ビジネス・仕事

マネージャーの役割と行うべき仕事/成果をあげる方法を心理学的に解説

新しくマネージャー職に就いた人、また経営や管理も含めマネージャーの力を一気に高めて成果を生み出したい、そんな方に届けたい記事が今回のテーマです。

マネジメントとは、組織の生産性を高め目標を達成することです。
そしてマネージャーとは、その成果の責任を負う人のことです。

この記事ではたくさんの経営者やリーダー層の方々が学びに来られる人気の心理学NLPをベースに組織の成果の責任を果たすためのマネージャーの役割や磨いておきたい必要なスキルについてお伝えしています。

特に今回の記事では現場で実際に取り組む経営者や管理職の方々の生々しい相談を受けてわかっている、解決策となる重要な鍵をお伝えしています。

テキスト通りにいかない現実をどのようにしたら変えていけるのか。
そして、「成功するマネージャー」「埋もれるマネージャー」の違いは何か。

ぜひこの記事でその違いを手に入れてください。

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1.マネージャーとは?その役割と必要な能力

1-1.マネージャーとは

マネージャーとは組織の「成果」の責任を負う人です。

ここでいう成果とは、数値化された「目標達成」と数値化できない「未来へのリソース」を意味します。

目標達成今期、半期、4半期と期限が設定された数値化されたゴール
未来へのリソース顧客の満足の声、社会の信頼や貢献、社員の成長など

マネジメントは数値化することで管理が容易になります。つまり目標やノルマと言われる明確なゴールが必要です。

ただ経営や管理は生もので、その期を達成したからと言って、社員がボロボロ、顧客からのクレームが多数といったものが生じては目標を達成しても、成果とは言えません。

このバランスを取りながらチームの底力を育み、組織に成果をもたらす責任者がマネージャーです。

1-2.マネージャーの役割と重要スキル

マネージャーの役割とは、人、モノ、カネ、情報といった経営資源を最大限に活かし、ビジョンやミッションの実現、また目標を達成することです。

その役割を果たすためには、具体的な以下の仕事が必要です。

①方向性を決定するビジョンやミッション、目標を設定していくこと。各案件の意思決定。
②計画を立てる達成のためのプロジェクトをつくり、組織をつくり、物的人的資源をそろえ、タスクを設定していく
③進捗管理し、チェックする計画の進捗管理、人の管理、リスク管理、コスト管理など
④評価し育成するメンバーの実績や成績に対してのフィードバックを行う。強みや課題を設定し、メンバーの意欲や能力を引き出す
⑤能力を磨き高める上記項目の質やスピードを高めるために自ら学習し、磨き続ける

なんの勉強もせず、またチャレンジもせずに
優れたマネージャーになろうとするのは危険です。

ご存知のように右肩上がりの経済成長時は、何もしなくても
これまで通りのやり方でやっていれば、
それなりの成長ラインに乗ってこられたのが日本経済です。

今は違います。

人の上に立ち、事を動かし人を動かすマネージャーになるのであれば、学び続け、柔軟性をもち、成長し続けることが重要です。

【補足】
マネージャーと言っても、トップやミドル、またエリアマネージャーといったいろんな呼び方があり、それぞれの立場によっては与えられた権限や学ぶものが違ってきます。

以下は代表的なマネージャーの種類についてのご紹介です。

各マネージャーの種類
組織においては、様々な名称で呼ばれています。また規模や状況よっては同じ役割を持つこともあります。

マネージャーの種類主な内容
トップマネージャー全組織の成果に全責任を負う人です。主に成果への可能性と共にリスクを伴った意思決定を行う人
ミドルマネージャー分割された組織やチームの成果を果たす役割を持つ人です。またミドルマネージャー同士のコミュニケーションを図り、組織全体の生産性を考える人です
プロジェクトマネージャー与えられたプロジェクトに特化し、プランや進捗管理などを専属で行います。
エリアマネージャーセールスの世界によくある名称で、担当エリアの成果の責任を果たす人です。
プレイングマネージャー自らも戦力として業務に従事し、組織のマネジメントも行う人です。

1-3.マネージャーの最も重要なスキル:人の心をつかみ、人を動かすこと

規模や立場といった組織の背景が違っていても、マネージャーにとって最も重要なことは人の心をつかみ、人を動かすことです。

人の心をつかみ、人の心を動かすことができないと、これからの不確実性といわれる時代に対応できず、成果を生み出すことはできません。

私は立場と責任をもつ経営者や管理職のさまざまな問題や悩みの相談を受けるのですが、
多くの場合やり方がわかっていても、やることが進まず問題が解決しないのは、人の心理にアプローチをしていないケースがほとんどです。

具体的には心理的アプローチを活用し、離職率70%から10%への大幅改善や倒産の危機から約3年で最高利益の樹立を実現された方もいます。

こういった背景からお伝えできることは、
これからのマネジメントはどれだけ人の心理を理解し、
人の心を掌握していくことが重要な鍵となります。

あなたに人を魅了し人がついてくる力がもともとあればいいのですが、
こういった人の心をつかむ心理を学ばないと、結局は埋もれていき本来の組織の成果責任を果たすことはできません。

組織の成果を生み出したければ、マネージャーとして時には人の上に立ち、時には社員に貢献する支えとなり、マネージャー自身の心理的アプローチも必要になります。

  • スキルややり方だけでなく、人の心理を理解することが必要です
  • マネージャーの在り方が問われるリーダーシップが必要です
  • 人を巻き込み、協力が生まれるコミュニケーションが必要です
  • ビジョンやミッションに向けてのさまざまな決断力が必要です
  • 時には尊敬されるということも当然必要となってきます

さまざまなことを学び、習得し、発揮していくことがマネージャーに問われますが、
この記事で最もお伝えしたいポイントは、人の心をつかんで離さない心理アプローチの重要性です。

こういったことを知らずにいると、あなたの部下は苦労し、疲弊し、
組織の成果はおろか敗退していきます。

そこで次の章では、卓越したマネージャーになるためにオススメしたい
人の心をつかみ、人を動かす3つの方法についてお伝えします。

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2.人を動かし心をつかむマネージャーに必要な3つの方法

マーケティング、業務のシステム構築、コンプライアンスと経営や管理に必要なことにはいくつかの分野がありますが、どの分野もあなたが一人で勉強したとしても、その専門家に比べれば、知識や情報は微々たるものです。

メンバーの知識や発想、そして経験をリソースとし、
組織の目標を達成するためには、それらの情報を生かし、形にしていく力が必要です。

そこで心理的アプローチとしてお伝えできるのが、以下の3つの方法です。

  • 人心を掌握すること
  • ラポールを形成すること
  • セルフイメージを変化させること

これからその方法とツールをご紹介します。

2-1.人心を掌握する

「人心掌握」という言葉があります。意味は人の心をつかむことです。

部下や顧客、また取引先といった
あなたの仕事に関係する人たちの心をいかにつかむか。

あなたのマネージャーとしての成果は
ここで決まるといっても過言ではありません。

「人心掌握」は、人気者、キレイ、カッコいい、頭がいい、おもしろい話をするといった表面的なものではなく、その人に安心感や帰属欲求を満たした受容感、大切にされている重要感、期待や覚醒といった成長意欲を与えることを意味します。

  • 人生の大変な状況であなたを救ってくれた人
  • 一番情けない自分で居る時にそばにいて味方になってくれた人
  • その人も困っているのに、そんな状況で自分を助けてくれた人

あなたが地位や肩書の力ではなく、私たちはこういう人に対しては、なんとかその人の力になりたいと思うものです。

これからメンバーにとって必要とされる存在になり、そのことを通して影響力が生まれる人心を掌握する方法をお伝えします。

【人心を掌握するとは、与えるということ】

人心を掌握する秘訣は「与える」ということ、この言葉に尽きます。
なぜなら人は誰でも「認めてもらいたい」という欲求を生まれながらに持っているからです。

この「人に認めてもらいたい」という欲求は、心理学で有名なところではマズローの承認欲求をはじめ、フロイトの名誉欲や社会的欲求と呼ばれています。

そしてアメリカ最大の心理学者とよばれるウィリアム・ジェームズは、この欲求について、以下のように表現しています。

人は他人に認められることを渇望している

注目すべき点は「渇望」という表現を使っているところです。
渇望という言葉をつかうほど、欲しているのが人である私たちです。

ですので、私たちは「認められたがっている」ということを認識する必要があります。誰もが「認めてほしい」という見えない看板を掲げながら生きているようなものだと理解することです。

このことを理解することで、あなたの人心掌握の力が大きく広がっていきます。

そして想像してみてください。
「認めてほしい」「与えてほしい」と思う人たちの中に、
「認めるあなた」「与えるあなた」が登場することによって、
どんなことが起こるでしょうか。

それはまるで喉が渇いている人の中に、
水を持ったあなたが現れるようなものです。

日常のなかであなたが認めて、与える側になったとき、
あなたは相手にとっての必要不可欠な人となり、
存在価値やあなたの影響力も変化していきます。

  • 安心感(警戒心がない状態や自分自身でいられる安心感)
  • 自分は受け入れられているという帰属欲求を満たす受容感
  • 大切にされているという満たされた自己重要感
  • 期待されていることで生じる成長や貢献意欲
  • 自分はユニークな特別な存在だと気づかせてくれる覚醒の感覚

こういった感覚を部下やメンバーがあなたに持つことができたら、あなたのマネージャー
としての影響力、そして成果は一気に高まります。
具体的には、相手を「認める」「褒める」「ねぎらう」といった関りです。

【ツール:ニューロ・ロジカル・レベルを活用する】

心理学NLPでは、ニューロ・ロジカル・レベルというモデルがあり、
その階層別に必要に応じてアプローチすることを提唱しています。

※NLPとは卓越性の研究で見出された天才コミュニケーターたちのモデルです。
目標達成や問題解決、ネガティブ感情の解消やセルフイメージの向上などに活用されているスキルです。

ニューロ・ロジカル・レベルとは、人が何かを学習したり、変化を起こすレベルを示したモデルのことで、下から、環境、行動、能力、信念や価値観(大切なこと)、そして自己認識という階層があります。

上位のレベルであればあるほど、変化や成長に著しく影響を与える、という考え方のモデルです。

このモデルを使ってそれぞれのレベルで「認める」「褒める」「ねぎらう」を表現すると
以下のようになります。

環境レベル 環境や身に着けているものなどへのアプローチ。
例「デスク周りがいつもきれいでいいね」
行動レベル 行動レベルへのアプローチ。
例「あなたの挨拶は私をやる気にさせます」
能力レベル 能力ややり方、仕事の結果へのアプローチ
例「あなたのコーチング力は素晴らしいね。今月の成績も素晴らしい」
信念や価値観レベル その人の大切にしている価値観や信念、考え方へのアプローチ
例「あなたの仕事を通じて社会に貢献する考え方が素晴らしいね」
自己認識レベル その人の存在そのものへのアプローチ
例「あなたは素晴らしい」

マネージャーとしての役割を果たすための人心掌握で大切なポイントは、
これらを「与える」ということです。

派手なスキルにとらわれがちですが、これらの地味なアプローチは想像以上に重要です。実際にマネージャーの方に頂くご相談は、この「人心を掌握する」ことで解決に向かいます。

2-2.ラポールを形成する

人を動かすには制度やシステムも必要ですが、昨今ではよりコミュニケーションの重要性が高まり、「コーチング」や「1on1ミーティング」をはじめとするいくつかのビジネスコミュニケーションがあります。

重要なことは、こういったコミュニケーションにもある土台がないと表面的で滑りな会話が多くなり、繰り返させれる指示や誤解を生み出すミスコミュニケーションが生じてしまいます。

そこで重要な方法が、ラポールを形成することです。

【影響力を生み出すラポールを形成する】

コーチングや1on1ミーティングだけでなく、プレゼンや交渉やセールス、またティーチングなどのキモになるのが、心理学NLPの「ラポール」と言われるものです。

ラポールとは、一言でいうと「無意識レベルの信頼関係」のことです。

これまでの実績や立場や権威といったもので生まれるものではなく、
相手の警戒心がとれ、安心感が生まれ、無意識レベルで起こるあなたへの信頼関係を意味する言葉です。

このラポールを形成することで、

  • あのマネージャーは、私のことを理解しようとしてくれている
  • あのマネージャーは、私のことをわかってくれている
  • あの人には感謝している、力になろう、役に立ちたい

このような心理が生じ、あなたの提案や指示に対して、素直に誠実に動き出すといった影響力が生まれてきます。

逆にラポールを活用しないでいると、
マネージャーが、部下やメンバーの意欲やパフォーマンスを引き出そうとしても
その情熱は空回りしてしまいます。

ここで大切にしていただきたいのが、
話し方より、まずは聴き方です。

聴き方には「うなずき」や「アイコンタクト」などがありますが、ここでは実践的なコミュニケーションスキルと言われる心理学NLPのラポールスキルから3つのツールをご紹介します。

【ツール:ミラーリング、マッチング、バックトラッキング】

ラポールスキルの基本的な3つのツールが、「ミラーリング」「マッチング」「バックトラッキング」と呼ばれるものです。

これらは心理学の「類似性の法則」と言われる働きや脳の「本能機能」も考慮されたスキルで、人を動かす天才的なコミュニケーターから抽出されたコミュニケーションのモデルです。

■ミラーリング

相手の仕草や姿勢、表情といった視覚的な情報を、ミラー(鏡)のように合わせていくことです。

これは決して猿まねではなく、さりげなく、気づかれないようにすることがポイントです。
少しタイミングをずらした方が、違和感なくミーティングを進められます。

海外で日本人を見かけるとほっとするような、あの安心感や、街中で見かける学生が持つギターやラケットなど、あなたにその趣味や部活経験があると、なんとなく親しみが生まれてくる、あの感覚を意図的につくるスキルです。

■マッチング

マッチングとは、相手の話すスピードや声の大小、またリズムなどを合わせていくことです。

相手がゆっくり話す人であれば、こちらもそれに合わせてゆっくり話す。
相手が早ければ、こちらもそのスピードに合わせて話す、というものです。

意見が一致していても、ここが真逆だと、深層心理に違和感が生まれてきます。

ご経験があると思いますが、もしあなたが早口で相手がゆっくり話す場合、
「なんだかこの人、ノリが悪いなぁ・・・、ホントに同意しているのかな・・」
といった気持ちが起きたり、

逆にあなたがゆっくり話す人であれば、早口の人に対して、
「この人、ちゃんとわかっているのかなぁ・・・」
といった不信感が起きたりします。

まずは相手の話すスピードや声の大小、ここを聴き取りながら、合わせていくことをおススメします。

■バックトラッキング

相手が言った「単語」や「事実」、「感情」などを繰り返して伝えることです。
話が長い場合は要約して伝えていきます。

ポイントは、相手が言った言葉をそのまま活用することです。

例えば、部下が上司に対して仕事の価値観を伝えた場合、

部下が「仕事はワクワクを大切にしたいですね」と言ったら、
上司は「ワクワクだね」

と答えます。これを

部下が「仕事はワクワクを大切にしたいですね」と言っているのに
上司が「充実感だね」

と返したら、
ちょっとした違和感を持ってしまいます。

部下とのラポールを形成し、意味あるミーティングにすることが目的です。
ですので、まずは部下の「言葉」に合わせてください。

部下は自分が言った言葉を繰り返されるので、「No」の反応は生まれません。
つまり深層心理に「Yes」の反応を起こし、抗えない状態を生み出すことができます。

また部下に

  • 自分のことを知ろうとしてくれている
  • 自分のことを理解しようとしてくれている
  • 自分のことをわかろうとしてくれている

といった信頼感が相手の深層心理に生まれてくるスキルです。

「警戒心がない状態」「安心感が埋まれている状態」「気づいたら本音が言えてる」、そんな無意識レベルの信頼感が生じれば、あなたの指示に対して動いていくだけでなく、自ら自主的に動き始めます。

ぜひ活用してください。

2-3.セルフイメージを変化させる

これまでは人に対する心理的アプローチでしたが、最後はマネージャー自身への心理的アプローチのご紹介です。それがセルフイメージに関することです。

セルフイメージとは、「自分が抱く、自分についての思い込み」のことです。

自分をどんな人間だと思っているか。
何が得意で、何が苦手か。
自分はマネージャーにふさわしいか、その器ではないか。

こういった「自分に対するイメージ(印象)」のことです。

例えばマネージャーとして、チームを引っ張っていこうとしても、
「自分にはそんな力はない」「自分にはその器はない」「自分はマネージャーに値しない」
そんなセルフイメージがあると、リーダーシップを発揮しようとしてもなかなかうまくいきません。

車の運転に例えるなら、ブレーキを踏みながらアクセルを踏み込んでいるような状態で、この状態が持続してしまうとエンジンのようにマネージャー自身が疲弊し、時には爆発します。

逆に「自分にはマネージャーとしての力がある」「どんな逆境でも乗り越える器がある」「関わる人を幸せにできる」といった肯定的なセルフイメージがあれば、物事はスムーズに進み、周囲にもいい影響が生まれてきます。

なぜならこのセルフイメージは、コンピューターでいうプログラムのようなもので、考えなくても自動的に自然な反応として起きてくるからです。

「人は思い込み通りの人生を創る」といわれていますが、自分自身へのセルフイメージは、感情や思考に影響を与え、あなたの仕事だけでなく、「収入や社会的ポジション」「人間関係」「恋愛や結婚」「運動や健康」「勉強や学習」といった日常のあらゆる分野にも影響を与えます。

以下にセルフイメージが低い人と高い人のパターンの一例をご紹介します。

  • セルフイメージが低い人の特徴
  • すぐ傷つき、言い訳や人のせいにする
  • 感情のコントロールがきかず、過剰に人を責め始める
  • すぐにあきらめ、チャレンジすることをやめ、逃げる
  • 自慢話や傲慢になり威張る
  • 横柄な態度を取りマウントをとろうとする

(あなたの自身でなくても、周囲に以上のような反応を示す方がいるかもしれませんね)

  • セルフイメージが高い人
  • 「絶対にできる」と思っているので、失敗しても次の策を考える
  • 楽観的に、余裕をもって対処する
  • 責任を自らとろうとする
  • 基本的に感謝の心で物事に接する
  • 知らない言葉が出てきたら、「教えて」とフラットに言える
  • 自らの能力と共に、チームや組織の能力を引き出そうとする

以上のように、マネージャーとしてのセルフイメージが適切でないと、社員、顧客、取引先との関り、発想力の壁、行動力といった仕事全般の結果に影響を与えます。

【観察学習】

観察学習とは他者の行動や態度、また感情の表出などを観察することで、その行動の型を学ぶ学習方法のことです。

平たい言葉でお伝えすると、子供が幼い時に親や兄や姉、また祖父や祖母と周りを見ていろいろなことができるようになっていくことです。

ですから、いいことも、適切でないことも無意識に学習していきます。

他の企業がどのようにマーケティングを行い、製品をつくり、顧客満足を生み出しているかをモデルにする「ベンチマーキング」という考え方があります。

これも観察学習の一部で、それを個人レベルに適応させ、セルフイメージを高め、パフォーマンスを高めるツールとして役立つのが、心理学NLPのモデリングです。

【ツール:心理学NLPのモデリング】

子供のころは学習する対象が、身近な大人でしかありませんが、心理学NLPでは、
マネージャーとしての理想のモデルを自分で決めて、そのモデルのパフォーマンスを同様に発揮していくことに役立ちます。

理想とするモデルのマネをすることではなく、モデルのように「そのまま動いてみる」「そのまま話してみる」「そのまま考えてみる」ことがポイントで、モデルの情報をとおしてセルフイメージを最適化させていく技法です。

手順は以下の通りです。

  1. どんな結果が欲しいのかを特定する
  2. その達成のためにどんなリソースが必要なのかを決める(例:やる気、情熱、楽観的観点、鋭敏さなど)
  3. そのリソースを持っているモデルを決める(尊敬する経営者など)
  4. そのモデルなら、今の仕事にどのように対応するか、映像で想像する
  5. そのイメージの映像の中でモデルがどのようにふるまっているかをよく観察する(背筋や表情、呼吸や言葉遣いなど細かく観る)
  6. イメージの中でそのモデルの中に入り、その通りに動く
  7. ニューロ・ロジカル・レベルの各階層の情報をチェックする
  8. 環境レベルどこにいるのか(何が見えて、何が聞こえて、何を感じているのか)
    行動レベル何をしているのか
    能力レベルそれをどのように取り組んでいるのか。どんな能力を発揮しているか
    信念・価値観レベル何を信じて、何を大切にしながらそのことに取り組んでいるか
    自己認識レベル自分は何者か。何を使命としているか
  9. 一度モデルから出て、各階層の情報を確認する
  10. その情報を活用して、実際に行動に起こす

以上です。

あなたのマネージャーとしてのセルフイメージを短期的に一気に高める技法として活用してください。

「人心を掌握する」「ラポールを形成する」「セルフイメージを変える」
以上のような人の心理に関する学びを探求する重要性に気づいている人は少なく、あなたがマネージャーとして組織の成果を上げたければ、そこに目を向けたアプローチが必要です。

※セルフイメージについての詳細の記事はこちらです。

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3.まとめ

今回はマネージャーとは何か、その役割をはじめ、
最も重要な「人の心をつかむ」ポイントについてお伝えしました。

「人心を掌握する」「ラポールを形成する」「セルフイメージを変化させる」の3つを具体的にご紹介しました。

これから生き残りをかけ、成長を目指すマネージャーには、たゆまぬ努力とこれまでにない学びが必要です。

その鍵が心理学です。

交渉でも、セールスでも、プレゼンや説得にも不可欠な心理学。
おススメはビジネスと人生全般に活用できるNLP(神経言語プログラミング)です。

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