目次
1.書籍「アルケミスト 夢を旅した少年」とは
「アルケミスト 夢を旅した少年」という本は、
「2022年度
世界で最も読まれた本ベスト10」の
第5位で、世界170カ国で
2億冊以上読まれています。
1位は「聖書」ということを考えると、
大変多くの方に読まれていることがわかります。
今から何十年も前に
アルケミストは、販売開始されましたが、
今もなお、ベスト10に入る
大人気のロング&ベストセラーです。
さらに、amazonの書評は4,400以上あり、
世界中から愛されている物語です。
この物語は、少年が旅の中で、
「自分の夢を叶える」ために
いくつもの試練を越えながら
宝物を目指していきます。
これから、あらすじと
物語から学べるポイントをご紹介していきます。
1-1.あらすじとポイント
アルケミストのあらすじと、ポイントとなる箇所を
下記にご紹介していきます。
1-1-1.人は「他人や周囲」を見て 夢を諦めてしまう
主人公のサンチャゴは、
パン屋の息子であり、
神父になるために学校へ通っていました。
サンチャゴは何度も、ピラミッドに
宝物があるという夢を見て、
このままの生活を続けるのではなく、
広い世界に、旅をしに行きたい
という夢を持っていました。
そして、彼の父も
過去に同じ夢を抱いていましたが、
パン屋の仕事をやめることで
環境が変わる恐れや
周りの目を気にして諦めてしまっていました。
サンチャゴは、父を見て、
「結局、人は自分の運命より、
他人が羊飼いやパン屋を
どう思うかという方が、
もっと大切になってしまうのだ。」
と思っていました。
そして父に夢を打ち明けました。
父は、自分と同じ夢を持った
息子を応援するために、
遺産の一部を息子に渡して、
羊飼いになって旅をすることを許したのです。
人は、今の自分が置かれている環境であったり、
世間体を気にして、本当にやりたいことを
諦めてしまうことを表しています。
1-1-2.何かを得るには「代償」が必要な時がある
羊と旅をしていたサンチャゴは
ある老人と出会います。
よくよく話を聞いてみると、
彼は実は王様で、
サンチャゴのことを全て知っていました。
サンチャゴが夢を見て、
宝を探していることも知っていた王様は
「連れている羊の半分をくれたら、
宝の場所を教えよう。」
と伝え、サンチャゴは、
本当にあるかわからない宝物のために、
一緒に旅してきた大切な
羊を差し出さなくてはならなくなりました。
夢を叶えたいと考えたときに、
「何かを得るには
なにかを犠牲にする必要がある」
ということを表しています。
1-1-3.大人になると「人生をコントロールできない」と思い込んでしまう
旅を続ける中で。少年が旅を
うまく続けられないことに悩み、
「自分なんかには
無理だったのかもしれない」と
悩んでいた時、王様が現れて
少年に次のように伝えます。
「誰もが世界最大のうそを信じている
~人は人生のある時点で、
自分に起こってくることを
コントロールできなくなり、
宿命によって人生を
支配されてしまうということだ。
それが世界最大のうそじゃよ。」
自分が本当にやりたいことがあっても、
自分の生きたいように生きることができない
と、思ってしまうことは、
珍しいことではありません。
いつだって、そのブレーキは自分で外せるのに、
「できない」と自分が
支配されてしまう思い込みを
「嘘」と表しています。
1-1-4.成功者は「当たり前のこと」に感謝することができる
王様はエジプトにある宝物を探すための道は、
行動すればわかるよと伝え、
サンチャゴに「ウリム」、「トムミム」という
石を渡しました。
これは「前兆」を予測してくれる石で
わからないことがあったときに
質問して良い石でした。
さらに旅を続けた中で
サンチャゴが気づいたことは、
「賢い人は世界の素晴らしさを味わいながら
あげてしまった羊のことも考えられることだ」
ということです。
自分がここまで旅を続けられた成功は、
王様にあげた、羊のおかげであることを
忘れないということです。
成功しても「当たり前」であることに
感謝できるかは本当に
成功するかどうかに大きく影響します。
1-1-5.世界は自分の捉え方で変わる
更に旅を続けた中で、サンチャゴは
新しくできたと思っていた友人に
全財産を奪われてしまいました。
旅をして、王様に羊をあげたことを後悔して、
王様からもらった「石」に
このまま旅を続けて良いのか質問します。
そのときに、石は質問には答えずに、
床に落ちてしまいました。
サンチャゴはこのときに、
「自分で決断しなければならないのだ」と
気づき、今の自分の状況を
どう捉えるべきかを考え直しました。
「今、自分は全財産を盗まれた不幸者」
と思うのか、
「宝物を探す冒険家」として捉えるのかで
自分のあり方が変わることに気づき、
まずはまたお金を貯めようと街を散策していました。
今の状況を自分がどう捉えるかで
見方が全く変わることを示しています。
1-1-6.行動することよりも未来の恐怖を想像することのほうが苦しい
全財産を失った少年は、
クリスタル商人のもとで2年働きました。
働いた結果、元いた場所に
戻ることができるお金を貯めることもできました。
旅を続けることを諦めて、
故郷に帰ろうと思っていたサンチャゴでしたが、
クリスタル商人との生活を通して、
羊飼いにはいつでも戻ることができることに気づき
そうであれば、
今「宝物」という夢を目指さない理由がないと
また旅に出ることを決意します。
途中、エジプトを目指すイギリスの友人と出会い、
錬金術師を探すことになりました。
途中、部族の戦争に合い、
戦争が終わるまでオアシスで生活する中で、
一人の女性と恋に落ちることになります。
少年はオアシスにいたいと旅を続けることを
また悩んでしまうのですが、
そんなときに、探していた錬金術師と出会います。
錬金術師は、彼に
たくさんのことを教えてくれました。
「もし、自分の運命を生きてさえいれば、
知る必要のあるすべてのことを、
人は知っている。
しかし夢の実現を不可能にするものが、
たった一つだけある。
それは失敗するのではないかという恐れだ。」
錬金術師から話を聞いたサンチャゴは
未来の恐怖を想像するのではなく、
今行動すべきなのか悩み続けます。
それからサンチャゴは、
前兆の力を使い、
オアシスに訪れる不幸を予測し、
人々の良き相談役となり、
多大な富を手に入れることができました。
錬金術師は、サンチャゴへ
「真の愛は、夢を妨げるものではない、
富を得て何不自由なく
暮らせるころには遅すぎる」と、
旅に今出ることをもう一度諭します。
サンチャゴは、愛を信じて
錬金術師と一緒に
もう一回旅に出ることを決意します。
1-1-7.「経験」「人との出会い」が宝物である
錬金術師と旅に出て、ようやく探し求めていた
ピラミッドへたどり着くことができます。
そこでサンチャゴは、
「旅の途中で出会った人、
学んだことすべてが宝物なのだ」
と気づくことができました。
ここが、この物語の一番のポイントです。
羊飼いだけを続けていたら
出会うことができなかった人や、
考え方に触れ、
諦めずに夢を目指し続けることで、
自分が昔の何倍も成長できたことに
気づくことが出来たのです。
その後、夢に出てきた宝物も見つけるために、
ピラミッドで発掘を進めていると、
盗賊に出会ってしまい、
暴力をふるわれてしまいます。
盗賊がサンチャゴに、
「なぜこんなところにいるか」と聞き、
宝物の夢の話をすると、盗賊は、
「夢は幻想だ。自分も昔、
街に、廃れた教会にあり、そこに宝がある
という夢を見たけど、
砂漠を渡ってまでそこに行こうとはならない。」
と話しました。
サンチャゴはその「街の廃れた教会」が
自分が子供の頃にいた場所であることに気づき、
本当の宝物の場所を知ることができたところで、
物語は終結します。
2.パウロ・コエーリョとはどのような人か
この本を執筆した、パウロ・コエーリョは、
どのような人なのか。
多岐にわたる活動について、ご紹介していきます。
2-1.パウロ・コエーリョの人生
1947年にブラジルのリオデジャネイロで生まれ、
旅が好きな作詞家、小説家として有名な方です。
パウロ・コエーリョの人生について
簡単にご紹介していきます。
~大学時代~
法学部に進学。
~1回目の旅~
学業を放棄して旅に出る。
メキシコ、ペルー、ボリビア、チリ
ヨーロッパや北アフリカへ旅をした。
~1回目の旅が終わる~
ブラジルに帰国して、流行歌の
作詞を手がけるようになる。
人気歌手ラウル・セイシャスに詞を提供する。
→『作詞家』として活動
~反政府活動の疑惑が生まれる~
ブラジルの軍事独裁政権に対する
反政府活動に関与しているのではないかと
疑惑を持たれてしまい、投獄される。
~その後~
5年ほどレコード政策を手がける。
~2回目の旅へ~
レコード制作の仕事を放棄して、
世界をめぐる旅に出る。
~1987年作家デビュー~
『星の巡礼』を執筆。
~1988年2作目を執筆~
『アルケミスト』を執筆。
ブラジル国内だけでも
20万冊を超えるベストセラーに。
その後、38か国語の言語に翻訳され
世界で5番目に読まれた本になった。
~2007年 アンデルセン文学賞を受賞~
世界中の国々から様々な文学賞を受賞。
~現在~
妻とともにリオデジャネイロに在住。
■パウロ・コエーリョの主要作品
- 『星の巡礼』(1987年)
- 『アルケミスト – 夢を旅した少年』(1988年)
- 『ヴァルキリー』(1992年)
- 『ピエドラ川のほとりで私は泣いた』(1994年)
- 『第五の山』(1996年)
- 『ベロニカは死ぬことにした』(1998年)
- 『悪魔とプリン嬢』(2000年)
- 『11分間』(2003年)
- 『ザーヒル』(2005年)
- 『ポルトベーロの魔女』(2006年)
- 『アリフ』(2011年)
2-2.意外な経験
2-1でもご紹介したようにパウロ・コエーリョは、
歌手 ラウル・セイシャスに歌詞を提供しました。
ですが、この歌詞の内容について、
パウロ・コエーリョがブラジルの
軍事独裁政権に対する反政府活動に
関与しているのではないかと
秘密警察から疑惑を持たれてしまい、
パウロ・コエーリョは、
2週間投獄されていました。
短期間ではありますが、
ひどい拷問も受けてしまっていました。
歌手ラウル・セイシャスが
亡くなった後にわかったことですが、
パウロ・コエーリョの投獄は
ラウル・セイシャスによって、
パウロ・コエーリョが実際は所属していなかった
反政府の活動家と秘密警察へ
伝えられていたから起きたことでした。
このことは、
ラウル・セイシャスについての研究本として
ジョタベー・メデイロスという
ジャーナリストが書いた
「ノン・ジガ・ケ・ア・カンソン・
エスタ・ペルジーダ」にて
明らかになりました。
パウロ・コエーリョによると、
この内容については、
「自分が裏切られ、
放り出された気持ちになりつつも
書類を見ただけだから、、」
と事実についての断定は避けたそうです。
3.生き方について学べるおすすめの心理学NLP
『アルケミスト』から得た
人生の知恵はありましたでしょうか。
本記事の1章でご紹介したような
名言の考え方を、
このメディアサイト
Life&Mind⁺を運営している
NLP-JAPAN ラーニング・センター
というスクールでは、
実践心理学NLPを通して学ぶことができます。
心理学NLPを身につけることは、
自分が本当に大切にしていることが
何かわかったり、
自分の達成したい目標や
叶えたい夢を実現させるために
どうすればよいかがわかる近道になります。
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