても、意識の方向性が違っているのがわかると思います。歯磨きについても同じことが言えます。

【目的志向型】の人は「キレイにしたいから」「白くしたいから」「笑顔が素敵に見えるように」といった答えをします。【問題回避型】の人の答えは「虫歯になりたくないから」「口臭予防」「治療で余計なお金を使いたくないから」といった答えがでてきます。

このように本人すら気づいていない思考のクセ、情報処理のクセを理解することによって、
心をつかむ以上のパワーを発揮する場合もあります。

例えば化粧水の販売の場面でしたら、【目的志向型】の人には「この化粧水は、お肌をみずみずしくして、ツヤツヤにキレイにしてくれます」といった言葉でアプローチしていきます。

このタイプに「肌荒れを回避し、肌のガサガサを防ぐことできます」といっても、相手の世界の言葉ではないのでピンときません。

逆に【問題回避型】の人に「キレイになりますよ」「お肌プルプルになりますよ」といった【目的志向型】のアプローチをしても、その人にとってはベネフィットを感じることはできません。

実は、人が気づかずに使っている言葉には、その人の無意識の情報処理の傾向が表れていて、人心掌握の達人たちは、こういったことを熟知しています。

NLPのLABプロファイリングには、いくつかのパターンがありますが、ここでは、方向性のカテゴリーも含め、極めて重要な3つのカテゴリーをご紹介します。

「主体性」、「方向性」、「スコープ」と呼ばれるカテゴリーです。それぞれに二つのタイプがあります。

【主体性】とは、
情報をインプットしたとき、すぐに行動する「主体行動型」、そしてすぐに分析し、機が熟すのを待つ「反映分析型」の二つのタイプです。

【方向性】とは、
目的に向かって情報を処理しやすい「目的志向型」か、問題やリスクを回避するために思考が動きやすい「問題回避型」の二つのタイプです。

【スコープ】とは、
情報を全体的に捉える「全体型」か、詳細にとらえる「詳細型」の二つです。

相手がどちらかのタイプを理解することで、効果的なペーシングができ、かつ会話の目的に向かう有効なリーディングに活用することができます。

それぞれのタイプがどういった言葉をもちいて話をしていく傾向があるのか、以下にご紹介します。

【主体性】

主体行動型:「動く」「すぐに」「とにかくやる」「待てない」「やってみる」
反映分析型:「検討する」「分析する」「調べる」「考える」「~かもしれない」

【方向性】

目的志向型:「獲得する」「達成する」「手に入れる」「到達」
問題回避型:「避ける」「回避する」「取り除く」「予防」「防ぐ」

【スコープ】

全体型「本質的に」「全体的に」「一般的に言って」「大切なことは」「要は・・・」
詳細型「厳密に」「正確に」「具体的に」
※また道筋通りに、時系列で、たくさんの情報を提供する傾向があります。

こういった相手が使う言葉を聞き分けながら、相手のタイプを把握し、ペーシング、そしてリーディングに活用します。

リーディングとは、コミュニケーションの目的に向かって会話を進めていくことです。そしてこの時に知っておきたい型が、【ペース、リード、ペース】と呼ばれる型です。

相手に合わせ、リードして、さらに相手に合わせるという話の流れです。

例えば、主体性の例でお伝えすると、考えてばかりで行動しない部下に対して、「とにかく動け、はやく行動しろ!」と言ってもその場では「はい」と返事はするものの内心では抵抗しています。

こんな時に【ペース、リード、ペース】の型をもちいて以下のように伝えます。

ペース:いろいろ分析することは大事だね。

リード:そこで、少し行動してみることで、

ペース:確かなデータが増えて、より良い分析ができると思うよ。

こんなふうに活用します。
逆の例で、考えずに行動して失敗が多い部下に対しては、

ペース:君の行動には感心しているよ。

リード:そこで、よりいいアクションプランを考えることで、

ペース:行動がシャープになって、効率よく努力が実を結ぶと思うよ。

といった具合に活用します。
これが「ペース、リード、ペース」です。

こういったことを知らず、また相手や自分のタイプを理解せずに会話をすすめようとすると、昔話の「北風と太陽」のように、相手に良かれと思ってやっていることが、逆効果を生む場合があります。

まずは理解していきたい相手の言葉を良く聞き取ることが大切なポイントです。

関連記事:ラポール形成の決定版!プロが教える信頼関係を生み出す秘訣

3.まとめ

人心掌握とは、人の心をつかむことです。

それは権力やお金、また容姿といった力ではありません。
相手に与えることです。

ペーシング、価値観、そしてより大きな肯定的な意図から関ることをとおして、
認めてもらいたい、大切な存在でいたい、と渇望している欲求を満たすことです。

まずは相手を理解すること、尊重すること、そして観察することです。

ぜひ、活用してください。

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