刻石流水（こくせきりゅうすい）
日本では、お世話になっている方へ、
お中元やお歳暮を贈る風習がありますね。
過去には、上司にお中元やお歳暮を
送る風習がある会社も多かったものです。
僕の会社員時代の話です。
僕は部下が上司に贈る
お中元やお歳暮は、
「ザ・サラリーマン」という
媚びている感じがしてイヤで、
在職中に一度も社長に贈ったことはありません。
ですが、退職してから19年間、
ずっとお中元やお歳暮をお世話になった社長に贈り続けています。
なぜだと思われますか？
会社員時代は、
本当に大変なことの連続でしたが
実力をつけるチャンスをもらえたことに対する感謝は、
死ぬまで忘れてはいけないと思い
ずっと続けているのです。
おそらくですが、会社を辞めて20年近く
こう言うことをやり続けている人は
会社の歴史上1,000人以上在籍した人の中でも
極めて稀な存在でしょう。
多くの人は、自分にメリットが無くなった瞬間に
お中元、お歳暮をやめる傾向が高いです。
人間らしいと言えばそれまでですが
これって、人として安っぽいように僕は感じてしまいます。
共感してもらえるでしょうか？
相場さんと言う、
日本コミュニケーション能力認定協会で、
講師の育成を担当してくださっている方がいらっしゃいます。
19年前にまだ会社員だった相場さんが
僕の担当するNLPプラクティショナーコースから、
NLPトレーナーズ・トレーニングを
受けてくださってからのご縁です。
すっかり大きく成功され、
今では会おうと思っても、簡単に会えるような人では
無くなってしまうくらいになられたんですよね。
そして、僕は相場さんに何かお世話をしたことは
ありませんが
かれこれ17年以上
毎年誕生日にプレゼントをくださいます。
なんだか、意地になって続けているのではと
思う感じになってきましたが、
毎年続けていただいています。
相場さんはどこかしら、自分と同じニオイがする方で
大好きな人の１人です。
【刻石流水（こくせきりゅうすい）】
と言う言葉があって
元々、仏教からきているそうですが
「受けた恩義は
どんなに小さくても石に刻むように覚えておき
かけた情けは水に流すように忘れる」
ことを言います。
僕自身、あらゆることで
感謝ができているとは言えないと思いますが
感謝を忘れないこと、とても大切だと思います。
人生、長く生きていると
お世話になった人を平気で裏切るとか
そう言う人を見ますし、
SNSでもチラホラ見かけます。
言えることは
感謝ができないような人、
浅はかな人、
恩を仇で返すような人は
ちゃんと見事に
ダメになっていくんですよね。
【刻石流水（こくせきりゅうすい）】
と言う言葉を、ぜひ人生の中で活かしてください。
芝健太
