自信がないというのは本当に辛いことです。
「自分には無理、できない、相応しくない」
「どうせまた失敗してしまうのでは・・・」
「どうしていいか分からない、決められない」
こんな風に自信が持てず、
行動することができなかったり後悔したり、
そして何度も「自分を変えたい」
と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、
プライベートは大丈夫だけど、
仕事では自信がない…
仕事は大丈夫だけど、
恋愛ではちょっと…
など、場面によっては自信がない、
という方もいらっしゃることでしょう。
自信がない原因は過去の経験もありますが、
良かれと思って、周囲が気遣ってくれたこと、
自分で健気に振る舞ってきたことなど、
思いもよらないことが、
自分の自信を失わせていることがあります。
そして、「自分は何者か?」という
自己認識の部分も自信のなさに
大きく直結しているのです。
この記事では、自信がない原因と、
自信がないことを克服するための方法を
心理学の考えなどを用いてご紹介いたします。
1.自信のなさは「セルフイメージ」が影響する
どんな人でも、「自信がない」と思う時は必ずあります。
自信がありそうに見える人だって、初めて挑戦すること、苦手なことに向き合う時など・・・多少なりとも心が揺らぐことはあるはずです。
しかし、その自信のなさを取り払って、行動に移すことができるかどうかは、セルフイメージ(自己認識)の度合いによって変わってきます。
セルフイメージとは、
- 自分は運がいい/運が悪い
- 自分は◯◯が得意だ/不得意だ、
- 自分はポジティブだ/ネガティブだ
などのように、自分が無意識で、自分に対して抱いているイメージのことです。
そして面白くも恐ろしいのが、
自分がどのようなセルフイメージを持っているかが、人間関係や仕事、恋愛、収入、能力など・・・まるで「樹の幹」と「枝葉」のような関係で、人生の様々なことに影響を及ぼしているのです。
例えば未経験の仕事に挑戦することになったとします。
セルフイメージが高い人は、
「自分ならできる」と信じて行動することができるでしょう。
その仕事に必要な「能力」「スキル」が足りていない場合には、自信が揺らぐことはあるかもしれませんが、それは能力やスキルを補うことで克服していくことができます。
セルフイメージが低い人は、
「自分にはできない」と、思考や行動にブレーキがかかってしまうでしょう。
その仕事に必要な「能力」「スキル」があったとしても、「自分にそのようなことができるわけがない」と信じ込んでしまい、なかなか進むことができません。
自己認識は、私たちの存在の根本に関わる部分です。
これがもしも低いなら、自信が持てず、辛い状態がずっと続くことが予測されます。
もしかすると、自分のセルフイメージは低いかもしれない、
少しずつでも変えていきたい、と思われる方は、
ぜひこの記事でご紹介する方法を試していただきたいと思います。
2.自信がないと感じる原因5選
この章では、1章でご説明した内容を元に、
「自信がない」というセルフイメージが作られてしまう原因や要素についてご紹介いたします。
2-1.過去の失敗経験の影響
自分に自信がないと感じる原因として、「過去の失敗の影響」があげられます。
例えば、「大勢の人の前で大失敗して笑われた」という経験があると、これは強烈な記憶として残ります。
特に、幼少期のことは明確に覚えていなくても、潜在意識には書き込まれています。
そして、何度も失敗を繰り返し、それを前向きに捉えられなかった場合、自分には価値がないと思い始めてしまい、自信が失われていきます。
そのために、過去の失敗経験が潜在意識として存在し、自信に部分に大きく影響を与えているのです。
2-2.比較ばかりされてきた影響
自分に自信がないと感じる原因として、「よく人と比べられてきた」ということがあります。
それは過去の幼少期に兄弟姉妹と比較されてきたことや、学生時代の部活動や、勉強での周りとの比較から、何気ない日常生活の中で意識せずとも比較されている、現在進行形の場合でも「自信」に大きく影響があります。
比較されて、自分が評価されないことが続くと、
- 「私なんてダメだ」
- 「あの人ほど、うまくできない」
というセルフイメージが生まれてしまい、その影響によって自信がないと感じてしまうのです。
2-3.過去に自分を否定された経験の影響
自分に自信がないと感じる原因として、「過去に自分を否定された経験の影響」があげられます。
例えば、
「過去に自分が挑戦して努力したことを周りの人から否定された」
- 「自分の性格を否定された」
- 「自分の趣味などを否定された」
このようなことが過去にありますと、
自分の行動に制限がかかってしまい、
- 「自分は何もせず、動かないほうがいい」
というセルフイメージが作られ、自信を持って行動することができなくなってしまいます。
2-4.期待に答えられなかった影響
自分に自信がないと感じる原因として「期待に答えられなかった経験」があげられます。
過去に、
- 重要に友人や家族から期待に答えられなかった経験
- 重要な仕事やプロジェクトで思うような結果が出なかった経験
- 周りから持ち上げられていたのに結果が出なかった経験
このようなことがあると、自分に対する信頼感や自己評価が低下し、
次回、「自分に期待されても答えられない。自信がない」という セルフイメージが作られてしまいます。
2-5.メディアやSNSの影響
自分に自信がないと感じる原因として「メディアやSNSの影響」があげられます。
近年では、メディアやSNSが発達し、様々な情報や価値観に簡単に触れることができます。
しかし、自分の持っていない情報や価値観などで成功している人や活躍している人を見ると、自分に対しての評価が下がってしまうことがあります。
また、ピッツバーグ大学医学部の研究チームはSNSが精神に及ぼす影響について調査を行いました。
その結果、SNSの使用頻度が高いほど、うつ病になりやすいことがわかりました。
参照:フェイスブックは「人生の幸福度を下げる」米研究結果
この結果からもわかるように、自信をなくすと同時にうつ病にまでなってしまうことがわかります。
3.自信がない人の特徴5選
卵が先か、ひよこが先か。
自分に自信がないことで、ここで挙げる特徴が生まれ、それらの特徴を繰り返すことで、さらに自信が持てなくなっていくという、恐ろしい負のループがあります。
ここでは、自信がない人にありがちな特徴をご紹介していきます。
3-1.完璧を求めすぎて中途半端
自分に自信がない人にありがちな特徴の1つ目は、
「完璧を求めすぎて中途半端」になることです。
自信がないので、完璧にやらなくては安心できません。でも、完璧は難しいです。
人間ですから、ヌケモレが出ることもあります。
それが怖いので、非常に慎重に取り組むでしょう。
結果的に、やりきれずにタイミリミットを迎えるなど、残念な結果になりやすいです。
3-2.他者より初動が遅れる
自分に自信がない人にありがちな特徴の2つ目は、
「他者より初動が遅れる」ことです。
自分に自信がないので、行動に起こすのが遅れます。
仕事であれば、積極的に動く人が大事にされることが多いので、出遅れることで失うものは、仕事の早さだけではありません。
「あの人は仕事が早い、あの人は仕事が遅い」
そういった印象は、初動の早さが大きく影響しますので注意が必要です。
3-3.後悔することが多い
自分に自信がない人にありがちな特徴の3つ目は、
「後悔することが多い」ことです。
自信がないので、自信がある人に比べて上手くいかなかったり、行動が遅れて残念な思いをすることが多くなります。
すると、「もっと早く行動すればよかった」「もっとあぁすれば、私だって上手く行ったのに」などと後悔することが多くなります。
結果として、大事なことを任せてもらえなかったり、チャンスを逃しやすくなってしまいます。
そして、また後悔してしまうことでしょう。
3-4.ネガティブになりやすい
自分に自信がない人にありがちな特徴の4つ目は、
「ネガティブになりやすい」ことです。
自信がないと、上手くいかないことが多くなることで、何かとネガティブに考えやすくなる可能性があります。
そして、新しいことに恐れを抱いてしまって、チャレンジが苦手になることもあります。
もしかすると、自分に自信がないことが元になって、新しい人間関係を作るのが苦手という方もいらっしゃるかもしれませんね。
3-5.自分を大きく見せようとする(虚勢を張る)
自分に自信がない人にありがちな特徴の5つ目は、
「自分を大きく見せようとする」ことです。
実は、自分に自信がない一方で、取り繕うように、自信があるように振る舞おうとする人もいます。
すると、本当は自信がないのに、自分を大きく見せようとするため、内面で無理が生じてしまい、バランスが悪い状態になるでしょう。
さらに残念なことに、虚勢を張っていることは、他者には伝わってしまうことがあります。
そうなると、居心地が悪くて、さらに自信がなくなってしまうことにもなるでしょう。
さて、ここまで自分に自信がない原因、自分に自信がない人の特徴をご紹介しました。
ここからは、自分に自信がない状態を改善する方法を5つに絞って記していきますので、早速取り組んでみてください。
4.自信のなさを克服する5つの方法
4-1.自己重要感を高める
承認欲求を満たして、自己重要感を高めていきましょう。
自己重要感とは、自分のことを「重要な存在だ」と認められる感覚・感情です。
自分のことを重要な存在だ、と思えていなければ、自信のある状態とは言えません。
そしてこの感覚を満たすのは、「自己承認」と「他人からの承認」の2種類があります。
自己承認ができていないと、自分を認められず、嫌悪感に襲われることがあります。
一方で、他者からの承認が得られないと、自己価値を見いだせず、ネガティブな思考になってしまいます。
自分で自分のことを重要だ、大切だと思えるように、
日々、自分を承認していきましょう。
自己重要感を高めるには・・・
- 自分のマイナス面ではなく、プラス面に目を向ける
- 努力した自分を労う
- 小さな達成を積み重ねる
- 当たり前のことに感謝の気持ちを持つ
一方で、自己重要感を下げてしまう行動も・・・
- 人と比較しすぎない(SNSなどの、つくられた部分だけを見ない)
- 全てを完璧にやろうとしない
この頃は、「SNS疲れ」が言われるようになりました。
その理由の1つは「他人のキラキラした投稿と、自分を比較して落ち込む」というものがあるそうです。
SNSの多くは、キラキラした部分、人に見せてもいい(または見せたい)部分だけを投稿している場合がほとんどです。そんな一部分とを比較するのはやめましょう。
4-2.小さな成功体験(行動)を積み重ねる
「やると決めて、決めたことを行う」小さな成功体験(行動)を積み重ねていきましょう。これは脳科学や心理学で効果的と言われる方法です。
小さなことでも、コツコツと達成できた量が増えていくほど、あなたの脳や心は「自分ならできる」「達成できる」と、自信を持>つことができるようになります。
- 今日はこれを必ずやろうと決めて行うこと。
- 毎週必ずやろうと決めて行うこと。
- 毎日必ずやろうと決めて行うこと。
これらを決めて、コツコツ継続していきます。
ここで大事なポイントは、内容ではなく、達成したことを続けて積み重ねていくことです。
ですから、驚くくらい簡単にできる小さなことでいいのです。
《今日必ず行うこと》
例
今日は、○○さんへ必ずアポイントをとる
今日は、1駅分歩く
今日は、デスクの一番上の引き出しを片付ける
《毎週行うこと》
例
毎週1回、散歩をしたり体を動かす
毎週1回、スキルアップの勉強をする
毎週1回、徹底的に掃除する
《毎日行うこと》
例
毎日、30分でも読書する
毎日、ストレッチする
毎朝、鏡の前で笑顔をチェックする
もし、できなかった時があっても大丈夫です。
例えば、毎日本を読むと決め、14日目に読めない日があったとしても、13回の成功体験を積み重ねた自分を労ってあげてください。そして気持ちを新たに、また始めていけば良いのです。
4-3.今からできるはじまりの一歩を踏み出す
小さくてもいいので、まず一歩踏み出すことを習慣にしましょう。
とはいえ、中には一歩を踏み出せない人もいるかと思います。
小さなことですが、例えば、
- 「周りを気にして誰かのあとに発言する」
- 「あの人と仲良くなりたいけれど、話す勇気がない」
このようなことが少なからずあると思います。
しかし、そこで、勇気を出して一歩踏み出すことで、自信がつく一歩になります。
例えば、急遽プレゼンの代役が回ってきたとします。
これまでなら、自分にはプレゼンなんて無理だ、周囲に迷惑をかけてしまったらどうしよう。資料を作ろうにも何をどう取り掛かればいいかわからない・・・。
こんなことを思ってなかなか動けなかったかもしれません。
そんな時のはじまりの一歩は、
「PCを起動して、ソフトを立ち上げる」こと。
このくらい小さく簡単なものでOKなのです。
『今からできるはじまりの一歩は何か』
この質問を自分に問いかけましょう。
踏み出しやすい、ごくごく小さな一歩でいいのです。
考えるよりもまずは一歩を踏み出してみましょう。変わっていく自分が感じられるかもしれません。
4-4.必要な知識やスキルを身につける
知識やスキルは、自信のなさを克服していく大事な要素。
内面から自信を身につけていくのと同様に、枝葉の部分も磨いていきましょう。
それらを身につけることで、より高い成果を出すことができるようになり、揺るぎない自信につながっていきます。
- 仕事で必要な知識・スキル
- 人生をより良くしていくための知識・スキル
世の中には学ぶべきことがたくさんありますが、
今の自分に必要なことや、未来への投資として相応しいことを学んでいきましょう。
大事なことは、どこで学ぶか、誰から学ぶかという点です。ここにもセルフイメージは関わってくるからです。
例えば、セルフイメージが高い人は、その道の一流から学んだり、自分よりレベルの高い人の集まる環境に進んで飛び込むことができます。自分には、そのような環境や学びが相応しいと思えているからです。
自分が気軽に行けそうな、少し簡単なレベルの場所を選んだりしていては、結果的に身につく知識やスキルも、それ相応のものになります。
自信のなさを克服していくためには、ちょっと居心地が悪くても、少し背伸びをして、自分より高いレベルの人や学びが集まる場に飛び込んでみてください。
4-5.自信に満ちている自分をイメージする
イメージの力は、自信のなさを克服する大事な鍵。
イメージトレーニングの力を活かして自信を高めていきましょう。
なぜなら脳は、イメージと現実の区別がつきません。
イメージでできたことは、脳はそれをすでにできるものとして認識すると言われています。
そのため、例えばアスリートが行う、目標達成した状態を「視覚イメージ」で思い描くイメージトレーニングはよく知られるようになりました。
何度も成功した状態をイメージすることで、
迷いなく行動できたり、自信を持って振る舞うことができるようになるのです。
そして心理学NLPを取り入れたイメージトレーニングは、視覚だけでなく、さらに「聴覚」や「体感覚」も駆使していきます。
五感を使って、よりリアルに想像することで、達成した状態を更にパワフルに脳に教え込んでいくことが可能になるからです。
ここでも、急遽プレゼンの代役が回ってきた、というシーンを使って、
あなたが堂々と話している姿をイメージしていきましょう。
まずは、以下の項目に答えながら、ゴールや達成した時の状況などを明確にしていきます。
- どのような【ゴール】を手にしたいですか?
→プレゼンで自信を持って話している。参加者から拍手が起こっている - それは誰と、どこで達成しますか?
→自分がプレゼンの場で - ゴールを達成した時、何が見えますか?(人・状況・場所・景色など)
→プレゼンの場にいる上司や、参加者の顔、拍手している姿 - ゴールを達成した時、何が聞こえますか?
→参加者の拍手の音、良かったよ、という上司の言葉 - ゴールを達成した時、身体にはどんな感覚がありますか?
→高揚感や、安堵感 - その時、あなたはどんな気持ちですか?
→「やり切った」という達成感、「思い通りにできた」嬉しい気持ち
ゴールや状況が明確になったら、次はイメージトレーニングです。
1人で集中できる環境で、以下のようにイメージしていきましょう。
- 深呼吸を数回行い、リラックスする
- 手にしたい「ゴール」をイメージする
- 「ゴール」を達成した時の感覚を十分に感じる
(見えるもの、聞こえるもの、感じるもの、気持ちなど)
これを脳で何度も達成させつづけると、その再現率が高まっていく上、
「達成して当たり前」「自然に達成できる」という心の状態になっていきます。
自信を無くしてしまうような場面、苦手意識のあることなどに取り組む前に、
イメージトレーニングを活用して克服していきましょう。
5.自信のなさを克服するには、傷を癒すことも必要
自信というものは、私たちの根底にある「セルフイメージ(自己認識)」が影響しています。そしてセルフイメージを高めていくことは、結果的に自信を持つことに繋がります。
記事でご紹介したような方法は、コツコツ積み重ねて自信を高めていくものです。
焦らずにご自分のペースで、続けることを重視していただきたいと思います。
一方で、自分の中にトラウマや、心の傷がある場合、ご紹介した方法を試しても、なかなか自信が持てるようにならない、ということが起こります。
例えば幼少期の辛い経験だったり、失敗をたくさんして自信を失うような経験が多かったり、人から言われたことで深く傷ついた経験があったり・・・
こうした経験はマイナス部分となって、あなたが自信のなさを克服しようと頑張っても、まるで『足枷』のように足を引っ張ってしまいます。
もし、ご自身の中に、深く傷ついた経験や足枷の存在があると感じるのでしたら、
まずはその足枷を外すことが先決かもしれません。
本や講座でセラピーの勉強をしたり、セラピーを受けて自分の内面と深く向き合うことはとても有効で、そうやって自分を変えていくことができた、という方はたくさんいます。
記事で触れたNLPという心理学も、
元々はセラピーの現場から生まれたものです。
自分の内面と向き合って、足枷を外していったり、セルフイメージを高めていくような学びがたくさんあって、人生をより良くしていくことに役立ちます。
ご興味のある方は無料レポートや、体験講座などで学ばれてみてください。
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参照元:子どもの心はどう育つのか佐々木 正美(著)