
あなたは、自分の営業トークに、こんなことを感じたことはありませんか?
- 営業トークに自信や確信がない
- お客様とトークするのが恐い
- 何を話したら良いか分からない
- 先輩に教わったトークに疑問と不安を感じている
- トップ営業のトークを盗みたい
- 売れる営業トークが知りたい
- 必殺トークを身に付けたい
など
営業トークに自信がない、不安がある。このような状態で営業するのは辛いですよね。あるいは、売れる営業トーク、必殺トークを知りたいと思っていれば、今の自分にもどかしさを感じているかもしれません。
そこでこの記事では、私が出会ってきたトップ営業たちが使っている営業トークを中心に、「今すぐ使えて、効果の高い、売れる営業トーク」をご紹介します。
お客様が営業を信頼するのも、心を開くのも、話を聞きたくなるのも、商品を欲しくなるのも、購入するのもすべて、営業トークにより心が動いた結果です。
つつまり効果的な営業トークを身につけることで、購入や成約に向け、営業をスムーズに行うことができ、トップ営業ほど、下記ポイントを押さえた営業トークを行っています。
- 営業プロセスのどのタイミングで、「お客様にどのような気持ちになってもらい、行動を起こしてもらうか」を前提に、組み立てられた営業トークを使っている。
- すべての営業トークが、お客様の「信頼を深め、心を掴み、安心、期待、購買意欲を高める」ものになっている。
- お客様の心に響く/刺さる「言葉と表現」を使っている。
など
もちろん、あなたの業種や営業スタイルに合わせて、使い方に工夫は必要になります。しかし、それだけ価値のある営業トークと言えます。
ぜひ、あなたが身を置く環境、状況に置き換えてご活用下さい。
1.【トーク例あり】初心者でも実践できる営業トーク「効果的な14パターン」
あなたが使う「たった一つの営業トーク」が、良くも悪くも、お客様の反応を変えます。
優れた営業トークは、お客様の「欲しい、買いたい、買う必要がある」という気持ちを生み出します。
逆に、良かれと思った何気ない一言が、お客様からの興味や信頼を壊すこともあります。
そこでこの章では、お客様の心を掴み、動かす営業トークとポイントを「トーク例付き」でご紹介します。
1-1.目的を伝え、お客様の意識を方向づける
「本日は◯◯さんとご家族にとって、内容、金額の条件を満たす、ベストな保険プランを見つけるためのお時間。ということで、よろしいですね?」
まずは目的を伝え、確認し合うところから始めましょう。
これから始まる営業の時間が、何を目的としているかを営業側が声に出し、お客様に確認をとった上で、スタートするのがポイントです。
こうすることで、お客様の中で「今からの時間は、自分のための時間だ」と、自分事として、意識を集中してもらいやすくなります。
さらに、お互いに目的を共有し合い、「今この瞬間」に意識を方向づけることができます。
このように、気持ちにスイッチを入れるのが目的です。
なぜなら、多くの人は忙しく動いているため、約束をしていても、「今この瞬間」に集中できていないことが多々あります。さらに、営業がアポイントを取った時と、アポイント当日では、時間の経過があるため、お客様の中で、「目的意識が薄れている」こともあります。
そのため、お客様の意識を方向づけ、スイッチを入れる営業トークが重要になります。
こうした意識の方向づけを行う手法を、ビジネスや心理学の用語では「フレーミング」とも呼びます。
※フレーミングは、非常に効果的なテクニックになり、講演化、研修講師など、人をリードする立場の方ほど、意識的に行っています。トップ営業たちも当たり前に使い、営業プロセスの各段階に散りばめています。
実はこれ以降にご紹介する全ての営業トークは、お客様を特定の方向に集中させるフレーミングの効果も果たします。
1-2.定型の営業トークを準備しておく
「早速ですが、本日のお時間を御社にとって役立つ、価値ある時間にするために、何点かお伺いしてもよろしいでしょうか?」
など
お客様へのヒヤリングをスムーズに進めるために、定形の営業トークを用意しましょう。ヒヤリングに自信がない、何を話したら良いか分からないという方ほど、営業トークを準備しておくことが効果を発揮します。
成約に向けて心を掴み、お客様の本音や情報を聞き出すために「営業として、聞いておくべき適切な質問」を用意しておくのがポイントです。
こうすることで、お客様の「ゴールや願望、悩みや問題、本当の欲求、価値観、現状、成果を止めているマイナス要素」などを知ることができ、お客様の心に響く営業ができるようになっていきます。さらにお客様は、自分の話をしながら、営業に対して心を開き、営業の言葉により耳を傾け、受け入れてくれるようになります。
なぜならば「脳は質問に対して答える」という性質があり、「人は自己開示した相手に対して、心を開く」という傾向があります。そのため、適切な質問を用意することが効果を発揮します。
それでは以下に、営業トークの一例をご紹介します。1-2の冒頭でご紹介した営業トークを使い、お客様へヒヤリングをしやすい状態を作った上で、以下のような質問を使いながらヒヤリングを進めていきましょう。
【営業トーク例】
「リフォームをお考えとのことですが、現状に何か不満でもおありですか?」
「現状の満足度を10段階で評価すると、いくつでしょうか?」
「今の状況に変えて、どのような結果を求めていますか?」
「今のままでは、だめなのでしょうか?」
上記のような質問をした上で、返ってきた答えに対して、さらに掘り下げる質問を使いましょう。1-3でご紹介する「具体的な質問」を使うことで、より具体的で、より効果的なヒヤリングが可能になります。
実はトップ営業ほど、アプローチ、ヒヤリング、プレゼン、反論処理、クロージングなど、営業プロセスの各段階で役立つ、効果的な営業トークを数パターン持っています。
また、定形の営業トークを用意するための効果的な方法として、トップ営業をお手本にするのは効果的です。その際は、下記のポイントを押さえていきましょう。
- どのような営業トークを使っているのか?
- いつ、どんなタイミングで使うのか?
- なぜ、その営業トークを使うのか?/効果的なのか?
1-3.具体的な質問でヒヤリングする
「それはどうしてですか?」
「具体的には?」
「もう少し詳しくお聞きすると?」
「例えば?」
「それって、どういうことですか?」など
具体的な質問を使い、お客様の話を掘り下げましょう。
掘り下げるために使える、いくつかの質問パターンを用意しておくのがポイントです。
「お客様が自分でも気づいていない、ゴールや願望、本当の欲求、価値観、現状、成果を止めているマイナス要素に気づく」こと、「言葉にできていない曖昧な思考や感覚を言語化する」ことが目的です。
なぜならば、「自分が何を求めているか?」「自分のゴールや願望、本当の欲求は何か?」について曖昧だったり、言語化できていないお客様が多いためです。
そのため、具体的なヒヤリングにより「お客様が本当に求めている結果や状態」を明確にして、そこに意識を向けていただけるようになります。これによりお客様の心により強いスイッチが入ります。さらに、営業もお客様の心に響き、動かす営業トークをしやすくなります。
【その他の営業トーク(具体的な質問例】
- 本当に?
- そして?(それで?)
- 誰が決めたのですか?
- どうしてそう思いますか?
- どのように?
- 何を基準にそう思ったのですか?
など
※具体的で効果的な質問に関しては、以下の記事でも詳しくご紹介しています。ご興味をお持ちの方は合わせてご覧ください。
1-4.「信頼と共感」につながる自己紹介をする
「セールスコンサルタントの◯◯と申します。本日はこれから、なぜ弊社のコンサルティングにより、御社の売上を上げることができるのか?についてお話したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
具体的な話に入る前に、先に少しだけ、私の自己紹介をさせていただいても、よろしいでしょうか?」
このような営業トークをきっかけに、自己紹介を始めましょう。
お客様からの「信頼と共感」を得ることがポイントです。
こうすることで、「この営業は他の営業と違う」「この人から買いたい」と、お客様に選ばれる状態を作ることが目的です。
なぜならば、お客様は「誰から話を聞くか?」「誰から買うか?」を選んでいるためです。目の前の営業が「どのような人間か?」「信頼できるか?」をシビアに見ています。そのため、以下を満たす自己紹介をできるのがベストです。
- 「この営業は興味深い」「この人は信頼できる」と、信頼、興味、好感、共感を惹きつける
- 自分の体験談を通して、商品やサービスの価値が伝わる
- 商品やサービスのプロとして信頼される
など
そしてその結果、「この営業から買いたい」という気持ちにつながる自己紹介できるのがベストです。
さらに、私が出会ってきたトップ営業たちは、自己紹介へ以下の要素を取り入れた営業トークを行っていました。あなたの自己紹介に取り入れてみましょう。
【営業トーク例】
- どのような想いで営業をしているか?
- 何を大切にしているか?(価値観)
- 自分の体験(ビフォーアフター)
1-5.お客様の「これを得られたら満足」というゴールを確認する
「経費削減と売上げ(利益も)アップを実現することができたら、満足しますか?」
「それを手にする(達成する)ために役立つのなら、商品やサービスを買わずにはいられない」というお客様のゴールを確認しましょう。
ここでいうゴールとは、「理想的な状態」と「これだけは譲れないもの」「これを得られれば満足」という条件です。トップ営業ほど、ゴールを確認してからプレゼンに入ります。
こうすることで、お客様は何のために商品やサービスを検討するのかが明確になり、購入への判断基準が具体的になります。さらにあなたも、お客様の「これを得られたら満足」というゴールに絞って、営業トークを組み立てられるようになります。
この結果、「欲しい、購入したい、購入する必要がある」という気持ちを生み出します。
【営業トーク例】
「現状に変えて、どのようなゴール(結果や状態)を手にしたいですか?」
↓
「御社にとって、理想的な状態はどのようなものでしょうか?」
↓
「その結果を手にしたことは、どのように分かりますか?(どうなると、理想的な状態を手にしたと分かりますか?)」
※質問の答えとして、「経費削減、売上(利益も)アップ、スタッフの育成、仕組みづくり」が出たとします。
↓
「経費削減、売上(利益も)アップ、スタッフの育成、仕組みづくりを満たすものであれば、満足できますか?」
↓
「経費削減、売上(利益も)アップ、スタッフの育成、仕組みづくりの中で、これだけは絶対に譲れないというものは、どれでしょうか?」
※質問の答えとして、「経費削減と売上げ(利益も)アップ」が出たとします。
↓
「経費削減と売上げ(利益も)アップですね。それを得ることができれば、満足しますか?」
↓
「そして、経費削減と売上げ(利益も)アップを実現できるものなら、弊社の商品を使ってみたいですか?」
上記の営業トーク例は、あくまでも一つのサンプルです。あなたの営業活動に置き換えて、ベストな営業トークを組み立てましょう。
1-6.お客様の価値基準を知る
「家族の絆を深めるために、新車を購入したいとのことですが、新車の購入で大切なことはなんですか?」
お客様にとって大切な価値基準を知り、一緒に大事にしましょう。
心から満たしたいと思っている価値基準を知ることがポイントです。
このように、お客様の価値基準を知り、商品・サービスにより満たせることを伝えます。そうすることで、お客様の「購買欲求・購入判断」に影響を与えることができます。
なぜなら価値基準とは、ものごとの良し悪しを判断する自分なりの基準であり、すべての行動、判断、決断は、心から満たしたいと思っている価値基準を満たすためになされるためです。
そして価値基準は、心の深い部分にある強い感情につながっているため、お客様の心を動かす大きなポイントになります。
そのため、営業トークで押さえたいポイントは以下になります。
- 「お客様が商品やサービスに興味を持った理由」「望む結果や解決したい問題の裏にある価値基準(大切にしている価値観)」を明確にする。
- 「なぜ、商品やサービスが、お客様の価値基準を満たせるのか?」を伝える。
どれだけ商品やサービスの価値を魅力的に伝えても、顧客視点に立ち、心を動かす営業トークを使っても、価値基準を満たさない商品やサービスは選ばれません。それが目に見えない商品、高額なものであれば尚更です。
そのため、価値基準を押さえることが極めて重要になります。
価値基準を明確にする方法に関しては、心理学NLPの「クライテリア」というスキルが効果的で、営業トークに組み込みやすいものといえます。以下の記事にまとめていますので、合わせてご覧ください。
※価値基準とは別に、お客様が行動せずにはいられない「本当の欲求」を明確にするアプローチがあります。以下の記事でご紹介していますので、合わせてご覧ください。
1-7.お客様の購買欲求と商品購入を結びつける
「腰痛の原因は、腰に問題があると思われがちですが、実は姿勢や骨盤が歪んでいたり、筋肉の衰えによって体幹バランスが崩れていたり、運動不足による代謝や血流の低下など、体全体の問題が原因であることがほとんどです。
その解決策として、姿勢や骨盤の歪みを調整でき、体幹を中心に無理なく身体を鍛え、全身の代謝や血流の循環を促すことのできる、ヨガが非常に効果的です。
実際にヨガを通して、腰痛を改善し、それまで以上に仕事や日常生活で痛みなく、今まで以上にアクティブに活動できる事例は、お客様の声を通して、たくさん頂いています。 」
お客様の購買欲求と商品購入を結びつけましょう。
「商品やサービス = お客様の欲求を満たすもの」「商品やサービス = お客様が抱えている原因を解消するもの」という認識を持っていただくことがポイントです。
これにより、お客様の中で、あなたの商品やサービスが「自分にとって必要なものだ(価値あるものだ)」という図式が生まれます。そして一旦、この図式が生まれると、その前提で営業の話に耳を傾け、検討を始めます。
なぜならば、多くのお客様は、商品・サービスの価値を明確に伝えない限り、「自分のゴール達成、問題解決、結果が出ていない原因が、商品やサービスにより解決できる」と思えていない、あるいは確信が持てていないためです。
そのためトップ営業ほど、営業プロセスの始めから、クロージングに至るまで、ことあるごとに、営業トークの中で「商品やサービスの価値」を伝えています。
以上のことから、非常に重要な営業トークになると言えます。
1-8.成果を止めている「課題や問題」を確認する
「あなたの成果を止めているものは何ですか?」
お客様の成果を止めている、根本的な原因を確認しましょう。
「達成できていないゴール」「解決できていない問題」「得られていない成果」「満たされていない感情」の根本的な原因を明確にするのがポイントです。
こうすることで、商品やサービスが有効な解決策であることを伝えやすくなります。
なぜなら、お客様は自分の根本的な原因に気づいていないことがほとんどだからです。そのため、成果を止めている原因を明確にすることで、お客様の気持ちに、「このままではまずい」「今のままではダメだ」とスイッチが入り、お客様の「変わりたい」「結果を出したい」という気持ちを刺激することになります。
その上で、下記を行うことにより、お客様の「欲しい、買いたい、買う必要がある」という強い気持ちを生み出すことができます。
「成果を止めている原因を解決できる有効な手段が、あなたの商品やサービスであることを伝える。」
この時に役立つ営業トークは、「あなたの成果を止めているものは何ですか?」という質問になります。
多くの場合、人は「何かを達成する、解決する、満たす」ために何をするか?/何が必要か?という足し算で考えがちです。しかし、「成果を止めているものを見つけて解消する」という引き算のアプローチを身につけると、かなり効果的な営業トークになります。
※ご紹介した、「あなたの成果を止めているものは何ですか?」という質問は、心理学NLPで学べる質問であり、考え方になります。目標達成や問題解決に役立つため、営業だけでなく、ご自身の仕事や人生、他者のサポートにも役立ちます。
1-9.要点を繰り返す/時折、話を要約する
営業: | 「今回の引っ越しで、大切なことは何ですか?」 |
お客様: | 「実は妻が妊娠3ヶ月で、来年、子供が生まれます。」 |
営業: | 「そうでしたか。来年、お子さんが生まれるのですね。おめでとうございます。」 |
お客様: | 「ありがとうございます。ですので、自然が多く、ゆったりと子育てのできる環境で、今よりも広めの部屋に引っ越したいと思っています。」 |
営業: | 「自然が多く、ゆったりと子育てのできる環境で、今よりも広めの部屋を求めているんですね。」 |
お客様の話を伝え返しましょう。さらに時折、話の要点を要約して、確認すると効果的です。
その時は、相手の話す事実や感情を繰り返すのがポイントです。
そして話を伝え返す時、要約して確認する時、お客様の使っている言葉(フレーズ)をそのまま使っていきます。
こうすることで、お客様の中に以下のような気持ちを生み出します。
- 私の話をしっかり聞いてくれている
- 私の話に興味を持ってくれている
- 私のことを理解しようとしてくれている
これがお客様の心理状態に合わせた、コミュニケーションと信頼関係を生み出します。
なぜならば、お客様の中に「大切にされている」といった肯定的な気持ちや感覚が生まれるためです。人は自分に対して肯定的な人に対して、心を開き、信頼を寄せる傾向があるため、しっかりと押さえたいポイントといえます。
このようなコミュニケーションスキルを心理学NLPでは「バックトラッキング」といい、とても有効な営業スキルであり、効果的なトークを生み出します。
※バックトラッキングに関しては、以下の記事に詳しくまとめていますので、合わせてご覧ください。
1-10.共通点を見つける/共感する
「私も博多の出身なんですよ」
「その気持ち分かります。私もかつて同じような経験をしました」
お客様との共通点を見つけ、共有し合いましょう。さらにお客様に共感することもポイントです。
共通点を見つけることで、お客様が親近感を感じ、あなたとの心の距離が縮まり、打ち解けやすくなります。
さらにお客様に共感することで、「この人は自分のことを分かってくれる人だ」と感じてもらうことができ、より心を開いてもらいやすくなります。
このような状態は、あなたの言葉が、お客様に受け入れられやすくなるため、お客様の中に、「欲しい、購入したい、購入する必要がある」という気持ちを生み出しやすくなります。
こうすることが効果的な理由は、「類似性の法則」という心理学の法則が働くためです。
類似性の法則とは、人は自分に似ている相手に対して、「この人は同類だ」と感じ、親近感、好感、信頼感を感じるというものです。
そのため、共通点と共感を大切にした営業トークは、効果的といえます。
【その他の営業トーク例】
「私が◯◯さんの立場なら、やはり辛いですね」
「おっしゃる通りだと思います。私もそう思います」
共感点を見つける/共感する以外にも、類似性の法則を活用したコミュニケーションスキルがあります。それを心理学NLPではラポールスキルと言います。
ラポールスキルは、様々なコミュニケーションの書籍にも取り上げられ、他者との信頼関係を築くものとして効果を発揮します。さらに営業本の中に紹介されることの多い、確実に押さえておきたいポイントになります。詳しくは、以下の記事でご紹介していますので、合わせてご覧ください。
1-11.不安を先出しする
「購入(契約)するとなれば、当然、不安があると思いますが、いかがでしょうか?」
あなたの方から、お客様が感じている不安を先出ししましょう。
お客様の購入や契約を妨げる可能性がある、不安を明確にするのがポイントです。
こうすることで、お客様は購入に向けて一歩踏み出すことができます。
なぜならば、あなたの営業により、商品やサービスの価値を感じたお客様は、購入へのハードルとなる不安がなくなれば、行動に移さない理由がなくなるからです。
さらに、一見、営業にとって不利に見える、お客様の不安に触れる行為に見えますが、お客様の中に、「この営業は他の営業とは違う」「自信があるんだな」「信頼できる」というような気持ちを生み出します。
そのため、営業自らが不安を先出しすることは、効果的な営業トークであると言えます。
※不安の先出しは、「直接、お客様に質問する方法」もあれば、「やはり、金銭面は不安がありますよね」「皆さんおっしゃるのですが、本当に成果が出るのかは、不安がありますよね」など、
営業からお客様の感じている不安を代弁する方法もあります。代弁すると、お客様は本音を話しやすくなるため、2つの方法を組み合わせて使ってみましょう。
1-12.反論を受け止め、肯定する
「おっしゃる通りです。金額面での不安はありますよね。弊社のお客様の多くも、最初は金額に躊躇し、本当にそれだけの価値があるのか?失敗しないか?と不安をお持ちでした。
さらに、かつての私も◯◯さんと同じように、不安を感じましたのでよく分かります。やはり◯◯さんの立場でしたら、不安を感じるほうが普通だと思っています。」
まずはお客様の反論を受け止め、肯定しましょう。
十分にお客様の気持ちと言葉を受け止め、人一倍、肯定するのがポイントです。
こうすることで、お客様は「私のことを受け入れてくれている」「私を認めてくれている」と感じることができます。
なぜならば、商品やサービスに価値を感じたお客様は、商品やサービスを購入したいからこそ、不安を感じ、疑問を感じ、反論をします。
つまり、「反論の多くは、ただの反応でしかなく、営業に対するNOではありません。」言い方を変えれば、コミュニケーションを深めるための重要な題材とも言えるため、時に緊張しながらも、非常にありがたいことだったのです。さらに、不安、疑問、反論を一緒に解消できるため、やはりありがたいものと言えます。
そのため、お客様のどんな反論、どんな言葉も受け止め、肯定する営業トークを重ねることが重要になります。その上で、「一緒に考えましょう」「一つご提案してもよろしいですか?」など、営業トークを展開させることができます。
1-13.テストする
「ここまで話を聞いてみて、・・・(商品やサービスを)使ってみたいお気持ちはありますか?」
質問を使い、お客様の反応をテストしましょう。
営業プロセスの各ポイントで、「購買欲求が高まっているか」「価値が伝わっているか」「不安や質問がないか」などを確認するのがポイントです。
こうすることで、お客様の心理状態を見極めることができます。その結果、営業を進める、価値を伝え直す、不安を解消する、疑問にお答えする、クロージングに入るなどの判断ができます。
それにより「価値が伝わっていないのに、クロージングしたり」「お客様が、不安や疑問を持っているのに、プレゼンを先に進めたり」ということを防ぎ、その時々で、適切な営業を行うことができます。
これを「テストクロージング」と呼び、極めて重要な営業トークになります。
【その他の営業トーク例】
「本日、これからのお時間は、御社が・・・(商品やサービスの)導入について、ご判断いただくためのお時間ということでよろしいですか?」
「本日お話を聞いてみて、もしも、満足条件を満たすものなら、使ってみたいですか?」
「ここまでのお話をお聞きになって、ご質問はありますか?」
「もしも・・・(商品やサービスを)導入するとしたら、どのプランを導入したいとお考えですか?」
1-14.営業を締めくくる最強の一言
「いかがされますか?」
この言葉を使い、あとは沈黙しましょう。
テストクロージングで、お客様の「購買欲求が高まっている」「購買意欲がある」と確認できたタイミングで行うのがポイントです。
こうすることで、「お客様が自分で決める」ことを後押しすることができます。
なぜなら、「お客様は説得されたくない」と思っています。その一方で、良質な提案はされたいと思っています。そのため営業は、価値を伝え、ベストな提案をした後は、沈黙で決断を委ねます。これが最高の武器になります。
これを、「最強のクロージング」と呼ぶトップ営業もいるほどです。
もちろん、どのような職種で、どんな商品やサービスを扱っているか、お客様との関係や営業スタイルなどで、効果的なクロージングは変わります。
そして沈黙の前に、「もし、弊社のサービスをお使いになるなら、どのプランがよろしいですか?」などの質問をいくつか行い、最後に「いかがされますか?」とつなげるのがベストです。
まとめ
売れる営業トークとは、購入や成約に向け、営業をスムーズに行うためのものです。そのためのポイントは以下になります。
- 営業プロセスのどのタイミングで、「お客様にどのような気持ちになってもらい、行動を起こしてもらうか」を前提に、組み立てられた営業トークを使っている。
- すべての営業トークが、お客様の「信頼を深め、心を掴み、安心、期待、購買意欲を高める」ものになっている。
- お客様の心に響く/刺さる「言葉と表現」を使っている。
など
そこでこの記事では、私が出会ってきたトップ営業たちが使っている営業トークを中心に、「今すぐ使えて、効果の高い、売れる営業トーク」をご紹介しました。
どれも効果的ですので、あなたの営業活動に置き換えてご活用下さい。
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