NLP・心理学

ミルグラム実験 あなたにも起こり得る服従の心理!!

服従の心理として有名なミルグラム実験。

この実験では

特定の条件がそろえば誰しも
権威者の命令に従う(残酷なことであっても)

ということが明らかにされました。

今回はそんなミルグラム実験と
現代でも起こりうる服従の実態を

ご紹介していきます。

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1.ミルグラム実験について

1-1.ミルグラム実験とは

ミルグラム実験とは
心理学者のスタンリー・ミルグラム
(Stanley Milgram)が

1950年代~1960年代に行った、

「人は誰でも特定の状況にいると
非人道的な行為であっても
権威者の指示に服従してしまう」

という心理状況を明らかにした実験になります。

またこの実験は
アイヒマン実験と呼ばれており、

被験者には

「無抵抗な人間に対して電気ショックを与える」

という行為を行わせ、

恐怖や不安を与えるものだったため
多くの批判を受ける事になりました。

1-2.実験に至った経緯はナチス・ドイツのホロコースト

ミルグラム実験がアイヒマン実験とも
呼ばれる理由は、

ミルグラムがナチスドイツで
ホロコースト( ユダヤ人の大量虐殺)の
指導的立場にあった

アドルフ・アイヒマン
(Adolf Otto Eichmann)の

行動に興味を持ち、実験を始めたからです。

アイヒマンはナチスにおいて
親衛隊の将校の座に就いていた1人であり、

ユダヤ人のアウシュビッツ強制収容所への
移送を指揮し、数百万人のユダヤ人の虐殺に
深く関わった人物です。

第二次世界大戦後、
アイヒマンは国外に逃亡しておりましたが
1960年、逃亡先のアルゼンチンで拘束され、

「人道に対する罪」「ユダヤ人に対する犯罪」
および「違法組織に所属していた犯罪」などの
15の犯罪で起訴され裁判となりました。

当時の人々はホロコーストという
大量虐殺を指揮していた人物は

人格異常者で、極悪非道で冷徹な人間だと
誰もが考えていました。

しかし人々の予想を裏切るように
裁判で明らかになったのは

アイヒマンは人格異常者ではなく、
ただ「職務」を全うする平凡で
出世好きな小役人
ということだったのです。

アイヒマンは裁判でユダヤ人迫害について
「大変遺憾に思う」と述べ、

自身の行為については
「命令に従っただけ」だと主張しました。

その後アイヒマンは死刑となりましたが、
ミルグラムはこの裁判のときの
アイヒマンの様子から

「なぜこんな人物が
あんな大虐殺の指揮をできたのか」

と考えるようになり、

特定の状況下において人は権威者に服従し、
非人道的なことであっても
遂行してしまうのではないか
という仮説を立てました。

この疑問を検証しようと実施された実験が
まさしくミルグラム実験となります。

1-3.実験の詳細

ここではミルグラムが行った実験内容を
詳細にお伝えしていきます。

概要

実験の内容としては
「教師」役が「生徒」役に問題を出し、

生徒が間違えるごとに、
権威者の指示で、教師が生徒に、
強い電気ショックを段階的に与えていく。

そして権威者の指示だとしても、
どのくらいまで電圧を上げるかを見極める
というものです。

前提条件
  1. 参加者は、「記憶と学習に関する研究」への協力を依頼された、【20歳から50歳の男性被験者】の他に、【サクラと言われる実験協力者】を用意する
  2. 「教師」役、「生徒」役はクジで決めるが被験者を「教師」役とさせるため、すべてのクジには「教師」と書き、サクラの前に被験者にクジを引かせる
  3. 実際に電気ショックを与えるわけには行かないので、「教師」役が電気ショックを与えるボタンを押した時にサクラは苦しむ演技を行う
実験の手順
  1. 記憶と学習に関する研究」への協力を依頼された20歳から50歳の男性被験者をクジで「生徒」役と「教師」役に分ける
  2. 「生徒」役と「教師」役を別室に移動させる(この両室に設置されたマイクにより「生徒」役と「教師」役の声が聞こえるようになっている)

  3. 「教師」は2つの対になる単語リストを読み上げる。その後、一方の単語を読み上げ、それに対応する単語を「生徒」に4択で質問する。
  4. 「生徒」は4つのボタンのうち、答えの番号のボタンを押す。
    「生徒」が正解すると、「教師」は次の単語リストを読み上げる。

    「生徒」が間違えると、
    「教師」は生徒に電気ショックを流すよう指示を受けた。

    (電気ショックを受けた「生徒」の声は「教師」に聞こえるようになっている)

    ※最初の電圧は45ボルトで、「生徒」が1問 間違えるごとに、15ボルトずつ電圧の強さを上げていくよう指示された。

    電圧は致死レベルの450ボルトまで用意されていた。

  5. 「生徒」に最大電圧の450ボルトが3度続けて流されるまで、もしくは、依然として被験者が実験の中止を希望した場合、実験は続けられた。
実験のキーポイント

被験者が実験続行の拒否をしようと意思表示した場合、白衣を着た、権威のある博士らしき男性が感情を全く乱さない超然とした態度で下記の1~4を告げます。

  1. 続行してください。
  2. この実験は、あなたに続行していただかなくてはいけません。
  3. あなたに続行していただく事が絶対に必要なのです。
  4. 他の選択肢はありません、あなたは続けるべきです。
結果

被験者40名中26名が、最大電力の450Vまで
スイッチを入れることとなりました。

全ての被験者は実験の途中で疑問を抱き、
実験序盤の135ボルトで実験そのものの意図を
疑いだした者もいましたが

権威のある博士らしき男性の強い進言により
実験を継続し300ボルトに達する前に
実験を中止した者は一人もいませんでした。

この実験は事前にミルグラムが在籍していた
イェール大学の生徒と職員、ほか一般人に

「自分であればどこまで電気ショックを与えるか」

というアンケートをおこなったが

生徒全員
「自分は途中で権威者に歯向かうであろう」
回答し、

職員、ほか一般人も
「自分は服従しない、歯向かう」
回答しておりました。

ミルグラムのこの実験からは、
いかに人間は権威の前では服従してしまうかが
恐ろしいほど明らかにされていますね。

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2.なぜ我々は従ってしまうのか?

なぜ我々は権威者の指示に従ってしまうのでしょうか。

2-1.権威による安心

私達が権威者の指示に従ってしまう要因として
「安心感」というものがあります。

私たちは権威や権力に服従すると安心できます。

なぜなら権威者が指示することは全て正しく、
従っていれば自分は間違えることはない
と考えてしまうからです。

特に自分が信頼している権威者の言うことであれば
なおさらのことですし、

自分以外の多くの人がその権威者に服従していたら
自分もなんとなく服従してしまいます。

反対に、多くの人が従っていることに
服従しないことはとても勇気とエネルギーが必要です。

また、人間は進化の過程で

「個人で行動するよりも
集団で行動したほうが生存率が上がる」

ということがプログラミングされており、

集団生活で指揮を取る権威者には逆らわず、

「指示に従えばコミュニティー内で
平和に安心して暮らせる」

と考えるようになっております。

そのため現代でも私達は権威者に本能的に
従ってしまうとも言われております。

2-2.エージェント状態と責任感

ミルグラムは
なぜ人は服従するのかということを
「エージェント状態」という言葉で
説明しております。

エージェント状態とは

自身の意志に従って行動しているとは考えず、
他人の願望を実行するエージェントとして
考えるようになる

状態のことを指します。

このエージェント状態になってしまうと
「権威者」の命令に意識が集中させられ、
それ以外のものへの意識が薄くなってしまいます。

それゆえ
「権威者」の命令に対しての責任感は感じますが

命令により自分が行う「行為」に関しての
責任感は感じなくなってきます。

こうなってしまうと、
非道徳的なことだと認識していても
「権威者」の命令通りに行うようになります。

この章では「安心感」、
そして「エージェント効果」について
説明してきました。

上記のような理由があり
私たちは権威者に服従してしまうのです。

しかし
権威者に服従することは
いつも道徳的に正しいとは限りませんし、

服従していたからと言って、
自分が行った「行為」の責任が
免除されるわけではありません。

服従していたとしても
自分の行動は自分で責任を取らないと

取り返しのつかないことになってしまうことを
覚えておく必要があります。

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3.誰もがアイヒマンになりうる|現代にもありうるエージェント状態

権威に服従しながらも
ホロコーストで指揮をとっていたアイヒマン。

現代も同じアイヒマンと同じように
エージェント状態に陥る可能性は充分にあり得ます。

この章では実際に起きた問題などを解説していきます。

3-1.パワハラもとをたどると・・・

「現代」でのエージェント状態と聞くと
真っ先に「パワハラ」が思い浮かぶ人は
多いのではないでしょうか?

会社というヒエラルキーで
上司から罵倒されたり、脅されたりして

冷静に考えれば
「間違っている、おかしい」と
判断できることであっても

考えることを放棄し、
自ら進んで遂行してしまうということがあります。

これもまさにミルグラム実験で
電気ショックを与え続けた教師と同じ行動です。

また、パワハラを行ってきた上司も
エージェント状態に陥っている

ということもあります。

実際にパワハラによって訴訟を起こされた
加害者(上司)は裁判中に
アイヒマン裁判と同じような証言が見受けられます。

パワハラをしたとされる
加害者(上司)の証言からは

「上からもっと厳しくしろと言われた。
自分は仕方なくそういう行動をとっただけ」

「上の指示に従わないと責められるのは私だ」

といった発言がよくあるそうです。

まさに被害者(部下)に訴えられた上司は
アイヒマンのように自分より上の権威に服従し
意志とは別に動いてしまっていたということです。

3-2.仕事以外でもありえるパワハラ

2018年、
日本大学アメリカンフットボール部の選手が
定期戦において相手選手に反則タックルを行った
という事件が記憶に新しいかと思います。

この事件は
権威であった監督、コーチの命令に
服従するという形で起きた事件でもありました。

反則タックルをした学生は

試合の3日前からコーチから
「やる気が足りない」などとして
練習から外されており、

試合の前日にコーチから

「監督におまえをどうしたら
試合に出せるか聞いたら、
相手のQBを1プレー目で
つぶせば出してやると言われた」

と聞かされました。

そしてその学生は
「ここでやらなければ後がない」と考え、

監督に
「つぶしにいくんで使ってください」と直訴し、

監督からは
「やらなきゃ意味ないよ」

コーチからも

「できませんでしたじゃ、済まされないぞ」

と念を押される形で試合に出場し、
反則タックルを行ったという流れになります。

スポーツをやる上で、監督の存在というのは
まさに権威者そのものです。

この学生は自分がこれから「行為」は
「間違っている」と思いながらも

結果的には監督に服従してしまうことになり、
被害者を生み、

世間でも有名な事件となってしまいました。

3-3.保険会社の不正販売

実際に上司だけではなく
社員がエージェント状態に陥ってしまい、
非人道的な行為が組織ぐるみで行われたという事件もあります。

明らかになっている事件の一つとして
保険会社による不正販売が挙げられます。

こちらの事件は

保険適応期間にも関わらず、
必要のない保険に入らせるなどの不適切契約や

詐欺罪に該当するような悪質な契約が発覚した
というものです。

保険会社で行われていたこの不正販売も
原因をたどると

厳しいノルマと
上司からの強い圧力
が原因でした。

契約が取れないと上司からのどう喝は当たり前で、
ノルマを達成できなかった社員は
懲罰研修を課せられたりしておりました。

また上司も、さらに上役から

「契約がゼロだった社員を
帰宅させていいのか」
など

毎日のように電話で責められていたと言われてます。

この負のスパイラルがあり、

ノルマを達成するため
多くの社員が人道に反しているような行為を
組織ぐるみでおこなってしまったそうです。

いくら科学が発展してきた現代であっても
このように条件が揃うと私たちは
その行為が非人道的であっても服従してしまうのです。

3-4.アイヒマンから学べること

またミルグラムは

「責任の念の喪失が、
権力への服従の最悪のゴールである」

という言葉を残しております。

服従することは必ずしも悪いこととは限りません。
時と場合によって「服従」することが
必要な場面もあるかと思います。

ただ「服従」していても大事なことは
自分がその服従に「責任」を持つということ。

いくら「服従」していたからと言って
その「行為」の責任は誰もとってくれません。

実際にアイヒマンは「従っただけ」でしたが
多くの犠牲者を生んだことにより、
裁判で裁かれることになりました。

私達はどんなときでも、自分の決断、
判断には責任を持つ必要があるのです。

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