NLP・心理学

ラポールとは?押さえておきたい基本スキルを心理のプロが徹底解説

コミュニケーションや人間関係に、
アラジンの魔法のランプを使えればどんなにいいか・・・

そう思って悩んでいる方も多いのではないでしょうか。あるいは「より良好な人間関係」を築く、「難しい人間関係」に対応できるようになりたいなど。

コミュニケーションや人間関係を劇的に良くするアラジンの魔法のランプ。
それこそが「ラポール」です。

ラポールとはフランス語で「架け橋」を意味し、
心理療法の世界では信頼関係を構築する方法として存在します。

【ラポール(信頼関係)を築く方法例】

・ペーシング
・リーディング
・ミラーリング
・マッチング
・バックトラッキング
 ・
 ・
 ・

また心理学NLPでは、「ラポールを築くことは、コミュニケーションの大前提」というほど重要視されています。それほどラポールを築くことは、仕事やビジネス、恋愛など、すべての人間関係で手にする結果に影響を与えます。

ぜひ本文を読んでラポールを学んでください。
きっとあなたの人間関係の悩みを解消し、仕事やビジネス、恋愛など、人生全般で充実した人生を送るヒントになることでしょう。

著者:足達 大和
全米NLP協会公認・NLPトレーナー

当サイト「Life&Mind」の運営元である「NLP-JAPAN ラーニング・センター」の専属トレーナー。5,600回以上という圧倒的な回数の研修実績を持つ。

NLP-JAPANラーニング・センターとは、日本最大手の「NLP総合スクール」で、NLP業界の世界5大組織と連携。日本で唯一、NLPの基礎から大学院レベルまでの学びを提供している日本最高峰のNLPトレーニング機関。

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1.ラポールとは

ラポールとは、一言で表すと相手との信頼関係のことです。
そして、その信頼関係は人とのコミュニケーションの基本となります。

1-1.ラポールとは関係性である

ラポールとは、心と心が通い合ったつながりを意味する、相手との信頼関係のことです。

信頼関係と聞くと、「その道の権威である」「カリスマである」または「あの人は約束を守る」といった過去の実績やポジションパワーの影響を考える人もいますが、

ここでご紹介する信頼関係は、コミュニケーションをとる相手の無意識にアプローチする関係性のことで、感覚的には、警戒心がなく、自分の味方のような好感が生じ、安心感や親和感が生まれ、

  • この人は、私のことを見てくれている
  • この人は、私の話しをしっかりと聞いてくれている
  • この人は、私のことをわかってくれている

そんな気持ちを相手が感じていて、互いのコミュニケーションが建設的に影響し合う関係性をラポールと言います。

1-2.なぜラポールが必要なのか?

ラポールの語源の1つに、フランス語のラポートという言葉があります。

これは「架け橋」を意味する言葉ですが、川の両岸を結ぶ橋がないと、物流や人の移動に支障がでるように、相手との間にラポールができていないと、相手に受け入れられにくく、アイデアや提案、想いが伝わりません。

具体的には、相手に対する説得力や影響力が生まれず、「良い提案をしても受け入れてもらえない」「ギクシャクした人間関係」「指示や話を聞いてくれない」といった状態になってしまいます。つまり、努力が報われないコミュニケーションになるということです。

先にご紹介した無意識レベルのラポール、つまり深いレベルの信頼関係が生まれると、繰り返しになりますが、「相手の警戒心が解け、安心し、気づいたら本音で話せていた」といった状態が生まれてきます。

本音の部分が話せますから、
あなたの提案や意見を警戒なく受け入れやすくなります。

つまり、ラポールを形成すると、相手に対しての説得力や影響力が高まり、相手に対するあなたの存在価値を高めることができるようになるということです。

1-3.ラポールを築くと起こる具体的な成果

無意識レベルの深いラポールが築けると、互いのアイデアや想いがつながりやすく、より生産的な会話や気持ちのやり取りの潤滑が生まれ、以下のような具体的な結果が期待できます。

  • 部下の面談やカウンセリング、コーチングの場面での信頼感や安定感が高まる
  • セールスの場面において成約率が高まり、紹介やリピート購入が増える
  • 会議やプレゼンであなたの説得力や影響力が高まり、評価が上がる
  • パートナーや家族といったプライベートな場面での良好な関係性が築けるようになる
  • 話し言葉だけでなく、文章の説得力も高まる
  • 特に初対面で、ムリなく、コミュニケーションを進めることができるようになる

つまり停滞している状態を改善し、仕事やプライベートといった人生をより自分らしく充実させていくことが可能になります。

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2.ラポールの築き方(総論)

ラポールを形成するためには「ペーシング」と呼ばれる考え方とスキルが必要です。
この章では、「ペーシング」の考え方についてご紹介しています。

2-1.ペーシングとは

ペーシングとは、実践的な心理学、または脳の取扱説明書、そして天才たちのコミュニケーションスキルとして開発されたNLP(神経言語プログラミング)から生まれた代表的なコミュニケーションスキルの1つです。

一言でいえば、相手の言語、非言語情報に合わせていくことです。

例えば、「相手の仕草に合わせていくこと」「相手が無意識に発している声の調子(高低やテンポなど)を合わせていくこと」です。また、相手が使っている言葉を盛り込みながら、会話を進めていくことです。

2-2.なぜペーシングは効果的なのか

相手との話し方や身振り手振りを合わせていくと、相手は無意識に自分と似たような感覚を感じはじめます。この感覚は「類似性」と呼ばれる心理学の法則を誘発します。

心理学の類似性の法則とは、

  • 人は自分と共通点がある人には、心がオープンになり、親しみを感じやすい
  • 良好な関係の二人は、同じ動作をする傾向が高くなる

というものです。
ペーシングは、この「類似性の法則」を逆に活用していくことです。

また、私たちは動物としての本能レベルでも影響を受けており、異形な物を敵、同形の物は味方という防衛本能が働きます。

つまり相手があなたに対して同じ感覚を持つことによって、あなたへの警戒心を解き、心をオープンにしやすくなる、ということです。

2-3.ペーシングはコミュニケーションフレームの最初のステップ

様々な人間関係、対人関係で必要なペーシングは、以下のコミュニケーションフレームの3つの流れの1つです。

相手とのコミュニケーションの目的に合うように進めていく、最初のステップになります。

【ペーシング】
ラポール形成のために相手の言語、非言語に合わせていくこと。

【ラポール】
相手との親近感や安心感、また無意識の深いレベルでの信頼関係です。相互の影響力が肯定的に反映しあうつながり。

【リーディング】
あなたのコミュニケーションの目的に向かって話をリードすること。

この3つのステップは、よく「ダンスの流れ」に例えられます。
相手とダンスを踊りたければ、まず相手が踊っているダンスを踊り、つながることができたら、そこからあなたのダンスに誘う、という流れです。

つまり、「ペーシング」⇒「ラポール」⇒「リーディング」の流れです。

こういった流れを背景に持つことで、あなたが今、どこにいるのか、何をしたらいいのかが自然と見えてきます。

2-4.ペーシングの前提となるキャリブレーション

キャリブレーションとは、相手を観察することです。

相手の気持ちや心的状態は必ず、表情や姿勢や話し方に表れます。

例えば仕事を依頼して「はい、わかりました」と相手が返事をする時、「どうも納得していなさそうだな」「嫌そうだな」というのを感じたことはありませんか。

相手の言語と非言語の情報が不一致な時です。
ラポール形成の達人、つまり卓越したコミュニケーターは、このように相手の話していることだけでなく、どのようにそのことを話しているかを観察しています。

そこで、具体的に何を観察するかというと、

相手の表情、姿勢や仕草、足の組み方、呼吸のリズム、この他相手の話し方や、後にご紹介するどんな優位感覚の表現をしているか、どんなパターンで情報を処理しているか、という相手の言語、非言語についての情報です。

次の章で具体的な手法をお伝えしていきますが、まずは相手の情報を観察するからこそ、ペーシングで効果的にできて、ラポールを形成することができるという認識を持ってください。

※心理学NLPに関しては、こちらの記事もおすすめです。

3.ラポールの築き方(各論)

ここでは具体的なペーシングの対象とスキルをご紹介します。

3-1.ミラーリング

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ミラーリングとは、相手の姿勢や仕草、静止している時の手足の位置、また呼吸など、見える「視覚情報」をまさに鏡のように合わせていくというやり方です。

具体的に合わせていく対象は以下の通りです。

■顔(頭や表情)
頭がまっすぐなのか、前後左右と、どちらかに傾いているのか、ここを合わせます。顎の位置を合わせると自ずとミラーリングになります。

また表情です。口角や目の開き具合などをミラーリングします。

プロのカウンセラーや催眠アプローチを行うヒプノセラピストは、相手のまばたきに合わせていきます。

■上半身
背筋が伸びている、前後左右の傾きにミラーリングします。
手をそろえている、手を握っている、腕を組んでいる、またジェスチャーといった動きもミラーリングの対象です。

■下半身
足を開いている、閉じている。また組んでいるところ(左右どちらが上か、下か)をミラーリングします。

■呼吸
相手は胸で呼吸しているか、お腹か、また肩を見ると呼吸のリズムが見えてきます。深くしているのか、浅いのか、そこもミラーリングの対象です。

ミラーリングは、相手より少し遅らせてやるもので、同時に合わせていくただの「猿まね」ではありません。ここを誤解して失敗する方もいます。

その点の注意事項はこちらの記事を参考にしてください。

3-2.マッチング

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マッチングとは、いくつかの考え方がありますが、主に聴覚情報に合わせるやり方です。つまり、声の出し方、話し方に関するペーシングのことを言います。

マッチングの対象は以下のとおりです。

  • トーン(高い、低い)
  • テンポ(早口、ゆっくり)
  • ボリューム(大きい、小さい)
  • リズム

この他、「大人しそう」とか「熱い人」といった言葉があるように、その人が出しているムードや雰囲気、またエネルギーに合わせていくのもマッチングの対象です。

音楽療法の1つの考え方に「同質の原理」と言われるものがあります。

これは、暗く落ち込んでいる人に元気な曲を聞かせても嫌悪感が生まれ逆効果になるため、暗く落ち込んでいる時には、暗く落ち着いた音楽を聞き、だんだんテンポの早い、明るい曲を聞いていくことで、元気になるというものです。

これは音の世界の「ペーシング」からの「リーディング」です。

あなた自身も経験があると思いますが、あなたが早口で、相手がゆっくりとしゃべる人だと、話の内容ではなく、会話のテンポのズレでイライラしたり、違和感や嫌悪感をもちます。逆も然りです。

声の調子を意識せず話をしてしまうと、説得や提案やセールスなど、あなたの話を聞いてもらう前段階で失敗します。

電話だけで対応する、コールセンターやお客様相談室といった仕事をしている人にとっては、特に重要なペーシング対象となります。

3-3バックトラッキング

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一言でお伝えすると、相手が発した言葉を繰り返して、会話を進めていく聴き方の技法です。日本のカウンセリングの世界では「オウム返し」と言われ、簡単な例でお伝えすると以下のようになります。

相手 :「この前ね、久しぶりにディズニーランドに行ったの」
あなた:「ディズニーランドに行ったんだ」

と、相手が言った言葉を活用して、言葉を返していくコミュニケーションの進め方です。活用する時の大切なポイントは、相手が使った言葉をそのまま使うということです。

相手の言葉を使わず、わかったつもりで自分の言葉を使っていくと、なんとなくギクシャクした感覚が生じます。例えば、

あなた:「仕事では挑戦することを大事にしたいな」
相手 :「仕事でチャレンジすることは大事だよね」

あなた:「仕事と人生には、向上心が大事だよね」
相手 :「成長する気持ち、大事だね」

あなた:「人生で大切なものは、やっぱり健康だね」
相手 :「そうだよね、やっぱり体調は大切だね」

いかがでしょうか。

言いたいことは同じでも、使っている言葉が違うのがわかりますね。
このように同じ言葉を使わないと、

  • ちょっと言いたいことと違うんだよな・・・
  • この人私の話をちゃんと聴いてくれてるのかなぁ・・・
  • なんか微妙にこの人と合わないなぁ・・・

といった気分や気持ちを生み出します。

例えばあなたがクライアント先の社長と面談していて、その社長が、

「会社にとって数字は大切だね」と言って、
「そうですね、売上は大事ですね」と言ったとしたら、
それだけで信頼がなくなる可能性が大です。

ご存知のように数字といっても「利益」であったり、「経費」であったり、「離職率」であったりといろんな意味をもってその社長は「数字」という言葉で自分の世界を表しています。

ですので自分なりの言葉を使うことで、相手の中に、「無視された/否定された/拒絶された/批判された」というような感覚を生み出しかねません。

こういった言葉の他、

・事実を繰り返す
・気持ちや感情を繰り返す
・要約する

といったことも挙げられます。

今回ご紹介しているペーシングの各スキルの中で最もリスクなく、確実に安心感や信頼感、また「自分の話を聞いてもらっている」という重要感を与えるスキルがこのバックトラッキングです。

「理解してくれている」「わかってくれている」「大切にされている」ということを自然に感じてもらう技法であり、お伝えすると聴くことを通して、

  • 「あなたのことを知ろうとしています」
  • 「あなたのことを理解しようとしています」
  • 「あなたのことを知りたいと私は思っています」

これらのことを相手の無意識に伝える技法でもあります。

バックトラッキングについて、さらに豊富な事例をご紹介しているのがこちらの記事です。

3-4.VAK(五感)の優位感覚

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VAKとは、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感のことです。

NLPでは、この五感を「視覚」、「聴覚」、そして触覚、味覚、嗅覚を含む「身体感覚」の3つに区分しています。

視覚(Visual)
聴覚(Auditory)
身体感覚(Kinesthetic)

これら3つの感覚の頭文字をとって、VAK(ヴイ・エイ・ケイ)と呼んでいます。

人は、事象をこの五感を通して認識しています。また、過去の出来事を想像して体験する時も同様、五感を使って認識しています。

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内的な情報とは、過去の記憶であったり、まだ起きていない想像のことです。

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このように私たちは、VAKで事象、また記憶や想像を処理しています。

ここで重要なポイントは、人には右利き、左利きと、頻繁に使う動かしやすい手があるように、その情報処理を行う際に、優位に機能する感覚があるという考え方です。

例えば、人の話が理解できない時、

V(視覚)優位の人は、→ 話が見えない
と表現します。

A(聴覚)優位の人は、→ 何を「言っているか」わからない
という傾向があります。

K(身体感覚)優位の人は、→ 話がつかめない、腑に落ちない
といった表現をします。

「話が理解できない」ということを表現する時、それぞれセリフが異なります。これは無意識の処理が異なることを意味します。その人が無意識に頻繁に使うもの、それが優位性、「優位感覚」と言われるものです。

これをペーシングして会話を進めていけば違和感や抵抗感はなくなるのですが、こういった表現方法が違ってくると、それだけでコミュニケーションが滞ってしまいます。

【上司と部下の会話】
※このケースは、上司がV(視覚優位)で、部下がK(身体感覚)優位のタイプです。

  • 上司:君の話は、内容が見えてこないんだよね。
  • 部下:どうしてそう感じるんですか?
  • 上司:感じる? ・・・・・。
  • 部下:・・・・・あ、わかりました。もう少し胸に刺さる熱いプレゼンをします。
  • 上司:いや、熱くなくてもいいんだ。明確に見える形で示してもらえれば。
  • 部下:承知しました。今度は自分の思いをぶつけていきますので、その時はよろしくお願いします!
  • 上司:・・・・・・。

なんとなく、かみ合っていないのがわかると思います。
相手の優位感覚を理解しないまま、話を続けても部下の評価は上がるどころか、下がってしまい、努力が無駄になってしまいます。

次は、相手の優位感覚を理解して話をした場合です。

  • 上司:君の話は、内容が見えてこないんだよね。
  • 部下:具体的にどの部分が見えてこないんでしょうか。
  • 上司:ここと、ここと、そしてこの、これからの見通しの部分ね。
  • 部下:この3点ですね。わかりました。イラストやグラフで示せば、これからの見通しやその先にある私が描く会社のビジョンが見えてくると思います。
  • 上司:イラストやグラフのデザインはシンプルに。強調したいポイントは赤で示してくれると見やすくてありがたいな。
  • 部下:承知しました。強調は赤で示した、新しい資料を作ってお見せします。
  • 上司:よろしく頼むよ!

このように上司の視覚優位な感覚の言葉を使うことによって、ラポールが形成でき、スムーズなコミュニケーションが生まれてきます。そしてその結果として、あなたが上司であれ、部下であれ、あなたの評価は上がっていきます。

お気づきの方もいると思いますが、先述した「バックトラッキング」を活用することによって、このVAKへのペーシングは容易になります。

また、「リーディング」の段階で、聞き方だけでなく、表現方法としても活用することができます。

以下にどのタイプがどんな言葉を活用するのか、そしてどんな特徴があるのかをシンプルにご紹介します。相手を観察し、どんな言葉を活用していけばいいか、その参考にしてください。

それぞれの「目の動かし方」「よく使う言葉(叙述語)」「その他(関心や動作)」といったの3つに分けてお伝えしています。

V:視覚優位の特徴

【視覚タイプ】の特徴

ポイント特徴
目の動き視線が上方に動く傾向がある
よく使う言葉見る、狙いをつける、ビジョン、観察する、焦点を合わせる、イメージする、見えない、ぼんやり、色、描く、見通し
その他・比較的早口で話す
・頭に描いているイメージを手で示そうとする
・椅子には前のめりで座る
・デザインや外見に心を動かされやすい
・結果が見えないとやる気が起こらない
・絵で記憶する
・呼吸が浅い

A:聴覚優位の特徴

【聴覚タイプ】の特徴

ポイント特徴
目の動き視線は左右に動く傾向がある
よく使う言葉・聞く、言う、話す、共鳴、響く、調和する、静か、など
・誰かが言った具体的なセリフ
・「ガヤガヤ」「ピカピカ」といた擬音語
・「え〜!」「あぁ〜」といった感嘆を表す言葉
その他の特徴・論理的、理論的に話そうとする
・声の調子(大小、高低、スピードなど)や言葉に反応しやすい
・音楽や人とのおしゃべりが好き
・雑音があると集中できない
・「考える人」のように腕組みをしやすい
・うんちくが好きで、権威に弱い
・独り言が多い

K:身体感覚優位の特徴

【身体感覚タイプ】の特徴

ポイント特徴
目の動き視線は下方に動く傾向がある
よく使う言葉・感じる、熱い(冷めている)、あたたかい(寒い)、ぬくもり、掴む、触れる、など
・心が熱くなる、胸に刺さる、腑に落ちるといった身体感覚にまつわる言葉を使う
その他の特徴・感じながら話すので、話し方は比較的ゆっくり
・動作も比較的ゆっくり
・感情や気持ちを手や体で表現しようとする
・視覚優位の人よりも、人に近いところに居ようとする
・早口で多くの情報を言われるとたまについていけない
・居心地の良さを大事にする
・お腹で深い呼吸をする

※VAKのペーシングだけでなく、これまでお伝えしてきたミラーリングやバックトラッキングなど、効果的なラポール形成するためには、相手をよく観察する必要があります。
観察することができなければ、相手にペーシングすることもできません。NLPでは、相手を観察することをキャリブレーションと呼んでいます。

VAKに関する詳細の記事はこちらです。
仕事や勉強や学習、また恋愛や家族といった人間関係などVAKを場面別で活用できるようにご紹介しています。

3-5.無意識のプログラムに合わせる

無意識のプログラムとは、NLPでは「メタプログラム」と言い、本人の自覚なく、自動的に情報を処理する「その人なりの思考のクセ」のようなものです。

そのうち3つをご紹介すると
「主体性」「方向性」「スコープ」と呼ばれるカテゴリーがあり、それぞれに二つのタイプがあります。

【主体性】とは、
情報をインプットした時、すぐに行動する主体行動型、そしてすぐに分析し、機が熟すのを待つ反映分析型の二つのタイプです。

【方向性】とは、
目的に向かって情報を処理しやすい目的志向型か、問題やリスクを回避するために思考が動きやすい問題回避型の二つのタイプです。

【スコープ】とは、
情報を全体的に捉える全体型か、詳細にとらえる詳細型の二つです。

相手がどちらかのタイプを知ることで、効果的なペーシングができ、かつ目的に向かう有効なリーディングに活用することができます。

それぞれのタイプが、どういった言葉を用いて話をしていく傾向があるのか、以下にご紹介します。

【主体性】

主体行動型:「動く」「すぐに」「とにかくやる」「待てない」「やってみる」
反映分析型:「検討する」「分析する」「調べる」「考える」「~かもしれない」

【方向性】

目的志向型:「獲得する」「達成する」「手に入れる」「到達」
問題回避型:「避ける」「回避する」「取り除く」「予防」「防ぐ」

【スコープ】

全体型「本質的に」「全体的に」「一般的に言って」「大切なことは」「要は・・・」
詳細型「厳密に」「正確に」「具体的に」
※また道筋通りに、時系列で、たくさんの情報を提供する傾向があります。

こういった相手が使う言葉を聞き分けながら、相手のタイプを把握し、ペーシング、そしてリーディングに活用します。

リーディングとは、先にご紹介したようにコミュニケーションの目的に向かって会話を進めていくことですが、その時に知っておきたい型が、【ペース、リード、ペース】と呼ばれる型です。

相手に合わせ、リードして、さらに相手に合わせるという話の流れです。

例えば、主体性の例でお伝えすると、考えてばかりで行動しない部下に対して、「とにかく動け、はやく行動しろ!」と言ってもその場では「はい」と返事はするものの、内心では抵抗しています。

こんな時に【ペース、リード、ペース】の型を用いて以下のように伝えます。

ペース:いろいろ分析することは大事だね。

リード:そこで、少し行動してみることで、

ペース:確かなデータが増えて、より良い分析ができると思うよ。

こんなふうに活用します。
逆の例で、考えずに行動して失敗が多い部下に対しては、

ペース:君の行動には感心しているよ。

リード:そこで、より良いアクションプランを考えることで、

ペース:行動がシャープになって、効率よく努力が実を結ぶと思うよ。

といった具合に活用します。
これが「ペース、リード、ペース」です。

こういったことを知らず、また相手や自分のタイプを理解せずに会話を進めようとすると、昔話の「北風と太陽」のように努力が逆転して、失敗の方向に向かってしまいます。

※「メタプログラム」はさらに進化し、LABプロファイル®として多くの方に学ばれています。LAB(ラブ)=Language And Behavior

3-6.価値観となるキーワードを活用する

価値観とは、相手が大切にしているものです。
自由、愛、つながり、パワー、一体感、思いやりといったキーワードです。

このやり方は、自分の価値観を捻じ曲げて、相手の価値観に合わせることではなく、相手が大切にしているものへの尊重が重要なポイントになります。

相手の価値観を知りたい時は、「〇〇で大切にしたいことは何ですか?」といった質問をして、相手にとって重要なキーワードを手に入れていきます。

例えば、車のセールスでしたら、「今回、車の購入の際に大切にされたいことは何ですか?」といった質問です。

すると見込みのお客様は、「家族が増えたんで、6人乗りがいいですね」といった答えが出ます。つまり、キーワードは「6人乗り」です。このようなコミュニケーション意識して、さらに以下のように続けていきます。

  • あなた:「6人乗りですね。その他に大切にされたいことは何ですか?」
  • 相手 :「家族で出かけるのが多いので、安全性ですね。」
  • あなた:「安全性ですね。大切ですよね。その他に大切にされたいことは何ですか?」
  • 相手 :「燃費ですね、それからエコロジーにも関心があるので・・・。」

といった会話を続けながら、相手の価値観となるキーワードを手に入れていきます。そして、リーディングの段階になりますが、紹介していく時に相手の価値観、キーワードを用いて会話を進めます。

相手の価値観になるキーワードを用いて(つまりペーシングして)、リードする例

  • あなた:「6人乗りの車でしたら、こちらの6台ですね。そのうちの安全性を考えると、こちらの4台です。そして燃費を考えるなら、こちらの2台がおすすめですね。」

という流れで、相手の価値観になるキーワードを用いて、セールストークを進めていきます。

こういったことを理解していないと、

▼フォルムがいいんですよ
▼エンジン音が響くんですよ
▼この色合い、好きなんですよねぇ

と、セールスする人の価値観で話を進めてしまい、商談はうまくいきません。

「〇〇で、あなたにとって大切なことは何ですか?」
この質問の他に、状況や場面においては以下のような質問も活用することができます。

  • ◯◯はどうなると満足しますか?
  • ◯◯のことを考えた場合、そこに無くてはならないものは何ですか?
  • ◯◯では、何を避けたいですか?

ただし価値観は、最初から活用するものではなく、これまでにご紹介した3つの基本スキル「ミラーリング」「マッチング」「バックトラッキング」を活用し、相手との信頼関係ができた上で使いましょう。信頼関係がができていないと相手は本音を話してくれません。

十分にこれまでのスキルを活用して、ラポールを形成し、リーディングのフェーズに誘っていってください。

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4.まとめ

ラポールとは、無意識レベルでの深い信頼関係のことです。
そのためにペーシングがあります。

今回は、ミラーリングを始め、いくつかのペーシングスキルをご紹介してきましたが、「相手の世界観を尊重する」というNLPの大前提のもとに成り立つスキルです。

やり方だけではなく、「相手の世界を尊重する」こと、「安心していただいて信頼を築こう」といったあなたの想いが大切です。

そういったことを踏まえながら、「ペーシング」「ラポール」「リーディング」の流れを意識して、会話を始めてください。

※「心理学NLP」について詳しくはこちらの記事へ

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