
- 「もっといい相手に出会いたい」
- 「そろそろ、落ち着きたい」
- 「この恋こそ実らせたい」
そう思っているのに、
なぜかいつもうまくいかないと感じている。
例えば、
いつも同じようなパターンで関係が悪化してしまったり、
浮気されて苦しい思いをしたり、
フラれるのが怖くて曖昧な関係を続けている・・・
こうしたことが続くと
自分は恋愛に向いていないんじゃないか?
と思うこともあるでしょう。
そして、その原因はあなたも私も気づいていないだけで、
「潜在意識」に眠る記憶に問題があるのかもしれません。
同じようなパターンをくり返してしまうのであれば尚更、
その可能性は高いと考えられます。
もし「潜在意識」を自分にとって
もっとハッピーなものに変えていくことができたとしたら、
もっと幸せな恋ができるかもしれないのです。
この記事では、
「恋愛(人間関係)のパターン」にも
影響している潜在意識のパワーを知って、
そして、恋愛がうまくいくよう、
潜在意識を書き直していく方法をご紹介していきます。
目次
1.潜在意識と恋愛の関係
意識には、顕在意識と潜在意識があると考えられています。
意識と無意識という設定もあり、無意識と潜在意識を区別することもあれば、同じようなものとすることもあります。
ここでは、潜在意識と恋愛について紹介するので、顕在意識と潜在意識の詳細な話は省略し、潜在意識は人が一生を通して身につけていく「思考パターン」と「体験」の蓄積として話を進めていきます。
私たちの思考、記憶、体験の蓄積が属する場所が潜在意識であり、私たち内面で起こる感情、習慣や、周囲に対する反応を管理しています。
もとを辿れば、私達の祖先が森で異変に気づき瞬時に逃げるか戦うかして、命の危険を乗り越える際に、頭でハッキリ意識するのを待っていては間に合わず、無意識の領域が即座に判断できるよう育ち、このような意識の形態を持っていると考えられています。
ですので、はっきりと意識すること無く、潜在意識によって、瞬時にいろいろな判断がなされ、行動や感情が生まれ、私たちの世界を創り出しているのです。
では、そういった潜在意識にある思考、記憶、体験の蓄積が、どのように恋愛に関係するのかを、事例でご紹介していきます。
恋愛は特に、上手くいかないときに問題になりますので、上手くいかない事例を記しますね。
【出典・参照元】 ‹わたし›はどこにあるのか マイケル・S・ガザニガ著,藤井留美訳,出版:紀伊國屋書店
1-1.兄弟姉妹の年齢が近い場合
恋愛において、自分を大切な存在と思えているかどうかは、
相手との関係性を築く上で重要です。
そして、兄弟姉妹の年齢が近い場合、
例えば弟が赤ちゃんとして存在する間、お兄ちゃんは必然的に、
「前よりお母さんとの時間が減ってしまった」という体験をすることになりやすいです。
『お兄ちゃんなんだから』と我慢させられたり、
弟ばかりがお母さんを独り占めしているように、感じることも起こり得ます。
生まれたばかりの弟ですから、母親が時間をかける必要があるのは、
大人が考えれば当然のことなのですが、
子どもは子どもの世界観でそれを判断して、受け止めてしまいます。
「お母さんは僕なんかより、弟のほうが可愛いんだ」
そんな気持ちを潜在意識に書き込んで、大人になってしまうかもしれません。
すると、どこかに「僕なんか」という気持ちがあるので、
素直に相手に甘えられなかったりして、
やたらと「負けられない!」という気持ちが芽生えてしまって、
意地を張ってみたりする可能性もあります。
または、特別な思いを抱く大好きな相手に対してだけ、自信が持てないかもしれません。
このように、自分より、他者が優先されたと感じたとき、
ネガティブな思い込みをつくるケースはよくあるのです。
本人がどのように決め込んだのかによって、その感情や行動は変わってきます。
この、「どのように決め込んだか?」がビリーフ(思い込みや信念)で、
ネガティブな内容の場合は、行動や思考の制限となることがあります。
そういったことが、潜在意識に書き込まれていくのです。
1-2.乳児期の要望が十分に叶えられなかった場合
恋愛において、「自分が相手を愛していることを信じられるか?」「相手が自分を愛していると信じられるか?」は、とても大事な問題です。
そして、乳児期の親との関係において、「乳児期の自分が親に望んだことを、望んだように十分してもらえたか?」が、「自分を信じる力や他の人を信じる力を身につけること」に関わっているそうです。
そんなこと憶えていませんし、兄弟姉妹がいたり、親が仕事をしていれば、「乳児期の自分が望んだように」十分にしてもらえたかどうかは怪しいものです。何しろ、判断するのは赤ちゃん目線で十分かどうかなのです。
このように、自分を信じたり他人を信じる力がないのは、潜在意識に眠る、乳児期の体験に起因している可能性があります。
でも、乳児期に出来上がっていたんでは、これはどうにも抗いようがないですね。
そんな体験も、潜在意識には眠っています。
【出典・参照元】子どもの心はどう育つのか 佐々木正美,出版:ポプラ新書
1-3.やんちゃな友達にからかわれた体験がある場合
恋愛においては、自分の外見にもある程度の自信がある方が付き合いは楽です。
そして、子どもの頃に些細な言い争いで、ちょうど好きな子から『ブサイク!』とからかわれたことで傷ついて、それが心の深いところに巣食っていたら、外見に漠然とした【自信の無さ】がつきまとうかもしれません。
よくある引き寄せの方法などを見て、『私は魅力的』と鏡を見て思い込もうとしても、
批判的な私が出てきて、「私が魅力的なわけないでしょう?」と反論してくるでしょう。
そんなふうに、潜在意識に何かが潜んでいるので、
「私は魅力的だ」と自信が持てず、どこかで卑屈になり、
恋愛が上手くいかなくなったりすることもあります。
幸いに、両親からは可愛い可愛いと大事に育てられていたとしても、
このように様々な理由で、自分を否定しているかもしれないのです。
ですから、明らかにネガティブな体験や、トラウマと言える体験がある場合には、
潜在意識に課題を抱えた思い込みが潜んでいる可能性は、非常に高いです。
それらが無意識に自分を否定し続けてくるので、ハッピーになりきれないのです。
1-4.緊張感のある話やお説教があった場合
恋愛において、相手の言葉に一喜一憂しているとお互い負担ですので、可能な限り、フラットに受け止められると良いですよね。
そして、なにかのきっかけで、条件反射的に感情が湧き起こる経験は、心あたりがある方も多いかもしれません。
例えば付き合ってる相手から、『今日ちょっと話がある』とメッセージが来たとき、あなたの思考や心はどう受け止めますか?
(こないだのアレ、きっと気に入らなかったんだ)(なんかバレた?)(別れ話かな)(とうとう、プロポーズだ)など様々なザワザワした感じが出て来るかもしれません。
あなたの心はどんな感情を引っ張り出してきたでしょうか?比較的、ネガティブな感情が生じる人が多いかと思います。
子どもの頃
『ちょっと話がある』
⇒お説教タイム
⇒一回一回はそれほど大きなショックではなくても、繰り返されることで、その言葉がけと「嫌だな」、「怖いな」などの感情が結びついていることがあります。
『ちょっと話がある』
⇒『家を出ていくことになった。遠いところへ引っ越しだよ』
『お父さんとお母さんは、別々に暮らすことにしたんだ』
⇒このように1回で、大きなインパクトがある話を聞いたときのことが、潜在意識に眠っていることもあるかもしれません。
そういった体験と感情の紐づけが潜在意識にあると、『話がある』という言葉がけによって、大人になっても自然に身構えることがあるのです。
このように、潜在意識に言葉と感情の紐づけが蓄積されていると、大人になっても「なぜだか気持ちがザワザワする」などの事が起きます。
1-5.いわゆる毒親だった場合
恋愛において、相手に度を超えた妬みの気持ちがあると、長期的な関係継続が難しくなるかもしれません。
そして、残念ながら、子どもの成長を妨げてしまうような場合に、
世間一般から毒親などと言われることがあり、そのような親に育てられた子どもは、
大人になってからの恋愛にも悪い影響が出てしまうでしょう。
もちろん、親自身も成長過程で苦労があったからだと思いますので、
一概に言えないことが多々あると思いますが、ここでは一例をご紹介します。
父親に妬まれて育つなどして、妬みが強い男性のケースです。
わかりやすいところでは、企業内の人間関係において、見どころがある後輩だと思ったら、コントロールしようとしたり、自己評価を低める方向に心理的に操作したりして、芽が出ないようにすることがあるかもしれません。
当然ながら、そういった妬みの思考は、
恋愛でもよい状態を保つことを妨げる原因となり得ます。
相手が「このひと、すごく妬みが強い」と、度を超えた妬みに気づき、「自分の周りの良好な人間関係を壊すかもしれない。面倒だ」などと思われてしまうこともあるでしょう。または相手にいちいち干渉されるので、落ち着いて友人とのことも話せないかもしれません。
そういった他者を妬む感情が、長期的に良好な関係を築く妨げになるのは、多くの人が理解していることだと思います。
そして、残念ながら潜在意識に刷り込まれているので、本人は当然のこととして振る舞ってしまい、その妬みの問題に気づくことは難しいでしょう。
【出典・参照元】毒親 中野信子,出版:ポプラ新書
ここまで見てきたように、人によって、潜在意識に眠っている体験や感情の蓄積は異なります。そして、それらをどう紐づけているのか?思い込みや決めつけなどのビリーフが、どのような内容なのかは、さらに様々な形態があります。
自分の心理(心のありさま、精神状態、意識の状態)に関心があるかたは、もしも人生が100年もあるなら、残りの人生のために心理学を学び始めても良いかもしれません。
体験会は東京・名古屋・大阪・福岡の会場とZoomウェビナーで開催中。詳しくはこちら。
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では次の章で、恋愛がうまくいくよう、潜在意識にアプローチする方法をご紹介していきます。
2.恋愛がうまくいくように、潜在意識を書き直す方法
潜在意識は書き直せるとされています。
心理学の本には、例えば催眠療法などで、過去のトラウマを解消するなど、本質的な変容を促す方法なども紹介されています。
他にも、自己啓発の関連では、自宅で一人で取り組める方法もいくつも載っています。
それらの中から、1章で見たように過去に何らかの問題があって、自分がハッキリ認識していない潜在意識に課題がある場合にも効果があるとされる、実践的な方法をご紹介していきます。
潜在意識が変わることで、恋愛がうまくいくようになると期待できるので、早速取り組んでみてください。
2-1.捉え方を変えるリフレーミングの質問
潜在意識を書き直す1つとして、捉え方を変えるリフレーミングの質問が役立ちます。
リフレーミングとは、物事のフレーム・枠組みを掛け直すことです。
効果的な質問は、潜在意識の暗闇に懐中電灯で光を当てるようなものだと、世界的なNLPトレーナーのティム・ハルボム氏は言います。
効果的なリフレーミングの質問によって、ネガティブなことの捉え方を変え、内面での課題を解消していくことが期待できます。
【本当は信じたいのに、信じられず相手を監視したくなるとき】
“その行動を起こすことで、あるいはその行動を避けることで、あなたには何がもたらされますか?”
↓
本人にとって肯定的な目的が見つかるまで質問を繰り返します。
肯定的な目的が見つかったら、次の質問です。
↓
“その肯定的な目的が満たされるような、他の代わりになる行動はなんですか?”
このように、潜在意識に眠るネガティブな思い込みや、衝動的に生じてしまう変えたい思考などに対して、本当の目的を見つけて、書き直していきましょう。
なお、すぐに答えが出なくて大丈夫です。
質問を投げかけておくことで、何が自分の目的なのか?など、それらを探究することができてきます。そうやって、徐々に揺さぶりをかけるようにして、潜在意識に柔軟性を発揮してもらい、ゆっくりと書き直していきましょう。
【ティム・ハルボム氏】
コーチでありNLPトレーナーでもある。
コーチング分野への長年に渡るたぐいまれな貢献により、International Academy of Behavioral Medicine, Counseling and Psychotherapy(IABMCP)より、プロフェッショナル・コーチング分野でのDiplomate(最高位の会員資格)を授与されています。
【出典・参照元】
コーチング1on1で成果を最大化する心理学NLP ティム・ハルボム著,ニック・レフォース著,クリス・ハルボム著,居山真希子監修,横山真由美訳,出版社:GENIUS PUBLISHING
2-2.新しい考えを手に入れる知覚位置の変換
潜在意識を書き直す1つとして、知覚位置の変換が役立ちます。
知覚位置の変換とは、通常は自分の五感で情報処理しているところを、他者になったつもりで、五感で情報処理することです。こうすることで、意味や解釈がこれまでと違うように認識できるというもので、思考に違いを生み出すことが期待できます。
と言っても、簡単に他者にはなれないので、鏡よりも写真などを使って、物理的に距離を取ってみたり、他者の教えを自分の考えのようにインストールしてから見ることもオススメです。
【私が魅力的なはずがない、と思ってしまうとき】
- 自分ではない完全な他者になりきって、自分の写真を遠くから見てみる
- 医学博士でタイム誌発表の「20世紀の英雄と象徴トップ100」に選ばれたディーパック・チョプラ氏の言葉をインストールしてから、自分の写真を見てみる
- 具体的なネガティブな体験があれば、その時の相手になりきって今の自分の写真を見てみる
- チョプラ氏だったらなんというだろうか?など、完全な第三者になって自分の写真を見てみる
“本当に魅力的になるには、欠点をなくすのではなく、欠点を受け入れることだ。”
潜在意識に、「あれ?意外と・・・悪くない」と疑惑をもたせるところから、徐々に、自分という存在を外見を含めて受け入れていけると、恋愛でもあなただけの良さが発揮できると期待できます。
【出典・参照元】
LOVE チョプラ博士の愛の教科書 ディーパック・チョプラ著,渡邊愛子監修,水谷美紀子訳,出版:中央公論新社
2-3.浄化のために大自然と一体になる
潜在意識を書き直す1つとして、大自然と一体になる体験が役立ちます。
【日頃の忙しさやストレスが、心を濁らせているような気がするとき】
携帯をしまい、カメラをしまい、ただただ山の中の音に耳を傾ける。風を感じる。座っている岩の硬さを感じる。
あるいは海辺で、砂に足を入れ、波の音を聞きながら、海や空を眺める。座っている砂の温度を感じる。
急に大自然にたった一人でいるような怖さと、何も怖くない、一体なのだという安心感を交互に感じる。そんな体験は、心の浄化に役立ちます。
あんなこと、こんなこと、全てに意味があった。
嬉しいことも嫌なこともあるけど、こうして健やかにここにいられる。
なんて有り難いんだと、ただただ感じる時間は、潜在意識の浄化そのものでしょう。
“ 浄化された私 ”になって、パートナーと良い関係を育んでいってください。
【出典・参照元】
運気を磨く 心を浄化する三つの技法 田坂広志著,出版:光文社新書
2-4.自己変革を起こすイメージワーク
潜在意識を書き直すには、自己変革を起こすイメージワークが役立つでしょう。
ここでは、イメージワークの手順をご紹介します。
【どうしても、自分に価値があると信じられないとき】
1.自分に価値があると信じられないとき、
自分の身体のどの“部分”でそれを感じるのかじっくり探究します
(例えば、お腹のあたりにフワッとした心もとなさを感じていると気づく。)
2.見つけた“部分”を視覚化して、“部分”と対話をして、
イメージの中でその“部分”が本当にほしいもので満たしていきます
(“部分”に尋ね、求めるままにそれを何度もイメージの中で満たしていきます)
※これを十分と感じるまで繰り返します。
このイメージワークは、コア・トランスフォーメーションというセラピーのスキルの基本です。イメージの中で、自分のネガティブを感じている“部分”を満たすだけなのですが、驚くほど効果があると言われています。
考えてみれば、潜在意識にも、自分の想像や思い込みで書き込んでしまったことも多々あるかと思います。想像の世界での体験でも、同様に変化が期待できるのです。
こうして、自己変革ができた状態で向き合う恋愛は、また違う体験となるでしょう。
【出典・参照元】
コア・トランスフォーメーション:癒しと自己変革のための10のステップ コニレイ・アンドレアス タマラ・アンドレアス著,穂積由利子訳,出版:春秋社
詳しくはこちら。
⇒ コア・トランスフォーメーションで得られる具体的な効果
2-5.専門的なセラピー
潜在意識を書き直す1つとして、決定打と言えるかもしれないのが専門的なセラピーです。
【恋愛がうまくいかない原因がわからないとき・誰にも言いたくないトラウマティックな体験があるとき】
タイムラインセラピーは、何があったか、どう感じたかを思い出したり、詳しく話す必要がありません。そのため、詳しい記憶がなくても、話したくなくても大丈夫です。
「タイムライン(時間軸)」を利用して、感情的なトラウマを癒したり、望ましくない思考や感情、行動を根絶するなど、さまざまな方法で潜在意識に働きかけます。
「なぜか、いつも似たような失敗を繰り返す。よい恋愛が続かない」
「トラウマティックな体験が、私の恋愛に何らかの悪影響をもたらしているだろうと思うけど、他人に話すのは抵抗がある」
「よくある自己啓発の内容では対処できないし、セラピストには簡単にでも話さなくてはならないのが苦痛だし、セラピスト探しも難しい。」
そういったときは専門スキルを習得して、自分で解消するのが、痛みや恥ずかしさを感じること無く、解消できて良いと思います。
詳しくはこちら。
⇒ タイムラインセラピー
まとめ
潜在意識は、私達の生命が安全に保たれることを優先して、膨大な情報処理を瞬時に行って、様々な行動や感情を起こしてくれています。
そして、幼少期に様々なことを「そのときの最善」として潜在意識に書き込んできています。
それら当時の最善が、大人になっても最善とは限りませんので、不要になった潜在意識に眠っている書き込みは、書き直していくことで、他者との良好な関係を築く助けとなってくれるでしょう。
恋愛という、お互いの心に入り合うような深い関係を築くためには、一度、自分の潜在意識を探究して書き直す機会や、心理を知る機会を作っても良いかもしれませんね。