NLP・心理学

アドラー心理学とは?幸福に生きるための「考え方」をわかりやすく解説

アドラー心理学には、
人生の問題を解決するのに重要な考えが数多くあります。

このアドラー心理学を生み出した
アルフレッド・アドラーは、
自己啓発の父とも言われています。

日本でも『嫌われる勇気』を始め
アドラー心理学に関する書籍などが流行し、
あなたも目にする機会が増えたのではないでしょうか。

一方で、アドラー心理学について、
存在は知っているけれども、

その内容を深くは知らないという方も
多くいらっしゃることでしょう。

そこで、この記事では、
アドラー心理学を代表する5つの理論や、

人生をより幸せに生きるための考え方を
要点に絞ってわかりやすく解説していきます。

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1.アドラー心理学とは?

1-1.アドラー心理学とは

アドラー心理学とは、オーストリアの精神科医であるアルフレッド・アドラーが創始した個人心理学のことです。

「誰もが幸せになれる」という前提のもと、人が幸福になるために大切な5つの理論(自己決定性、目的論、認知論、全体論)を展開しています。

アドラー心理学では、行動と心理の面で、下記のように明確な目標を掲げています。

【行動面】

  • 自立をすること
  • 社会と調和して暮らすこと

【心理面】

  • 「私は能力がある」という感覚を持つこと
  • 「人々は私の仲間である」という感覚を持つこと

アドラー心理学によると、行動は信念から生まれ、その信念は「自分自身や物事についてどう意味づけるか」、つまり捉え方によって生まれると考えられています。

1-2.創始者アルフレッド・アドラーについて

アルフレッド・アドラーは、フロイト、ユングと並んで「心理学の3大巨頭」と言われています。

オーストリアで医者を営んでいましたが、フロイトと出会い、共に心理学の研究をしていました。お互いに尊敬をしていたものの、学説上の対立が起こり、アドラーはウィーン精神分析学会を脱退します。

その後、アドラーは新たに学会を設立し、個人心理学を創始しました。それがアドラー心理学となっています。

また、アドラーは世界で初めて児童相談所を作り、子どもや親、教師など教育にも力を注ぎました。

現在でも子育てや教育の場面でアドラー心理学が使われているのはこのような背景も影響しています。

アドラーは、多くの人の共感を生んだ名言をたくさん残しており、中でも、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」という名言は非常に有名です。

アルフレッド・アドラーについて、さらに詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください

アルフレッド・アドラーの人生|彼の心理学はなぜ今も支持されるのか

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2.アドラー心理学を構成する5つの理論

アドラー心理学は別名「勇気の心理学」とも呼ばれており、困難を克服する活力となる勇気を与える「勇気づけ」はアドラー心理学を理解する上で大切なポイントです。

この章では、「勇気づけ」の要素ともなるアドラー心理学を構成する重要な5つの理論について、それぞれ解説していきます。

2-1.自己決定性

自己決定性とは、人生で起こるさまざまな出来事や今の自分は、自分が決定してきた選択の結果である、という考え方です。

これを聞くと、遺伝や環境で大きく変わるんじゃないか、と思われるかもしれません。アドラーもそれを否定してはいませんが、それを踏まえた上で、自らの選択が何よりも大きく影響していると考えられています。

この自己決定性について深く理解できるこんな話があります。

【真逆の将来を歩んだ双子のお話】

ある双子の父親は、毎日のように酒を飲み、ギャンブルに明け暮れ、家では妻に暴力を振るってしまうことも。
双子は、そんな過酷な幼少期をともに過ごしていた。

それから20年後、ある心理学者がその双子を訪ねると、双子のひとりはロクに仕事もせず、堕落した毎日を送っていた。

理由を訊くと「あんな家庭で育ったんだ。こうなるのは当たり前だよ」と答えた。

もう一人の双子を訪ねると、円満な家庭を築き、仕事でも大活躍。

理由を訊くと、「あんな家庭で育ったんだ。こうなるのは当たり前だよ」と、まったく同じ答えが返ってきた。

双子の将来にこれほどの差を生み出したのは、「今置かれている状況をどう解釈したか」というたった一つの違い。

自分の人生を形作るのは、育った環境や遺伝ではなく、自分の決定によるものということです。自分の人生を主体的に選び取っているんだという考え方が、自己決定性です。

2-2.目的論

目的論とは、人は何かの目的があって今の状況を作り出している、とする考え方です。

これは普段私たちが考えている、過去の出来事が現在の状況を作っているという原因論の考え方とは対になるものです。

例えば、自分に釣り合う人がいないから恋愛をしない、という状況があったとします。これは「~~だから」という原因論の考え方です。

一方、目的論ではどう考えるかというと、「傷つくことを避けたい」「恋人がいない自分を正当化したい」といった目的を満たすために、恋愛をしないという状況を作り出している、というわけです。

原因を見つめてしまうと、行動しづらくなってしまいます。行き詰まったときは、「どんな目的のために何をしたいのか」を考えることで、次に何をすべきかを考える事ができるようになるのが、目的論という考え方です。

2-3.全体論

全体論とは、「心と体は繋がっている」という前提のもと、理性や感情など、部分的に見ると対立しているようなものであっても、全体で見ると協力し合い、補完し合っている関係性がある、という考え方です。

この考え方は、目的論と通ずるものがあります。目標を達成するために、人は思考や行動、理性や感情など、そのすべてを協働させていると、アドラー心理学では考えます。

そしてこれは、意識的であっても、無意識的であってもです。

例えるなら、アクセルとブレーキのような一見真逆の役割をもつ要素でも、安全運転をするという目的があった場合、全体的に見ると、それぞれが互いにバランスをとるために重要な役割を果たしているような考え方です。

2-4.認知論

認知論とは、私たちは現実そのものではなく、経験や体験によって身につけたものの見方、考え方を通して、自ら現実を解釈したものを認識している、という考え方です。

つまり、多かれ少なかれ、人は自分の色眼鏡でものを見ているということです。

例えば、お金と聞いてあなたは何を思い浮かべるでしょうか。

ある人は、「お金とは自由を手に入れる手段だ」というイメージかもしれませんし、ある人は「お金とは不幸を呼ぶ汚らわしいものだ」と想像するかもしれません。

このように、過去にしてきた経験や体験といった自分のフィルターを通して、私たちは現実をそれぞれ解釈しています。他の方はあなたと違う体験や経験をしているため、当たり前だと思っていたことが、ある人にとっては当たり前じゃない可能性があります。

2-5.対人関係論

対人関係論とは、人はお互いに影響を与え合う対人関係の一部であり、人の行動や信念、価値観は対人関係を通して形作られる、という考え方です。

悩みや喜びといった感情までも、対人関係の中で生じるため、人生のあらゆる行動や考え、あるいは感情といったものまでもが、対人関係とは切っても切り離せないと考えられています。

3.アドラー心理学のメリット

こうした考え方の元、注目を集めているアドラー心理学ですが、取り入れることで実際に得られるメリットには、具体的には下記のようなことが挙げられます。

  • 自己肯定感が高まる
  • 失敗を恐れなくなる
  • 人間関係が楽になる
  • 人間関係を自分の力で変えられる
  • 劣等感・コンプレックスを改善する
  • ありのままの自分を受け入れられる
  • 人生の方向性が明確になる
  • 成長することで自立できる

このような、人生にとって大きなメリットがあることから、アドラー心理学への注目が集まっています。

4.アドラー心理学を活かすための思考法5選

この章では、実際にアドラー心理学の教えを日常にどう落とし込むのか、という視点でお伝えしていきます。

4-1.課題の分離(コントロールできる部分)

課題の分離とは、自分の課題と、自分がコントロールできる範囲外の課題とを区別して考えることです。

このことを上手く表現した言葉として有名なのは、「馬を水辺に連れていくことはできるが、水を呑ませることはできない」というもの。

水を飲ませたいと思っても、馬を水飲み場に連れて行くことはできますが、最終的に水を飲むかどうかは、馬が決めることなので、自分がコントロールすることはできません。

こうしてみると、「確かに」と思えるような内容ですが、私たちの日常では、自分の課題と他者の課題を混同して、自分ではコントロールできないことで悩んでいることが往々にしてあります。

例えば、会議での発言が不安だと感じる時。「こんな発言をしたら、相手はどう思うだろうか」「変だと思われないか」と悩んで結局何も言えない、というケースがあったとします。

これを課題の分離に照らして考えると、あなたの発言に対して、それをどう感じるかは他人の課題ですから、いくら「良い発言だと思ってほしい」と願ったとしても、その評価を自分でコントロールすることはできません。

このとき自分にできることは、分かりやすく伝える工夫などが挙げられます。

「自分がコントロールできる部分に焦点を当てる」このように考えると、不安よりも「どうすれば分かりやすく伝えられるか」といった建設的な方へと意識を向けられるようになります。

4-2.原因ではなく目的に意識を向ける

先にもご紹介したように、アドラー心理学では原因論ではなく目的論で物事を考えていきます。

「なぜ」という原因ではなく、「どうしたら解決できるのか」という目的を見据えていくことで、より建設的にネガティブな感情を改善することができます

例えば、アドラー心理学の中でメインテーマとしてよく扱われているのが、劣等感やコンプレックスです。これらは、自分が人よりも劣っているという感覚のことで、他人と比べたり、「なぜ自分はこんなにもダメなんだ」という原因に意識が向くことで増長していきます。

さらに、劣等感が強い場合、自分の不幸をアピールしたり、自慢話をしたり、時には人を攻撃したりするケースも起こるでしょう。

しかし、これを目的論で考えた時、アドラー心理学では「劣等感やコンプレックスを持つことで、自分はどんな目的を果たしているのか」と考えます。それは、自分の身を守る大切な意図があってのことかもしれませんし、精神の安定を保つために重要な役割を持つものかもしれません。

「なぜ」ではなく「何のために」という思考を働かせることが、目的論の醍醐味です。

4-3.自己受容(自分を受け入れる)

自己受容とは、過去にも未来にも逃げずに、今の自分自身を素直に受け入れる状態のことです。つまり、ありのままの自分を受け入れている感覚です。

アドラー心理学でいうこの自己受容とは、ただ自分を受け入れるだけで終わりません。ありのままの自分を受け入れることに加えて、よりよい未来のために、変えられる部分を変えていくことが大切なポイントです。

分かりやすくお伝えすると、「何が与えられているのか」ではなく「与えられているものをどう使うか」です。

例えて言うと、トランプで配られたカードが、自分にとって理想的ではなかった場合でも、このカードを使ってどのように勝負するかを考えることです。

自分自身が持っている強みや弱み、個性といったカードをどう使いこなすかに焦点を当てることです。そうしていく中で、今の自分を受け入れて、自分という存在を好きになる自己受容が可能になっていきます。

4-4.他者信頼(他人を信頼する)

この「他者信頼」は、自己受容の感覚と非常に密接な関係があります。

他者信頼とは、相手のことを無条件に信じることですが、ありのままの自分を信じる自己受容の感覚が得られてこそ、他者に対しても無条件に信じることができるようになります。

無条件に信じるといっても、他人の行動や言動のすべてを肯定することではありません。

例えば子育てで言うと、自分の子どもは信頼しているけども、子どもを想った上で、ダメなことには「NO」と言うこと。

上司と部下の関係であれば、部下を信頼していることを前提に、部下のミスはしっかりと指摘し、どう直せばよいかを伝えること。

この他者信頼があるからこそ、相手に指摘や叱るとき、必要に応じた適切な介入をすることができ、それを受ける相手自身にも「信頼してくれている」という前提が伝わり、相互信頼へとつながっていきます。

これらのことから、「他者信頼ができているかどうか」は人間関係を良好にするうえで欠かせない要素と言えます。

4-5.他者貢献(相手を幸せにすれば自分も幸せにできる)

アドラーはこのような言葉を残しています。

「幸せになる唯一の方法は他者への貢献」

引用:アドラー 100の言葉 | 和田 秀樹

アドラーによれば、幸せになるためには、自己受容と他者信頼の2つの他に、この「他者貢献」という要素も欠かすことはできない、と言います。

人から受けるだけではなく、人に与える、返していくという姿勢が非常に大切です。

まず自分の方から相手を愛し始めるというと、必ずしも見返りがある保証はなく、難しいと思う人もいるかもしれません。

ここでの大切なポイントは、相手のために何かを行うことで、あなたが喜べることを行動に移してみることです。

相手に何かをしてあげるのではなく、自分が幸せになるために相手にできることを探すことが大切です。

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5.アドラー心理学を活かして豊かな人生を送る

「すべての悩みは対人関係の悩みである」
アルフレッド・アドラー

引用:嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え | 岸見 一郎, 古賀 史健

アドラーの有名なこの名言にもある通り、アドラー心理学には、人間関係を改善し、良好にする考え方が豊富にあります。

そのような中で現代では、オンラインサービスの普及や世代ごとの価値観の違いなどから
コミュニケーションの悩みや課題が増えていると思われています。

たしかにそうした考え方もある一方で、アドラー心理学的に考えるのであれば、「時代だから」「価値観がそもそも違うから」という原因に目を向けるのではなく、「私達一人ひとりのコミュニケーションスキルをどうやって変えていくか?」と考えることもできます。

自分の人生は他の誰かに代わってもらうことはできないですし、上手くいかないときも自分に代わって問題を解決してもらうことはできません。

自分が自分の人生を創っていることに気づいたとき、他でもない自分自身が行動しなければならないことを学びます。

今日ではアドラー心理学がまとめられた本が多く世に出ていることもあり、気軽に学び始めることもできますし、

アドラー心理学に影響を受けた学びとして、スティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』やデール・カーネギーの『人を動かす』、

また人材育成やコーチングの分野からも定評のある「NLP(心理学神経言語プログラミング)」など、より実生活に活かせるものも数多くあります。

アドラー心理学の学びを取り入れてくことは、あなたの人生をより豊かなものにしていく助けとなります。

まずはこの記事でご紹介したアドラー心理学の考え方から、一つでも自分に取り入れ、今よりも幸せな人生を送っていってはいかがでしょうか。

(出典・参照元)『嫌われる勇気』岸見一郎、古賀史健著

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