ラポールを一言でいうと、
相手との信頼関係のことです。
ラポールを築けるかどうかは、
仕事やビジネス、恋愛、人間関係、ひいては
人生で、手にする結果が変わるほど
極めて重要なものなのです。
実践心理学NLPでは、
「ラポールを築くことは、
コミュニケーションの大前提」というほど
重要視されており、
仕事で結果を出している人たちや、
プライベートが充実している人たちは、
必ずと言って良いほど、
ラポールを大切にしています。
この記事では、
ラポールの意味や効果といった基本から、
心理学NLPに基づいた
ラポールを築くためのスキル、
注意したいポイントなどを解説していきます。
あなたの人間関係の悩みを解消し、
仕事やビジネス、恋愛など、人生全般で充実した
人生を送るヒントになれば幸いです。
著者:足達 大和 全米NLP協会公認・NLPトレーナー | |
当サイト「Life&Mind」の運営元である「NLP-JAPAN ラーニング・センター」の専属トレーナー。5,600回以上という圧倒的な回数の研修実績を持つ。 NLP-JAPANラーニング・センターとは、日本最大手の「NLP総合スクール」で、NLP業界の世界5大組織と連携。日本で唯一、NLPの基礎から大学院レベルまでの学びを提供している日本最高峰のNLPトレーニング機関。 |
目次
1.ラポールとは
1-1.ラポールとは建設的に影響し合う関係性のこと
ラポールとは、心と心が通い合ったつながりを意味する、相手との信頼関係のことです。
信頼関係と聞くと、「あの人は約束を守る」といった過去の実績をベースに考える人もいるかもしれませんが、
ここでご紹介する信頼関係は、初対面の人同士であっても、互いのコミュニケーションが建設的に影響し合う関係性のことを表します。
感覚的には、警戒心がなく、自分の味方のような好感が生じ、安心感や親和性が生まれ、
- この人は、私のことを見てくれている
- この人は、私の話をしっかりと聞いてくれている
- この人は、私のことをわかってくれている
そんな気持ちを相手が感じている状態で、コミュニケーションをとる相手の無意識にアプローチできる関係性のことです。
1-2.なぜラポールが必要なのか?
ラポールの語源の1つに、フランス語のラポートという言葉があります。
これは「架け橋」を意味する言葉ですが、川の両岸を結ぶ橋がないと、物流や人の移動に支障がでるように、相手との間にラポールができていないと、相手に受け入れられにくく、アイデアや提案、想いが伝わりません。
具体的には、相手に対する説得力や影響力が生まれず、「良い提案をしても受け入れてもらえない」「ギクシャクした人間関係」「指示や話を聞いてくれない」といった状態になってしまいます。
つまり、努力が報われないコミュニケーションになるということです。
先にご紹介した無意識レベルのラポール、つまり深いレベルの信頼関係が生まれると、繰り返しになりますが、「相手の警戒心が解け、安心し、気づいたら本音で話せていた」といった状態が生まれてきます。
本音の部分が話せますから、あなたの提案や意見を警戒なく受け入れやすくなります。
つまり、ラポールを形成すると、相手に対しての説得力や影響力が高まり、相手に対するあなたの存在価値を高めることができるようになるということです。
1-3.ラポールによるメリット
無意識レベルの深いラポールが築けると、互いのアイデアや想いがつながりやすく、より生産的な会話や気持ちのやり取りができ、以下のような具体的なメリットが期待できます。
- 部下の面談やカウンセリング、コーチングの場面での信頼感や安定感が高まる
- セールスの場面において成約率が高まり、紹介やリピート購入が増える
- 会議やプレゼンであなたの説得力や影響力が高まり、評価が上がる
- パートナーや家族といったプライベートな場面での良好な関係性が築けるようになる
- 話し言葉だけでなく、文章の説得力も高まる
- 特に初対面で、ムリなく、コミュニケーションを進めることができるようになる
つまり停滞している状態を改善し、仕事やプライベートといった人生をより自分らしく充実させていくことが可能になります。
2.ラポール形成のを築くステップ
2-1.ラポール形成の流れ
まずは、ラポール形成をしていくための流れをお伝えしていきます。
このような流れでラポールが形成され、信頼関係が深まっていきます。
- ①ラポール形成の基盤となるペーシング(言葉あわせる)
- ②ラポールが形成される
- ③リーディング
相手の言葉や、仕草を合わせていくことで、ラポールを形成するために必要な準備をします。
相手と心が通じ合い、無意識の深いレベルでの信頼関係が構築されます。
ラポールが形成されることで、相手から本音を引き出したり、相手に何か行動を起こさせるなど、あなたが望む目的へ、話をリードすることができます。
こういった流れを背景に持つことで、あなたが今、どこにいるのか、何をしたらいいのかが自然と見えてきます。
2-2.ラポール形成の基盤となるペーシングとは?
ペーシングとは、実践的な心理学、または脳と心の取扱説明書、そして天才たちのコミュニケーションスキルとして開発されたNLP(神経言語プログラミング)から生まれた代表的なコミュニケーションスキルの1つです。
一言でいえば相手の言語、非言語の情報に合わせていくことです。
例えば、「相手の仕草に合わせていくこと」「相手が無意識に発している声の調子(高低やテンポなど)を合わせていくこと」です。また、相手が使っている言葉を盛り込みながら、会話を進めていくことです。
ペーシングは相手とのコミュニケーションをする上で、非常に重要な最初のステップになります。このステップをうまく活用できているか、そうでないかでは、気づかぬうちに相手との信頼関係の構築においてとても大きな影響を与えています。
3.ラポール形成に必須のスキル4選
ここではラポール形成に必須のスキルを4つお伝えしていきます。
3-1.ミラーリング
ミラーリングとは、相手の姿勢や仕草、静止している時の手足の位置、また呼吸など、見える「視覚情報」をまさに鏡のように合わせていくというやり方です。
具体的には、相手が話している時の手の動きや姿勢、表情や目線などを真似てみましょう。
さらにはプロのカウンセラーと呼ばれる人たちは、相手のまばたきや呼吸にもミラーリングをしていると言われています。
人は同じ行動や仕草をしている人を見ると無意識に親近感を感じます。ミラーリングを正しく行うことができれば、ラポール形成につながりやすくなります。
ミラーリングは、相手より少し遅らせたり、さり気なくやるもので、同時に合わせていくただの「猿まね」ではありません。ここを誤解して失敗する方もいます。
そうした注意事項やさらに詳しくミラーリングを活用したい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
3-2.マッチング
マッチングとは、主に聴覚情報にペーシングするやり方で、例えば声の出し方、話し方をあわせていきます。
マッチングの対象は以下のとおりです。
- トーン(高い、低い)
- テンポ(早口、ゆっくり)
- ボリューム(大きい、小さい)
- リズム
もしかしたら、あなた自身にも経験があるかもしれませんが、例えばあなたが早口で、相手がゆっくりとしゃべる人だと、話の内容ではなく、会話のテンポのズレでイライラしたり、違和感や嫌悪感をもちます。
逆もまた然りです。
声の調子を意識せず話をしてしまうと、説得や提案やセールスなど、あなたの話を聞いてもらう前段階で失敗します。
電話だけで対応する、コールセンターやお客様相談室といった仕事をしている人にとっては、特に重要なペーシング対象となります。
3-3.バックトラッキング
バックトラッキングとは、相手が発した言葉を繰り返したり、相手の話を要約して伝えたりして、会話を進めていく聴き方の技法です。
日本のカウンセリングの世界では「オウム返し」と言われています。
簡単な例でお伝えすると以下のようになります。
相手:「この前ね、久しぶりにディズニーランドに行ったの」
あなた:「ディズニーランドに行ったんだ」
と、相手が言った言葉を活用して、言葉を返していくコミュニケーションの進め方です。
活用する時の大切なポイントは、
相手が使った言葉をそのまま使うということです。
相手の言葉を使わず、わかったつもりで自分の言葉を使っていくと、なんとなくギクシャクした感覚が生じます。
例えば、
- あなた:「仕事でもっとレベルアップしたいな」
- 相手 :「仕事でさらに成長したいんだね」
- あなた:「最近、落ち込んだことがあったんよね」
- 相手 :「最近、嫌なことがあったんだ」
いかがでしょうか。
言いたいことは同じでも、使っている言葉が違うのがわかりますね。
同じ言葉を使わないと、
- 私の気持ちを理解してくれているのかな・・・
- 少し言いたいこととズレてるんだよな・・・
- なんとなくこの人と合わないかも・・・
といった気持ちを生み出す可能性もあるので注意が必要です。
ポイントは、
- 相手が話した事実を繰り返す
- 相手の気持ちや感情を繰り返す
- 相手の言葉を使って要約する
ことです。
今回ご紹介しているペーシングの各スキルの中で最もリスクなく、確実に安心感や信頼感、また「自分の話を聞いてもらっている」という自己重要感を与えるスキルが、このバックトラッキングです。
「理解してくれている」「わかってくれている」「大切にされている」ということを自然に感じてもらう技法であり、お伝えすると聴くことを通して、
こういった言葉の他、
・事実を繰り返す
・気持ちや感情を繰り返す
・要約する
といったことも挙げられます。
今回ご紹介しているペーシングの各スキルの中で最もリスクなく、確実に安心感や信頼感、また「自分の話を聞いてもらっている」という重要感を与えるスキルがこのバックトラッキングです。
「理解してくれている」「わかってくれている」「大切にされている」ということを自然に感じてもらう技法であり、お伝えすると聴くことを通して、
- 「あなたのことを知ろうとしています」
- 「あなたのことを理解しようとしています」
- 「あなたのことを知りたいと私は思っています」
これらのことを相手の無意識に伝える技法でもあります。
※バックトラッキングについて、さらに豊富な事例をご紹介しているのがこちらの記事です。
3-4.ペーシングの前提となるキャリブレーション
キャリブレーションとは、相手を観察することです。
相手の気持ちや心的状態は必ず、表情や姿勢、話し方に表れます。
例えば仕事を依頼して「はい、わかりました」と相手が返事をしていても、「どうも納得していなさそうだな」「嫌そうだな」というのを感じたことはありませんか。
相手の言語と非言語の情報が一致していないということです。
ラポール形成の達人、つまり卓越したコミュニケーターは、このように相手の話していることだけでなく、どのようにそのことを話しているかを観察しています。
では、具体的に何を観察するかというと、
相手の表情、姿勢や仕草、足の組み方、呼吸のリズム、このほか相手の話し方や、後にご紹介するどんな優位感覚の表現をしているか、どんなパターンで情報を処理しているか、という相手の言語、非言語についての情報です。
次の章で確認するポイントなど、具体的な内容をお伝えしていきますが、まずは相手の情報を観察するからこそ、ペーシングで効果的にできて、ラポールを形成することができるという認識を持ってください。
4.ラポール形成に使える上級スキル
4-1.VAK(五感)の優位感覚を使ってラポールを形成する方法
VAKとは、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感のことです。
NLPでは、この五感を「視覚」、「聴覚」、そして触覚、味覚、嗅覚を含む「身体感覚」の3つに区分しています。
- 視覚(Visual)
- 聴覚(Auditory)
- 身体感覚(Kinesthetic)
私たちは五感を使って情報のインプット、アウトプットをしています。
人によって利き手があるように、この3つの感覚のどれを優先的に使って情報を処理をしているかが分かれています。
この情報処理のタイプに合わせた話し方や言葉の使い方をすることで、ラポール形成を効果的に行うことができます。
それぞれのタイプの特徴と、接し方について解説していきます。
自分自身がどのタイプをよく使っているのかも考えながら見てみると良いかもしれません。
【視覚タイプ】の特徴
ポイント | 特徴 |
---|---|
目の動き | 上方に動きやすい |
よく使う言葉 | 見える、イメージする |
その他 | 比較的早口で話す、イメージを手で示す |
【聴覚タイプ】の特徴
ポイント | 特徴 |
---|---|
目の動き | 左右に動きやすい |
よく使う言葉 | 聞く、言う、話す |
その他の特徴 | 論理的に話そうとする、独り言が多い |
【身体感覚タイプ】の特徴
ポイント | 特徴 |
---|---|
目の動き | 下方に動きやすい |
よく使う言葉 | 感じる、掴む、触れる |
その他の特徴 | 話し方は比較的ゆっくり、感情や気持ちを動きで表現しようとする |
タイプ別の接し方のポイント
【視覚優位タイプ】
目から入ってくる情報を優先的に取り入れやすいです。そのため資料を使って説明することや、話のペースを少し早めに合わせて会話をすると良いでしょう。
【聴覚優位タイプ】
音で情報を処理しやすく論理的に話す傾向があります。会話をする時は効果音を使った表現や論理的に話を進めることもおすすめです。
【体感覚優位タイプ】
体の感覚で情報を処理するタイプです。具体的な特徴として、話すペースがゆっくりで、人に近いところに居ようとすることが多いです。そのため会話をする時は、比較的ゆっくり話すことや、会話をする際の体の距離を意識してみてください。
VAKに関しては3つのタイプについてお伝えさせていただきました。
これらを見極めることで相手と信頼関係をよりスムーズに築くことができるようになります。
VAKのタイプのより詳しい見分け方や、仕事や恋愛でもより実践的に活用したい方は合わせてこちらもご覧ください。
4-2.無意識のプログラムに合わせる
無意識のプログラムとは、NLPでは「メタプログラム」と言い、本人の自覚なく、自動的に情報を処理する「その人なりの思考のクセ」のようなものです。
そのうち3つをご紹介すると、
「主体性」「方向性」「スコープ」と呼ばれるカテゴリーがあり、
それぞれに2つのタイプがあります。
またそれぞれのタイプが、どういった言葉を用いて話をしていく傾向があるのか、以下にご紹介します。
【主体性】
主体性とは、行動を起こすタイミングに焦点を当てたものです。
「主体行動型」と「反映分析型」のタイプがあります。
「主体行動型」の特徴
情報をインプットした時 | すぐに行動する |
---|---|
使う言葉 | 動く、すぐに、とにかくやる、待てない |
「反映分析型」の特徴
情報をインプットした時 | 行動する前に状況把握する |
---|---|
使う言葉 | 検討する、考える、~かもしれない |
【方向性】
方向性とは行動を起こす理由のことを指しています。
「目的志向型」と「問題回避型」のタイプがあります。
「目的志向型」の特徴
やる気が高まるのは | 目標を達成に向かう時 |
---|---|
使う言葉 | 達成する、手に入れる、到達 |
「問題回避型」の特徴
やる気が高まるのは | 問題やリスクを回避する時 |
---|---|
使う言葉 | 避ける、取り除く、防ぐ |
【スコープ】
スコープとは、物事の捉え方の違いをここでは意味します。
「全体型」と「詳細型」のタイプがあります。
「全体型」の特徴
物事の捉え方 | 全体像を捉える |
---|---|
使う言葉 | 全体的に、一般的に、ポイントは |
「詳細型」の特徴
物事の捉え方 | 物事の細かい部分を見る |
---|---|
使う言葉 | 厳密に、正確に、具体的に |
相手が使う言葉を聞き分けながら、相手のタイプを把握することで、効果的なペーシングができます。
さらに目的に向かうために有効な、リーディングに活用することも可能です。
リーディングとは、先にご紹介したようにコミュニケーションの目的に向かって会話を進めていくことですが、
【ペース、リード、ペース】と呼ばれる型です。
相手に合わせ、リードして、さらに相手に合わせるという話の流れです。
例えば、主体性の例でお伝えすると、考えてばかりで行動しない部下に対して、「とにかく動け、はやく行動しろ!」と言ってもその場では「はい」と返事はするものの、内心では抵抗しています。
こんな時に【ペース、リード、ペース】の型を用いて以下のように伝えます。
- ペース:いろいろ分析することは大事だね。
- リード:そこで、少し行動してみることで、
- ペース:確かなデータが増えて、より良い分析ができると思うよ。
といった具合に活用します。
これが「ペース、リード、ペース」です。
こういったことを知らず、また相手や自分のタイプを理解せずに会話を進めようとすると、昔話の「北風と太陽」のように努力が逆転して、失敗の方向に向かってしまいます。
※「メタプログラム」はさらに進化し、LABプロファイル®として多くの方に学ばれています。LAB(ラブ)=Language And Behavior
4-3.価値観となるキーワードを活用する
価値観とは、ものごとの判断基準や自分が大切にしていることなどです。
価値観をペーシングするというのは、相手が大切にしているものを尊重するということです。自分の価値観を捻じ曲げて、相手の価値観に合わせることではありません。
相手の価値観を知りたい時は、「〇〇で大切にしたいことは何ですか?」といった質問をして、相手にとって重要なキーワードを手に入れていきます。
このやり方は、自分の価値観を捻じ曲げて、相手の価値観に合わせることではなく、相手が大切にしているものへの尊重が重要なポイントになります。
相手の価値観を知りたい時は、「〇〇で大切にしたいことは何ですか?」といった質問をして、相手にとって重要なキーワードを手に入れていきます。
例えば、車のセールスでしたら、「今回、車の購入の際に大切にされたいことは何ですか?」といった質問です。
すると見込みのお客様は、「家族が増えたんで、6人乗りがいいですね」といった答えが出ます。つまり、キーワードは「6人乗り」です。このようなコミュニケーション意識して、さらに以下のように続けていきます。
- あなた:「6人乗りですね。その他に大切にされたいことは何ですか?」
- 相手 :「家族で出かけるのが多いので、安全性ですね。」
- あなた:「安全性ですね。大切ですよね。その他に大切にされたいことは何ですか?」
- 相手 :「燃費ですね、それからエコにも関心があるので・・・。」
といった会話を続けながら、相手の価値観となるキーワードを手に入れていきます。そして、リーディングの段階になりますが、紹介していく時に相手の価値観、キーワードを用いて会話を進めます。
相手の価値観になるキーワードを用いて(つまりペーシングして)、リードする例
- あなた:「6人乗りの車でしたら、こちらの6台ですね。そのうちの安全性を考えると、こちらの4台です。そして燃費を考えるなら、こちらの2台がおすすめですね。」
という流れで、相手の価値観になるキーワードを用いて、セールストークを進めていきます。
こういったことを理解していないと、
▼フォルムがいいんですよ
▼エンジン音が響くんですよ
▼この色合い、好きなんですよねぇ
と、セールスする人の価値観で話を進めてしまい、商談はうまくいきません。
「〇〇で、あなたにとって大切なことは何ですか?」
この質問の他に、状況や場面においては以下のような質問も活用することができます。
- ◯◯はどうなると満足しますか?
- ◯◯のことを考えた場合、そこに無くてはならないものは何ですか?
- ◯◯では、何を避けたいですか?
ただし価値観は、最初から活用するものではなく、これまでにご紹介した3つの基本スキル「ミラーリング」「マッチング」「バックトラッキング」を活用し、相手との信頼関係ができた上で使いましょう。信頼関係がができていないと相手は本音を話してくれません。
十分にこれまでのスキルを活用して、ラポールを形成し、リーディングのフェーズに誘っていってください。
ラポール形成の具体的な手順や方法を知りたい方はこちらもあわせてご覧ください
5.まとめ
ラポールとは、無意識レベルでの深い信頼関係のことです。
そのためにペーシングがあります。
今回は、ミラーリングを始め、いくつかのペーシングスキルをご紹介してきましたが、「相手の世界観を尊重する」というNLPの大前提のもとに成り立つスキルです。
やり方だけではなく、「相手の世界を尊重する」こと、「安心していただいて信頼を築こう」といったあなたの想いが大切です。
そういったことを踏まえながら、「ペーシング」「ラポール」「リーディング」の流れを意識して、会話を始めてください。
これらのラポールスキルをうまく使いこなすことができれば、特に営業の分野で大きな結果につなげることも可能になります。
人間関係の構築において何よりも大切になってくるラポールを実践していただき、さらなるレベルアップを目指してみてください。
※「心理学NLP」について詳しくはこちらの記事へ
- 特集:心理学NLPとは?