- 「営業力を強化したい」
- 「営業力を高める良い方法は?」
- 「売る力を付けるにはどうしたら良いの?」
このようにお考えになったことはありませんか。
もしもそうであれば、この記事は「営業力を強化する/引き出す/伸ばす」重要なヒントとなるはずです。なぜなら、「営業力を強化するために、何を学んだらよいか?」「なぜトップセールスは営業力が高いのか?」というテーマでインタビューをしてきたからです。
そのインタビュー相手とは、「営業研修」や「セールスセミナー(販売心理学セミナー)」で講師を務める芝健太氏(以下、芝さん)です。
芝さんの特徴は、営業に心理学を取り入れたこと。それをきっかけにトップセールスになり、その後、年商9億の弱小事業部門を、周囲の協力を得ながら2年で累計47.5億までに育て上げました。その結果、2年半で5回の昇進。最後は最年少で取締役に抜擢されるまでになりました。
そんな芝さんは心理学の中でも特に、「人間心理の原則」と「原則に基づくコミュニケーションスキル」を学べる心理学NLPを徹底して活用し、以下を可能にしたそうです。
- お客様の心を掴む/動かす
- 自分の状態を整えて、パフォーマンスを高める
- 成果を妨げる要因を取り除く
今回のインタビューから、営業力の強化は、ポイントを押さえた「行動や考え方」を学べば可能であると分かりました。さらに人間心理の原則を知ることで、実践しやすくなると言えそうです。
そして私が営業を始めた頃、あるいは数字が出なくて苦しい時期、「どうしたら営業力が高まるか?/売る力をつけられるか?」に悩み、試行錯誤した時期がありました。当時の私が今回のインタビューを見たら「どれだけの助けになったか」と思うほど、役立つ話を聞けました。
これから伝えする内容が、あなたの営業力を強化する/引き出す/伸ばすきっかけとしてご活用いただければ嬉しく思います。
「芝健太氏」のプロフィール 株式会社ジーニアス・ブレイン代表取締役 | |
当サイト『Life&Mind』の運営元である日本最大手の「NLP総合スクール」NLP-JAPAN ラーニング・センターの代表。世界有数のNLPマスタートレーナーとして、仕事やビジネス、人間関係、コミュニケーションなど、人生で役立つ心理学を学べる「大人の学び舎」としてNLPスクールを運営。 同時にセールス研修のトレーナーや販売心理学セミナーの講師も務める。会社員の頃は、年商が9億円台にまで落ち込んでいた営業部門を、わずか2年で累計47.5億円売る事業部に育て上げることに成功。その実績が認められ最年少で取締役に抜擢。 |
目次
1.営業力を強化する「6つのポイント」
──本日は、「営業力を強化するために、何を学んだらよいか?」「なぜトップセールスは営業力が高いのか?」というテーマでお伺いできますか?
もちろんです。営業力を強化する「考え方や行動」として「6つ」ご紹介したいと思います。これらはトップセールスや売れる営業も行っている大切なポイントと言えます。
【売れる営業になる6つの学び】
- 売れてる人の「立ち位置・立ち居振る舞い」
- 「高い目標」と「GAPを埋める思考」
- 圧倒的な結果につながる「モチベーションの源泉」
- 「高い熱量」と「1点集中の行動」
- 「成果を妨げるネガティブな足枷」
- 営業の大前提「ラポール(信頼関係)」
これらは私が今まで出会ってきた、全国や世界レベルで「トップセールス」と言われる方達に共通したポイントです。もちろん、まず最初にやるべきは「営業の基本を徹底する」ことですが、これからお話する「6項目」も、営業力や売上に違いを作ります。
おもしろいのは、トップセールスほど、こうしたことを徹底して押さえているんです。それが周囲に比べて圧倒的な結果を出すことにつながっています。その一方で結果を出せていない営業ほど、ポイントがズレてしまいがちなんです。
──そうなんですね。それでは一つ一つ詳しくお伺いできますでしょうか?
もちろんです。
2.売れている人の「立ち位置・立ち居振る舞い」を学ぶ
──まずは「立ち位置・立ち居振る舞い」についてですが、どのようなものでしょうか?
営業成績が良い人の立ち位置、立ち居振る舞いは、お客様の心理(心の動き)に影響を与えているということなんです。さらに営業自身にも心理的な影響があります。
例えば、お客様が営業を信頼するのも、商品を購入するのも、お客様の心が動いた結果ですし、営業が自信を持って行動できるのも、パフォーマンスが上がるのも、人の心理(心の動き)が関係しています。
だからこそトップセールや売れる営業の「立ち位置・立ち居振る舞い」を学ぶことが、営業力の強化につながるんです。
①「その話面白そうだから、聞かせてよ」と、お客様に言わせる立ち位置をとる
──まずは「立ち位置」に関してお伺いできますか?
例えば、売れない人ほどお願い営業になっているんです。「話を聞いてもらえませんか?」「買ってもらえませんか?」というように。その一方で、営業成績の良い人達は、「その話面白そうだから、聞かせてよ」と、お客様に言わせる立ち位置を取っているんです。
こうした立ち位置の違いで、営業に対するお客様の気持ちが変わります。
②売れてる人の「立ち居振る舞い」をお手本にする
──たしかに売れる営業と売れない営業とでは、「立ち位置」の違いが明確ですね。それでは「立ち居振る舞い」とは、どのようなものでしょうか?
例えば、「音がない映像」をイメージすると分かりやすいかもしれません。
音がない映像を見させられた時に、「この営業はお願い営業していますか?してませんか?」と聞かれた時、お願い営業してる人は、音がなくても「立ち居振る舞い」を見るだけで、「お願い営業」をしていることが分かるはずなんです。
──そうですね。明らかに動きや姿勢で想像できますね。
そうなんです。営業成績の良い人たちは、お客様から 「その話聞きたいです」「ぜひ話を聞かせて下さい」と言わせるような、立ち位置を取っているため、立ち居振る舞いを見てもペコペコしていないですし、お願い感がないんです。これは音のない映像で見たとしても、明らかに分かるはずなんです。
それだけでなく、お客様との関係性もイメージできるかもしれません。
つまり立ち居振る舞いを見ただけで、売り込まずに売れていく成績の良い人と、売り込まなきゃならない人の違いも、よく分かってしまうんです。
さらに立ち居振る舞いというのはとても大事で、成績の良い営業マンには共通した立ち居振る舞いがあるといえます。それほど重要なポイントになるんですね。
ここから言えることは、売れてる人の「立ち居振る舞い」を学び、お手本にすることで、プラスの意味で、
- お客様に与える印象が変わる
- 営業自身の気持ちやメンタル面にも影響が出る
ということなんです。
──たしかに「立ち位置」や「立ち居振る舞い」を変えることで、営業力の強化や売上につながりますね。
そうなんです。例えば、ナポレオン・ヒルの書籍だったと思いますが、こんな話がありました。
今はどうかわかりませんが、1900年代前半に、世界最大の損害保険グループ「エーオン・コーポレーション」をつくり上げた「W・クレメント・ストーン」という方がいらっしゃいます。
ある日、生活ギリギリの状態で保険の営業を始めたばかりの男性が、ストーン氏の元を訪れて、「ストーン氏の名前を出しても良い見込客を10人紹介してほしい」とお願いするんですね。そして翌日、見込み客のリストを渡されるんです。
その後、すべての見込み客を回った営業マンが報告に来て、たしか「10人中8人と契約できた」と言うんです。そしてまた見込み客を紹介してほしと。
でも実は、ストーン氏が紹介したのは、電話帳からランダムに引っ張ってきた人の電話番号と名前だったんです。それを見込み客のリストだと紹介してたんです。
しかし営業マンは、ストーン氏の見込み客で、「保険に入りたいと思っている」と思い込んで営業をしているため、そのまま契約になっていたんです。もしもこの時、売り込まなきゃと思ってしまってたら、売れなかったんじゃないかという話なんですね。
実際に事実を伝えられた営業マンが、同じ電話帳から見込み客をピックアップしてセールスを行うのですが、契約は取れなかったという話なんです。
この話は、「自分は売れる」という思い込みが自信になり、無意識に「売れる営業という立ち位置・立ち居振る舞いを実現させた」と読み解くことができるんです。それがお客様に与える印象と影響をプラスにし、結果につながったわけですね。
これは「できるという思い込みが、自然に売れる立ち位置、立ち居振る舞いにつながった」例ですが、この逆パターンを行うことで、お客様に与える印象は変わり、自分自身の気持ちもプラスになり、営業力を強化できるんです。
「売れている営業の立ち位置・立ち居振る舞いを参考にして、形から入る」ということですね。
③「自分をどう見せるか、あるいはどう見られるか」が大事
──ここまでの話を伺うと、立ち位置・立ち居振る舞いの演出により、「今は売れてない営業であっても、売れている営業であるかのように、見せることができる」ということでしょうか?
そういうことです。つまり、セールスにおける「立ち位置」「立ち居振る舞い」というのは、見せ方なんですね。「お客様に対して自分をどう見せるか、あるいはお客様からどう見られるか」ということなんです。
やはりお客さんの立場に立った時、売れてない営業から物を買いたくないですからね。やはり、「この人優秀そうだな、 いいお客様をいっぱい抱えてそうだな」という人から買いたいはずなんです。ですのでそういう雰囲気を出せるかどうかなんですね。
もちろん20代前半の若い年齢だったとしたら、大物ぶっても違和感が出てしまいますし、初々しさがあったほうがいいこともあります。しかし25歳~27歳あたりになってきたら、 「仕事ができる感じ」は出していきたいですよね。
事例:トップセールスマンの「自信を持った話し方、立ち位置、立ち居振る舞い、セールストーク」を学び、お客様に対する説得力が変わった。
──非常に面白い話ですね。何かエピソードがあればご紹介いただけますか?
私達が提供している心理学NLP には、「モデリング」というスキルがあります。そしてNLPの受講生の方で、モデリングを使って「身近なトップセールスマンのフリをしながら営業した」という事例があります。
トップセールスマンとしての「自信を持った話し方、立ち位置、立ち居振る舞い、セールストーク」を学び、意識するだけで、自分自身の気持ちが変わり、お客様に対する説得力が変わったそうです。
さらに面白いと思ったのは、それほど売れてはいない先輩をモデリングした時と、トップセールスをモデリングした時を比較したことなんです。 明らかにお客様の反応が変わったとおっしゃっていました。
またトップセールスをモデリングしてる別の受講生の方ですが、こんな話もあります。ご自身の営業に上司が同行された時があったのですが、その上司の方はあまり自信がある方ではなかったんですね。ですのでお客様が、「上司のことを新人の営業マン」だと勘違いしてしまったケースもありました。
実際にトップセールスをモデリングした営業マンに、上手く行った理由は何かと聞いたところ、「その状態になりきるというのがポイントですね」と体験をシェアしてくれたんです。それに加えて、こちらの姿勢次第で「お客様が反応が明らかに変わる」ということも話してくれました。
【営業力を強化するポイント】
- トップセールスや売れている人をお手本にする
- お手本について知れば知るほど実践の精度が上がる
- なりきることがポイント
- 多くの場合、実践してまもなく、お客様の反応が変わる。さらに「立ち位置・立ち居振る舞い」が自然になるにつれ、その効果も高まる
3.「高い目標」と「GAPを埋める思考」について学ぶ
──次は「高い目標」と「GAPを埋める思考」ですが、どのようなことでしょうか?
そうですね。圧倒的な結果を出している営業ほど、目標を高く持っています。最初から高い目標を持つ方もいれば、徐々に基準を高め、ある瞬間に大きな目標を掲げたりなどですね。
共通しているのは、周囲と比べて、圧倒的に目標の基準値が高いことです。
言い方を変えると、高い目標を持つからこそ、そこに向かうことができるんです。
私が出会ってきたトップセールスたちは全員、
- 「自分はトップセールスになる」
- 「月収100万/年収1000万を得る」
- 「全国1位になる」
など
高い基準を持っていました。やはり望まないと、そこに向かおうとしませんし、高い基準を持つことで、「達成するにはどうしたらよいか?」と真剣に考えます。すると思考や行動が変わるんです。
ただし、人によっては目標を高く持ちにくいケースもあります。多くの人は大きすぎる目標、雲の上の存在だと思う目標を持ちにくいからなんです。この辺りは先ほどお話した、「ウイニングエッジの法則」を知らないと、難しいかもしれません。
大きな成功、突き抜けた結果を手にしている人、圧倒的な結果を出しているがゆえに「変態」とさえ言われてしまうような一部の人たちの中には、最初から、
- 「私はこの業界で一位になる」
- 「俺、世界を取る」
みたいに考える人もいるんです。
もちろんこういう方達は正しいんですが、私のような凡人は、最初から「よし、自分はこの業界で一番になる」とは思えないんですよね。
ですので私を含めた大半の人は、「ちょっとずつやって、成果が出て、上が見えてきて、また少し上の成果を求めて」っていう感じでやっていくんです。
ここで大事なことは、
「僅かな差が、大きな差を作っていて、どんな人でも僅かな差を埋めたら、自分が望んでいるところに行けるようになる」
ということを知っているかどうかです。
ウイニングエッジを知り、「僅かな差しかないことを知り、僅かな差を埋める」ことが、高い結果につながると知っておくだけで、高い基準の目標を持ちやすくなるんです。
つまり、「現状と目標の間にあるGAPをどのように埋めるのか?」と考え、道筋を描き、行動しながら、埋めていくだけなんですね。さらに「高い目標」「高い基準」を設定することで、「どのように目標に向かうか/どのように達成するか」と考えるため、日々、学んでいることを活かしやすくなります。
そして基準を高めること自体が、ストレートに営業力の強化になるんです。基準に合わせて思考や行動も変わりますし、身を置く環境や付き合う人、学ぶ内容も自然に変わっていくためですね。その意味で、「基準の高さ = 手にする営業力の高さ」とも言えるんです。
【営業力を強化するポイント】
- ウイニングエッジを理解する
- 本当に欲しい結果・目標を描く
- 現状と目標を明確にし、その間にあるGAPをどうしたら埋められるかを明確にする
- GAPを埋めるための行動を繰り返す
- このプロセスを加速させる場合、専門家である優秀なコーチのセッションを受けるか、コーチングスキルを学ぶと効果的
4.圧倒的な結果につながる「モチベーションの源泉」について学ぶ
──続いて、「圧倒的な結果につながるモチベーションの源泉」ですね。こちらはどのようなものでしょうか?
「圧倒的な結果につながるモチベーションの源泉」は2つあって、それが「悔しい思い」や「強い憧れ」なんです。この2つが、強いモチベーションの源泉になっているんですね。
特に、悔しい思いや挫折がある人は、なにくそで頑張っている人は多いですね。高い結果を出している人の多くは、こういった悔しい思いや挫折を経験してる人が多いです。
私がお世話になっている某業界のトップセールスマンは、世界でトップクラスなんですが、彼自身もすごく過酷で悔しい経験をしています。それをモチベーションの源泉に変えて、圧倒的な結果を出しています。
──悔しい思いや挫折が、前に進む圧倒的なモチベーションになり、ビジョンを生み、強力な原動力になるのはよく分かります。そこでご質問ですが、悔しい思いや挫折を経験してない人が、モチベーションの源泉を持つには、どうしたら良いでしょうか?
ありがとうございます。とても大事な部分だと思います。人の行動の原則は「痛みを避けるか、快楽を得ること」だと精神分析学のジークムント・フロイト氏が教えてくれています。
これを心理学NLPの言語スキルを進化させた「LABプロファイル」という「プロファイリング・スキル」で解説すると分かりやすいんです。LABプロファイルでは、人のモチベーションが上がる時、その源泉には、2つの方向性があると教えてくれます。
その2つとは、「目的志向型」と「問題回避型」です。
つまり強いモチベーションの源泉として、「あの人のようになりたい」「こういう人になりたい」など、強い憧れを見つける目的志向か、「もうこんな悔しい思いは嫌だ」「あんな貧しい思いは二度としたくない」 というような、問題回避のどちらしかないんですよね 。
ですので、強い憧れを持つことに関しては、私が講師を務める「NLP販売心理学セミナー」でお話するのは、この人すごいなと思う人を研究したり食事をご一緒する時間を取ってもらったり、近づいた方がいいっていうことなんです。
例えば、ある経営者が集まるセミナー会社があります。その会社の商品には、「中小企業の神様」と言われる、ある社長のカバン持ちができるというものがあります。
この1日35万円もする「社長のカバン持ち」をする経営者がとても多く、それだけの金額を払ってでもカバン持ちをしたいというのは、「経営の神様はどういう仕事をしているのかを見たい」という目的志向なんです。 間近で仕事ぶりを見たいから 、3日で110万円ぐらいを払ってでも参加するんです。
さらに、いろんな経営者が何回も受けてるんです。ある経営者は今回で5回目ですとおっしゃったりなど、リピートする方が多いんですね。これくらい強い憧れは、モチベーションの源泉にもなれば、前に進む原動力になります。
──今のお話を聞くと、最初に教えていただいた「高い目標を持つ」ことと、「強い憧れを持つ」ことは繋がってるようにも思いますね。
そうですね。「高い目標を持つこと」「強い憧れを持つこと」は、強い原動力になり、つながっているんです。
高い目標を持つことも強いモチベーションになります。その目標が、「自分が何が何でも手にしたい結果、満たしたい欲求、大切にしている価値観」に紐づいているときほど、強力な原動力になり、前に進むモチベーションになるんです。
こうした「モチベーションの源泉」を持って行動するからこそ、自然に営業力が強化されていきます。
【営業力を強化するポイント】
- 自分が目的志向と問題回避のどちらにモチベーションが上がるかを確認する
- モチベーションの源泉は、「テーマやシチュエーション」「人生のタイミング」により変わり、「基本的に人は両方を持っている」ことを知る
- モチベーションの源泉は見つかった瞬間から、思考・感情・モチベーションが変わる
- 達成したい、回避したいことへの熱量が高くなるほど、モチベーションが強くなる
5.「高い熱量」と「1点集中の行動」について学ぶ
──4つ目は「高い熱量」と「1点集中の行動」ということですね。
「高い熱量」と「意識(思考)が1点集中している」状態は、とても重要なんです。
「熱量」で言えば、そのことにめちゃくちゃ人生をかけるくらいに熱中することが大事だと思っています。そして「意識(思考)を1点に集中する」ことに関しては、私達の「NLPメールマガジン」では「虫眼鏡の法則」と名付けて紹介することがあります。
ビジネスや仕事、スポーツなど、あらゆる分野で突き抜けた結果を出している人に、「どんな意識で仕事(スポーツ)に臨んでいますか?」と聞くと、大抵返ってくる答えが、
「24時間、それを成功させることだけを考えて、時間を使っています。」
というようなものなんです。
重要なのは、「意識(思考や想い)を1点に集中する」ことで、これが結果を出すために必要なポイントなんです。
私の友人に、WEBマーケティングのある分野で日本一になった男性がいます。彼は3年間、その分野で結果を出すことだけを考えて、高い熱量と行動量で前に進んでいました。
別の友人は、ある分野のことを2年半一生懸命に徹底して勉強し、行動を重ねました。今では業界の中でもトップクラスの人気講師になっています。
二人に共通していること、世の中で結果を出している人に共通していることは、あることに向かって、そこだけに意識を集中していることなんです。これらのことを私は、
「虫眼鏡の法則」
と名づけてスタッフや後輩などに伝えています。
何も考えずに、虫眼鏡を太陽と紙の間に置くと紙がぼんやりと明るく照らされます。
しかし、紙までの距離を調整し、焦点を1つに集中させると、光は1点に集中し、紙を焦がし、やがては紙を燃やします。これが1点集中の威力です。
行動量は絶対的に大切ですが、ただ行動するだけではだめで、高い熱量と1点集中が大切なんです。私の友人が2年や3年で業界トップにまで上り詰めた時、このことをやっていたんです。
これを営業に置き換えて行動したら、営業力は上がるはずですし、売上が上がらないわけがないんです。そして「熱量」は「高い目標を持つ」ことや「モチベーションの源泉を持つ」ことと関係してきます。
【営業力を強化するポイント】
- 欲しい結果に想いを一点集中する
- 一点集中した瞬間から、思考・行動が変わる。そして集中を深めるほど、良質なアイデア、行動、モチベーションを出すことができ、周囲の協力を得やすくなる
6.「成果を妨げるネガティブな足枷」について学ぶ
──5つ目の「成果を妨げるネガティブな足枷」というのは面白そうですね。どのようなものでしょうか?
これは前回のインタビュー(※)でもお話したのですが、私は時折メールマガジンで、『あの人急に伸びたよね』と言われる人たちの秘密についてお話ししています。
世の中で結果を出しているビジネスパーソンや経営者の中には、心理学を学んでいる方はかなり増えています。例えば、心理学NLP、セラピー、カウンセリング、心理学などです。そういう方がその後、大きく飛躍していくケースをたくさん見ています。
なぜなら人間なら誰しもがもっている、「成果を妨げる足枷(あしかせ)」となっている、ネガティブな部分に向き合い解消する、または、軽減させているためです。それにより成功を加速させようとしているんです。
一般的に成功していると言われる経営者、社交的に見えるビジネスパーソン、一見、何も悩みや問題がなさそうな人、とてもポジティブに見える人にも、成果を妨げる「ネガティブな足枷」があるんですね。
例えば、
- 不安・怖れ・自信のなさ
- 怒り・悲しみ・寂しさなどの感情
- 対人関係における悩みやわだかまり
- ネガティブな思い込み・価値観
- 過去の失敗や体験による痛み・後悔・葛藤
- 孤独感・劣等感・無力感
など
これらのネガティブな足枷を外すことで、さらなる飛躍を成し遂げる方がたくさんいらっしゃいます。その理由はネガティブな足枷は、想像以上に「成果を妨げる要因」になっているからなんです。
ですが「成果を妨げる足枷」が取り除かれた後、「成長の加速」「成果の加速」が早く、目をみはることもしばしばあります。
営業力の強化という点では、「ネガティブな足枷」が営業力の発揮を妨げますが、足枷を取ることで、もともと持っている能力・パフォーマンス・営業力を引き出せるようになります。また足枷がない状態で勉強を積めば、学んだことをそのまま活かせるようになっていくんですね。
このように自分の内面を整えることで、営業パフォーマンスを高めることができます。
──「成果を妨げるネガティブな足枷」を見つけて、外す方法で、今すぐ使えるものってありますか?
あります。例えばNLPには、営業で結果を出すために必要なスキル面の学びと、自分自身の内面のバランスを取る学びの両方があります。こうした心理的な学びは、とても役立ちます。
また、「ネガティブな足枷を明確にする/外す」という意味では、NLPで学ぶ質問も効果的です。
- 「成果を妨げているものは何か?」
- 「成果を止めているものは何か?」
- 「自らマイナスを作り出している要因はないか?」
こうした質問に答えながら、自分が身を置く環境、思考や行動、感情、能力などを振り返ると、課題を発見しやすくなります。
私の場合、営業で結果を出せたのは、NLPに出会い、「成果を妨げる思考や行動パターンを変える方法」「内面を変化させ、整える方法」を学べたことも大きいです。
【営業力を強化するポイント】
- 「自分の成果を止めているものは何か?」という問いかけを行う
- 上記質問の答えを解消する/軽減するための行動を起こす
- 足枷を解消する/軽減した瞬間から、思考・感情・行動が変わり、成果を出しやすくなる。時間が立つほど、その効果が大きくなることが多い
- 深く根付いた思考・感情・行動を変えるには、心理学NLPなど、専門的な学びを得ることが望ましい
7.営業の大前提「ラポール(信頼関係)」について学ぶ
──最後に営業の大前提「ラポール(信頼関係)」について教えて下さい。
ラポールとは信頼関係のことなんです。先日のインタビューでもお話しましたが、「営業の基本中の基本」ですね。
私が営業をしている時、ラポールを徹底的に行うことで、お客様の反応は明らかに変わりました。実際にお客様が「何の抵抗もなく買っていく」ようになったんですね。
大事なのは信頼関係を築くだけではなく、どれだけ深く築けるかなんですね。なぜなら、ラポールを深く築けないと、お客様の「価値基準」を聞き出せないし、深い話が出てこないんですね。
そしてお客様の「価値基準」や「人に言えないような過去の話や深い話」を聞き出せないと、「目的志向」か「問題回避」かも判断できないため、相手に響く言葉、刺さる言葉を発信できないんです。
ですので営業においてラポールは、基本中の基本であり、「営業の大前提」なんです。
その意味でラポールを徹底することは、「営業力の強化」「成約率の向上」「売上アップ」に効果的で、実はラポールがもっとも重要だと言えます。
※ラポールについては、別のインタビューで詳しくお話を伺いました。詳しくはこちらから
【営業力を強化するポイント】
- しっかりと基本を学ぶ/トップセールスのコミュニケーションについて学ぶ
- 実践し始めた瞬間からお客様の反応が変わる。実践力が上がるほど効果が大きくなる。人により1ヶ月~3ヶ月徹底すれば、驚くほど、お客様の反応が変わる
- 徹底的に行うことで、「お客様が何の抵抗もなく買っていく」状態にもつながる(業種・商材により個人差があります)
- ラポールスキルは、「心理学NLP」のスキルとなり、プロから学ぶのがベスト
8.最後に、「セールスは誰でも売れるようになる」
──非常に面白いですね。本日もインタビューありがとうございます。
こちらこそありがとうございます。
芝健太氏へのインタビューはこれで2回目です。前回のインタビューでは、セールス・営業・販売の方へメッセージを預かりました。まだご覧になっていない方は、こちらからご覧ください。
※芝健太からのメッセージ:「セールスは誰でも売れるようになる」
※営業成績を倍増させたい方は、こちらの講座がおすすめです
- 『NLPスーパー販売心理学セミナー』(2日間)
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以下の記事では、営業に使える心理学が紹介されています。ご興味をお持ちでしたらあわせてご覧ください。